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75歳以上の医療費「窓口負担2倍」に…岸田政権が的外れ少子化対策で後期高齢者を狙い撃ち
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/332887
2023/12/04 日刊ゲンダイ
どこまでむしり取るつもりか(後期高齢者医療制度に関する冊子を見る男性)/(C)共同通信社
また、岸田政権が高齢者を狙い撃ちにしようとしている。75歳以上の後期高齢者の「医療費負担」を2倍にするつもりなのだ。
現在、後期高齢者が病院で医療費を払うときの窓口負担は、原則1割となっている。後期高齢者でも一定の所得がある人は2〜3割負担となっているが、後期高齢者の約70%は1割負担だ。ところが岸田政権は、12月中に社会保障の改革工程表を策定し、その工程表に、後期高齢者の負担引き上げを盛り込む方針だ。
後期高齢者の窓口負担を2割に引き上げるのは、岸田政権が打ち出した「異次元の少子化対策」の財源を確保するためだ。
少子化対策には年間3兆円台半ばの追加財源が必要となる。政府は、このうち1兆円超を社会保障の歳出改革で捻出する方針だ。
当初、岸田首相は「新たな国民負担は求めない」としていたが、モノ分かりがよく、文句を言わない後期高齢者に負担させるつもりらしい。
しかし、窓口負担が2倍になれば、安易な医者通いは減るだろうが、後期高齢者が診療を控えて体調を悪化させ、結果的に医療費が膨らむ恐れもある。
なぜ無駄な予算を見直さない
的外れの少子化対策の財源にするよりは、先ずは無駄な予算を見直すべき(子どもたちに手を振る岸田首相=代表撮影)
さっそくネット上では批判が噴出している。
<2割にするのは仕方ないと思うけど、なぜそれが少子化対策の財源にまわるのか納得できない。医療費は医療費の中での予算組み、例えば子供の医療費無償化とか>
<とにかく取れるところから税金を取っていくことしか考えていないのかな>
<国民同士で世代の異なる者の間での不公平感や対立を煽る目的でもあるのか。権力を握る自分たちへの民の怒りが向かわない細工>
経済評論家の斎藤満氏はこう言う。
「高齢者の多くは、日本の将来のために自分たちの負担が重くなるのは仕方ないと考えているはずです。でも、的を外した岸田政権の少子化対策では、少子化は止まらないと思う。無駄ガネになるだけです。それに裕福な高齢者ばかりではない。年金だけでカツカツの生活をしている人がほとんどでしょう。高齢者に負担増を求める前に、まず無駄な予算をカットするのが先なのではないか。財源だって、求める先は弱者ではないはずです」
高齢者は年金の実質支給額も減額される予定だ。なのに若者に比べ、なぜか高齢者の内閣支持率は高い。なめられている可能性が高い。
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