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ガザの戦闘が中東地域全体に拡大…今や米軍が前面に出るようになった 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/335925
2024/02/08 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
米英が新たにイエメン武装組織フーシ派を攻撃、米軍艦から発射される巡航ミサイル「トマホーク」/(C)ロイター=共同
パレスチナ自治区ガザに対するイスラエルの戦闘行為は、一般市民への大量虐殺の継続と、パレスチナ以外への戦闘拡大が懸念されてきた。
後者においては、@イランから支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」とイスラエル軍の戦いAイエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海における西側船舶への攻撃、これに対する米英による報復攻撃Bイラク国内におけるシーア派の米軍基地攻撃と米国の報復──などである。
1月28日、ヨルダン国内で、シリア及びイラク国境近くに位置する米軍基地がドローン(無人機)で攻撃され、米軍兵士3人が死亡。40人以上が負傷する事態が生じた。米国では自国兵士が海外で殺害されると常に激しい反応が起きるが、今回も同じであった。
ともに米上院議員である、グラム氏は「イランを今撃て(hit)」、コーニン氏は「テヘランを撃て(target)」と反応した。
米国では大統領選を控え、ユダヤ勢力の支援を必要とする政治家は激しい反応を示す。その中、バイデン大統領も「実行したグループに武器を供給しているという意味では、イランに責任がある」「米国は選択した時期に、選択した方法で対応する」と警告した。
そして、2月2日、米国はイラク国内における3施設、シリア国内における4施設に合計150発以上の精密弾を撃ち込んだ。
ガザの戦闘はイスラエル軍とハマスの戦闘員との戦いだったが、今や米軍が前面に出るようになったのだ。
米国は、さらなる追加措置の可能性を指摘している。
こうした動きに最初に反応したのはイラクだった。イラク軍報道官は「これらの攻撃はイラクの主権の侵害である」と批判し、イラクにおける武装集団も「イスラム抵抗軍は、我々が望む時と場所で適切な対応をするだろう。これ(米国に対する攻撃)が終わりではない」との声明を発表した。
現在約4万人の米軍が中東全域に駐留しており、イラクには2500人、シリアには900人が駐留している。おそらく、これらの駐留部隊が攻撃対象になるだろう。
ガザ戦闘を契機に生じている紛争には多くの関係者が関与し、制御しにくい。
米大統領選に無所属で立候補を目指している弁護士のロバート・ケネディ・ジュニア氏は「我々が紛争を望まないなら軍隊を撤退させよう。米軍は歓迎されていない。置いておく必要はない。米軍は防御できない標的となる」と発信している。
私はこの発言に同意する。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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