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「前原新党」が一大野党勢力出現へのトリガーにならない理由 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/333020
2023/12/06 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
これまでも奇策に打って出て…(新党「教育無償化を実現する会」を結成表明した前原誠司衆院議員=中央)/(C)日刊ゲンダイ
国民民主党の代表代行を務めていた前原誠司衆院議員が離党して、「教育無償化を実現する会」という新党を結成するという。永田町内の「付いた離れた」の噂話を得意とする政界漫談業界では、前原新党のインパクトは大きくて、これに日本維新の会が連携し、さらに中央政界復帰を目指す小池百合子都知事や立憲民主党内で反主流派の位置にある小沢一郎までが合流して、一大野党勢力が出現するのではないかとの“希望的観測”まで語られている。
しかし、私はそもそも前原の政治家としての資質への評価がかなり低いので、そんなことにはならないと見切っている。理由は2つあって、第1は、彼の政治音痴ともいえる政局観(あるいは勘)の悪さである。彼が2005年に民主党の代表になり、翌06年の通常国会で自民党追及の決め手になると思って仕掛けたライブドア不正献金事件が、証拠となるはずのメールが偽造と判明してずっこけて、結局彼は代表辞任、そのメールを振り回して質問した議員は自殺に追い込まれた。
最大の惨禍は17年に自身が旧民進党の代表を務めていながら目前の衆院選を戦う自信を持てず、同党を丸ごと小池を担いだ「希望の党」へと合流させるという奇策に打って出て、結果として旧民進党を解体させたことである。
今回の行動もやはり音痴で、「教育無償化を実現する会」というシングルイシューを党名に掲げて打って出たのは、同じ政策を掲げている維新への擦り寄りアピールに違いないけれども、有権者全般には新党結成の必然性を示すメッセージになっておらず、「何、それ」と言われてしまうのが落ちである。
第2の理由は、彼の政策観(勘)の悪さである。本人は外交・防衛政策通を名乗っているけれども、その中身は丸っきり自民党と同じで、中国脅威論を前提に日米安保協力を強化すべきという立場であるから、その限りでは野党にいる必要が全くない。しかも、彼が実は外交・防衛の初歩も分かっていないことが明らかになったのは、旧民主党代表時代の05年に訪米してジョージタウン大学で講演し「中国は日本にとって現実的な脅威である」と高らかにうたい上げたことである。
当時、私は「潜在的な脅威と現実的な脅威との区別も知らないヤツが外交・防衛通だなんて冗談だろう」と論評したのだが、彼は今もそのレベルから全く成長していないようである。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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