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イエメンのフーシ派、パレスチナ人との連帯を表明
2023年12月26日
ウラジミール・マシン
New Eastern Outlook
イエメンのフーシ派反政府勢力は、ガザのパレスチナ人と連帯して、イスラエルと行き来すると思われるあらゆる船舶を攻撃すると脅している。彼らは弾道ミサイルや無人機を使って紅海で何隻かの船を実際に攻撃し、発表を裏付けた。
彼らの攻撃は、ガザへのイスラエル砲撃をやめさせ、確実なガザ地区への食料と水の供給を支援するのが狙いだとフーシ派は強調している。
大半の人がイスラム教シーア派の一形態、ザイド派を信奉するイエメン北部でフーシ派運動は始まった。ザイド朝のイマームは、何世紀にもわたりアラビア南部の支配権をめぐって戦い、1918年に主権国家を樹立した。1962年までイマームが国を統治したが、軍が権力を握った結果、共和国が宣言された。その後、ザイド地域はスンニ派が支配する中央地域より貧しくなった。
20世紀後半、平和的なスンニ派運動はフセイン・アル・フーシ派に率いられた。2011年「アラブの春」の際、フーシ派はイエメン北部のサアダ州を掌握し、アンサール・アッラー(「神の擁護者」)と名乗った。2014年、イエメンの首都サヌアを彼らは掌握し、以来、サウジアラビアが支援するイエメン政府軍と戦ってきた。2022年4月には停戦協定が調印され、現在も有効だ。
弾道ミサイルや巡航ミサイルを含む近代兵器の製造能力をフーシ派は誇示している。
イスラエルがガザ地区爆撃をやめ次第、イスラエルを発着する船舶への砲撃をやめるとアンサール・アッラー運動は繰り返し発表している。
紅海・スエズ航路は、世界のコンテナ輸送量の20%、ガス・石油輸送量の10%を占めている。フーシ派によるミサイルやドローンの発射を受けて、大手コンテナ船会社は紅海経由の輸送を停止している。アジアから欧州へのコンテナ輸送費用は大幅に上昇しており、この危機が解決されなければサプライチェーンの混乱につながる。
こうした状況下で、不服従のフーシ派を懲らしめる軍事集団創設という使い古された試練の道をアメリカはたどっている。同盟国イスラエルに圧力をかけ、死者が既に2万人を超え、全ての地元住民が惨事の危機に瀕しているガザ地区住民の野蛮な破壊を止める代わりに、アメリカ合州国は、もう一つの国際紛争を作り出そうとしているのだ。そのため彼らは海軍を含む10カ国の同盟諸国と一緒に多数の軍艦を配備した。このフーシ派に対する敵対行為への参加をサウジアラビアとエジプトが拒否したのは注目に値する。サウジアラビア王国は、9年間イエメンを荒廃させてきた戦争を終わらせる可能性があるフーシ派との停戦延長協定に署名した。
エジプト・マスコミによれば、「我々は戦争を恐れるない」と述べ、攻撃されたら反撃するとイエメンのフーシ派指導者は警告した。「ガザで起きていることにアメリカは貢献し、参加し、停戦に関する国連決議を妨害している」とも彼は述べ、アメリカのイスラエル支援を非難した。
紅海での商船攻撃が続いた場合、イスラエルやヨーロッパが被る可能性がある損失について欧米マスコミは多く語っている。アジアとヨーロッパ間の船を既に多くの企業がアフリカを巡る航路に変更している。イギリスのエコノミスト誌は、これを新たなスエズ危機と呼んでいる。
国連安全保障理事会が最終的にガザでの停戦を求める決議を採択すれば、危機は速やかに解決するという希望を表明するアラブの新聞もある。
一方、ガザ地区への爆撃をイスラエルがやめれば、イスラエルを行き来する船舶への砲撃をやめるとフーシ派の代表は繰り返している。
注目すべきは、ガザ地区の即時停戦を主張する欧米の新聞が、現在の状況では、アフリカを迂回する航路より著しく短いロシアの南極を通る北海ルートを利用するアイデアが再び浮上しつつあると言及していることだ。
ウラジミール・マシンは歴史学博士候補、政治評論家。インターネット誌New Eastern Outlook独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.su/2023/12/26/yemens-houthis-show-solidarity-with-palestinians/
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