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バラマキ解散か消費税増税か…揺れる岸田首相が温める仰天の党総裁「再選戦略」プランB
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/330446
2023/10/12 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
すべては政権維持のため(岸田首相)/(C)共同通信社
バラマキを決めて年内に解散・総選挙か、解散を見送って大増税路線を鮮明にするか。岸田首相が揺れている。
政府が10月に取りまとめる経済対策について、公明党は11日、所得税の減税と低所得者世帯への現金給付を提言に盛り込む方針を決めた。17日に首相官邸に提出する予定だ。
「低所得者世帯への現金給付は、選挙前になると必ず出てくる話です。低所得者世帯には公明党の支持層が多いと言われている。公明が年内の選挙を望んでいることの表れでしょう。今年中の総選挙を見込んで春から組織を動かし続けている公明と支持母体の創価学会には“選挙疲れ”が出始めていて、早めに選挙をやって欲しいという声がある。今は12月17日投開票に照準を合わせて動いていると聞きます。バラマキ提言には、岸田首相に対して早期選挙のプレッシャーをかける意味もあるのでしょう」(全国紙の政治部記者)
一方、経団連は10日、政治献金の判断基準となる主要政党の政策評価を発表。自民党を中心とする与党に対し、10年連続で高い評価を与え、会員企業に自民党への献金を呼び掛けた。その中で注目を集めたのは、自民党に対し、「こども・子育て政策において、広く国民全体が負担する財源のあり方の検討」として、消費税の増税を強く求めたことだ。
「財界は岸田首相が年内の解散を断念したとみて、それなら腰を据えて消費税アップを進めて欲しいと考えている。もちろん、消費税増税は法人税減税とセットの話です。消費税増税を決めるなら、財界は岸田政権をしっかり支えるというメッセージとみられています」(前出の政治部記者)
自分たち大企業は500兆円もの内部留保をため込んでおいて、物価高に苦しむ国民からさらに消費税を搾り取ろうという経団連の横暴にはネットを中心に怒りの声が渦巻いている。
「プランA」は解散・総選挙での勝利で再選
経団連は政権お墨付きで「消費税増税」強く求め(十倉経団連会長=左)、公明党は12月17日投開票に標準(C)日刊ゲンダイ
バラマキ選挙を望む公明と、解散封印で大増税シフトに期待する財界の綱引きだが、股裂き状態の岸田はどちらを選ぶのか。
岸田が最重視しているのは、来年9月の自民党総裁選で再選されることだ。そのためにどうするべきかが、すべての判断基準になっている。総裁選の前に解散・総選挙を行い、その勝利を成果に再選を果たすのが定石の“プランA”だとすれば、岸田はひそかに“プランB”を温めていると言われている。
「解散せずに大増税をブチ上げて総裁選を乗り切るシナリオです。来年秋まで解散がなければ衆院議員の任期は残り1年を切り、来年の総裁選で選ばれた総理総裁の下で総選挙に臨むことがほぼ確実になる。増税を掲げた選挙なんて誰もやりたくありません。“増税の是非を国民に問う総選挙までは岸田さんに責任を持って首相を続けてもらおう”というムードになり、誰も総裁選に手を挙げない可能性がある。その結果、無風で再選されるという算段です」(自民党閣僚経験者)
政権維持のために増税まで利用するとは、「増税メガネ」が国民生活のことなどまったく考えていないことがよく分かる。
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