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「世間が忘れるのを待つ」自民・安倍派の裏金問題めぐる岸田首相の姑息な思惑 金子勝の「天下の逆襲」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/334416
2024/01/09 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
能登半島地震に出したのはたったの47億円ぽっち。防衛費倍増に数十兆円積んでいるのに(年頭会見の岸田首相=4日)/(C)JMPA
自民党の裏金問題に検察はどこまで切り込むのか──、メディアと世論次第になってきている。
日本の検察制度は「起訴便宜主義」で、起訴するか否かについて検察がサジ加減で決めることができる。政治資金規正法で言えば、会計責任者が有罪になれば議員も失職する「連座制」の規定が弱い。そのため、両者の「共謀」をどう立証するかに関して、検察のサジ加減の余地が大きい。
その結果、検察は時の権力者と握り、権力者が有利になるようにサジ加減を発揮すると同時に、官僚機構として自らの権限を拡大しようとする。そういう動き方をしてきた事例はいくつかある。原発慎重派の佐藤栄佐久・福島県知事を「収賄ゼロ」のまま有罪にした判決で原発再稼働を認めた。大阪地検特捜部の証拠捏造による村木厚子さんの冤罪事件を起こし露呈すると、民主党が検察改革に突っ込んだ。今度は小沢一郎衆院議員の追い落としにかかり、民主党政権を半身不随にした。その後、証拠でっち上げで大川原化工機事件を黙認し、安倍“友”の黒川検事長を定年延長で検事総長にしようとした。
このままでは日本の政治も経済も破綻へ向かう
今は検察は岸田首相に乗っかっている格好だ。岸田派も収支報告書への不記載が数千万円に上るにもかかわらず、検察に忖度させたのか「悪質性なし」と不問に付された。安倍派議員を数人血祭りにあげて国民の留飲を下げさせ、あとは世間が忘れるのを待つ。その間、安倍派の幹部は怯えて反岸田の動きができない。
さらに安倍派残党が徒党を組んで反抗してくるのを防ぐために、岸田は安倍政権時の政策を全面的に実行し続け、安倍派議員の反乱の芽を摘む算段だろう。原発の運転期間の60年超への延長や防衛費倍増、円安インフレ容認のアベノミクス継続、マイナ保険証強行といった政策を“着実”に実行するに違いない。
しかし、これでは日本の政治も経済も破綻へ向かう。それでも岸田は誤った政策を継続するだろう。彼は「長く総理大臣であり続けたい」という以外に何もないからだ。
新年早々、岸田の本性を露呈させた。マグニチュード7.6の能登半島地震の発生で、北陸電力・志賀原発では外部電源を受け入れる変圧器の配管が壊れ、絶縁や冷却のための油漏れが発生し、老朽原発運転が全くの間違いであることが露呈したが、逃げた。防衛費倍増のために数十兆円の予備費を積んできたが、能登地震に出したのはわずか47億円だ。
岸田に任せている限り、安倍派の政策は続くだろう。自民党の組織犯罪である裏金問題の解明も期待できない。国民生活を脅かすような政策を拒否し、方向転換させるならば、もはや、政権交代以外ありえないのだ。
金子勝 淑徳大客員教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。
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