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国民の支持を失った岸田政権…女性議員の起用は支持率向上にならず 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/329780
2023/09/28 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
女性議員の起用は支持率向上どころか引き下げの原動力と…(C)共同通信社
内閣改造が行われた場合、国民は「新内閣は(政治や経済にとって)プラスのことを行ってくれるであろう」と期待するため、通常であれば支持率は上がる。しかし、報道各社の世論調査は、見事と言っていいほどに上昇しなかった。
近年、「政権寄りの姿勢が透けて見える」などと揶揄されている朝日新聞の調査結果だけが前回と比べて4ポイント増加して37%となったが、読売、日経はそれぞれ、35%、42%で「横ばい」。産経は38.9%、毎日は25%で、それぞれ2.6ポイント、1ポイント減となった。
この反応はある意味、当然である。
政権の骨格は何ら変更がなく、鈴木財務相、西村経産相、松野官房長官は留任。党人事でも麻生副総裁、茂木幹事長、萩生田政調会長は続投である。
外相は交代したが、上川新外相の方が林前外相よりも望ましいと思う人はまずいないのではないか。
岸田内閣が新鮮味を打ち出せないのは、政権の構造的問題だ。
5月末時点の自民党各派の国会議員数は、多い順に安倍派が100、麻生派が55、茂木派が54、岸田派が46、二階派が42、森山派が8と報じられている。
つまり、岸田派は弱小派閥なので、各派が「もう岸田首相でなくても構わない」と判断すれば、政権はすぐに潰れる。
だから各派のリーダーの言い分を聞くしか選択肢がなく、従って、党・政府の骨格は変えられず、新鮮味も打ち出せず、国民から期待されることもないのである。
唯一の目玉のはずが
唯一の目玉といえば、女性議員の起用だった。しかし、「週刊文春」は早々に「岸田五人の女をドリルする! 小渕優子父のマネロン団体から1億5千万円を特権相続」と報じ、「週刊新潮」も「岸田『女性水増し内閣』の水没危機」との見出しで記事を掲載した。
女性議員の起用は、支持率向上に貢献するどころか、引き下げる力の原動力となったようだ。
今、日本の経済や社会が安定しているのであれば、ささいな問題を抱えた政権であっても問題はない。1990年代、日米交渉に敗れた当時の通産官僚が「我々は敗れた。だが日本企業が強いから大丈夫だ」とうそぶいたことがあったが、そうした余裕は今は全くない。
日本では今、格差社会が進行し、弱者の切り捨てがあらゆる業界、場面で起きている。国家と企業の競争力は落ちる一方だ。
国民にとっては不幸だが、自民党にとって幸運なのは、野党の魅力が全くないことだ。
それもそのはず。これまでの動きを見ている限り、日本維新の会や立憲民主が目指しているのは、「実質的な第二の自民党」としか思えないからだ。
岸田政権は「米国」という名の音楽を奏でる「ハーメルンの笛吹き男」のよう。音楽に従い、引きずられる国民が向かう先は崖っぷちだ。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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