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2024.03.06
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202403060000/
イスラエル軍が戦車をレバノンとの国境近くへ移動させている。イスラムにおいてラマダーンが3月10日から始まるため、それに合わせてイスラエル軍はレバノンへ軍事侵攻するのではないかと懸念する人が少なくない。ウクライナではロシア軍がNATO軍を攻撃しはじめたとする情報も流れている。
レバノンにはヒズボラがいる。この組織には訓練された軍隊があり、イスラエルの都市を攻撃できるミサイルを保有、しかも強力な防衛線がある。イスラエル軍の地上部隊は2006年7月から9月にかけてレバノンへ軍事侵攻したが、その際にイスラエルが誇る「メルカバ4」戦車が破壊され、ヒズボラに敗北しているが、その時よりヒズボラは強くなっている。
欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めたウェズリー・クラークによると、2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎が攻撃されてから10日ほど後、彼は統合参謀本部で見た攻撃予定国のリストを見たという。そこに記載されていた国はイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そして最後にイランだ。レバノンもネオコンの攻撃対象国リストに載っている。(3月、10月)
イラクは2003年にアメリカ主導軍が軍事侵攻、同じ年にスーダンでは西部ダルフールの石油資源を狙ってシオニストの一派であるネオコンが介入している。1974年にアメリカの巨大石油会社シェブロンがスーダンで油田を発見したのだが、90年代の終盤になるとスーダンでは自国の石油企業が成長してアメリカの石油企業は利権を失い、しかも中国やインドなど新たな国々が影響力を強めていたのだ。
また、チャドが反スーダン政府のJEM(正義と平等運動)へ武器を供給して戦乱を拡大させたが、リビアのムアンマル・アル・カダフィによると、チャドの背後にはイスラエルが存在していた。言うまでもなく、シオニストとイスラエルは緊密な関係にある。ソマリアでは2006年にアメリカ軍の秘密部隊から支援を受けたエチオピア軍が軍事侵攻、戦乱で国は破壊されていった。
リビアは2011年2月からムスリム同胞団やアル・カイダ系武装勢力の攻撃を受けるが、その背後にはアメリカ、イギリス、フランス、イスラエル、サウジアラビア、カタール、トルコなどの外部勢力が存在していた。
リビアより1カ月遅れでシリアが軍事侵略されたが、その背景はリビアと同じだ。ネオコンは1980年代からイラクのサダム・フセイン体制を倒して親イスラエル体制を築き、シリアとイランを分断した上で両国を破壊する計画を立てていた。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、イギリスはシオニストを利用してイスラエルを、またワッハーブ派を利用してサウジアラビアをそれぞれ「建国」した。サウジアラビアはアメリカ離れしつつあるが、イスラエルはアメリカやイギリスをはじめとする「アングロ・サクソン帝国」の中に含まれると考えるべきだろう。
その「アングロ・サクソン帝国」が現在、窮地に陥っている。ロシアを征服するためにウクライナで戦争を仕掛けて劣勢にあり、ガザでの虐殺は予想以上の反発を受け、「グローバル・サウス」と呼ばれる国々はロシアや中国の周辺に集まりつつある。その苦境から戦争で脱出しようとしているようだが、欧米の中から不協和音が聞こえてくる。
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