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高市早苗氏が“敵前逃亡”か…大臣留任を口実に「自民党奈良県連会長」突然辞任の不可解
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/329484
2023/09/22 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
大臣職と兼務は困難」と、何とも苦しい言い訳(高市早苗大臣)/(C)日刊ゲンダイ
典型的な“敵前逃亡”に見える──。自民党奈良県連は21日、高市早苗経済安保相(62)が県連会長を16日付で辞任したと発表した。13日の内閣改造で大臣留任が決まり、「大臣職と兼務は困難で、中途半端に関わるべきではない」と自ら申し出たという。
◇ ◇ ◇
だが、この言い訳は苦しい。高市氏は昨年8月10日の内閣改造で経済安保相に就任した。その後、県連会長選に立候補。前会長が立候補を取り下げたため、9月25日に無投票で県連会長に選ばれた(任期2年)。兼務承知で県連会長に就き、今さら「兼務困難」は理解しがたい。県連の担当者は「できると思わはったけど、やってみたら難しかったんちゃいますか」と答えた。
高市氏にとって大きな痛手となったのが、今年4月の奈良県知事選だ。自身が総務相時代の秘書官だった元総務官僚の擁立を主導。根回しせず、独断専行で進めたため、自民が分裂選挙となった。「漁夫の利」で維新候補が当選し、大阪以外で初めて維新の公認首長を誕生させてしまったのだ。
選挙戦で高市氏は決起集会やラストサンデーを相次いでドタキャン。敗戦後は「県連推薦以外の方を党本部が応援した」と責任転嫁する始末だ。
知事選を現地で取材した横田一氏が言う。
「高市さんの奈良入りがドタキャンになり、ガッカリしていた支持者は少なくありませんでした。擁立までのまずいプロセスと、奈良入りのドタキャンが大きな敗因です」
知事選の敗北を受け、6月に高市氏は県連会長の辞意を表明したが、「県連の一本化に尽力してほしい」などの声が上がり、高市氏も続投を了承した。なぜ、このタイミングで辞任に踏み切ったのか。
10月の橿原市長選は維新との一騎打ち
高市大臣の独断専行擁立や現地入りドタキャン連続… 大阪以外の初の維新公認首長を誕生させてしまった奈良県知事選を彷彿(C)日刊ゲンダイ
「10月15日告示、22日投開票の橿原市長選は、自民党推薦の現職と維新が公認する元職の一騎打ちが予想されています。維新候補は元職で知名度がある上、奈良県知事選の勝利の余韻も残っており、大接戦になる見通しです。高市さんは橿原市にある進学校の畝傍高校を卒業しています。知事選に続き、ここでも維新に負けるようなことがあれば、ダメージはさらに広がる。大臣留任を口実にして、会長の重責から逃げたとみられても仕方ありません」(地元政界関係者)
奈良で維新の勢力が拡大したら、自身の選挙も危うい。
21年の衆院選で維新は高市氏の奈良2区に候補者を立てなかったが、次は40代の女性を擁立する予定だ。元京大iPS細胞研究所職員というピカピカの経歴だ。
「6月に県連会長の続投を引き受けながら、わずか3カ月で辞任することに地元有権者は納得するでしょうか。橿原市長選を全力で戦った方が、たとえ負けたとしても、理解は得られたはずです。次期総選挙は逆風が吹くのではないか」(横田一氏)
高市氏は、経済安保相留任をめぐっても自身のX(旧ツイッター)に「大臣室の掃除を済ませたところで、戸惑いました」と投稿していた。不可解な言動が多すぎる。
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