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安倍派「裏金議員」は辞職ドミノ不可避…2024年4月補選は自民党“総崩れ”危機
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/333391
2023/12/15 日刊ゲンダイ
(左上から時計回りに)大野泰正参院議員、池田佳隆衆院議員、谷川弥一衆院議員、柿沢未途前法務副大臣(C)日刊ゲンダイ
臨時国会が閉会し、自民党の政治資金パーティー収入裏金化疑惑をめぐる東京地検特捜部の捜査は大詰めに差し掛かっている。最大派閥の安倍派の還流分は直近5年間で計5億円規模に上り、ウン千万単位のキックバックを受けた議員がゴロゴロ。政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)容疑で次々と立件されれば、辞職ドミノは避けられない。来年4月の補選は自民党総崩れ必至だ。
四半世紀にわたってパー券収入を裏金化していた安倍派では、最高幹部の「5人衆」を含む数十人に還流。10人以上が1000万円超を受け取ったとされる。
中でも高額なのが、大野明元運輸相の次男の大野泰正参院議員(岐阜選挙区)、安倍チルドレンの池田佳隆衆院議員(比例東海)、記者に「頭悪い」と暴言を吐いた谷川弥一衆院議員(長崎3区)。大野氏が5000万円超、池田氏と谷川氏は4000万円超を裏金化したという。
“薗浦基準”では全員アウト
「いわゆる“薗浦基準”では全員アウト。立件は免れず、議員辞職不可避です」(永田町関係者)
麻生派に所属していた薗浦健太郎前衆院議員はパーティー収入など4300万円を収支報告書に記載せず、1月に罰金100万円、公民権停止3年の略式命令が確定した。
温情狙いなのか、池田は資金管理団体の収支報告書を訂正(8日付)。派閥からの寄付として2020〜22年分に計約3200万円を追加したが、時すでに遅しだ。
岸田首相が主戦論を取り来春解散か
11月に死去した細田博之前衆院議長(C)日刊ゲンダイ
安倍派会長だった細田博之前衆院議長の死去に伴う衆院島根1区の補選は、来年4月16日告示-28日投開票で実施される見込み。後継選びは公募で調整している。
「存命していたら細田さんも裏金問題の矢面に立たされていたでしょう。旧統一教会との癒着やセクハラ疑惑について説明せずに他界し、自民党に対する地元の風当たりは強い。誰が立っても苦労する。裏金3人衆が辞職し、補選となればそれも相当厳しい。池田氏が選挙区で勝ったのは初当選だけだし、谷川氏はパー券のさばき方にも難があった」(与党関係者)
東京都江東区長選をめぐる公選法違反(買収)の疑いで柿沢未途前法務副大臣が辞める展開もあり得る。前職はIR汚職で辞職。呪われた衆院東京15区で自民が勝つ見込みはない。
「衆参5補選となれば自民党は惨敗でしょう。来年度予算成立後、あるいは補選敗北の責任を取る形。内閣総辞職のタイミングをめぐり、諸説飛び交っていますが、岸田首相が主戦論を取り、来春解散の可能性もある。通常国会前半で政治資金規正法を改正するなどセレモニーで政権浮揚を図り、総選挙の負けを最小限にとどめ、来秋の党総裁選で再選を目指すシナリオです」(政治ジャーナリストの角谷浩一氏)
望まれるのは全滅だ。
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