http://www.asyura2.com/23/senkyo291/msg/633.html
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https://www.asahi.com/articles/ASR917VYKR91ULFA02S.html
日本の外務省が中国の主張に「事実及び科学的根拠に基づかない内容が含まれていた」として反論。
反論の全文は、外務省のホームページの以下のURLで見ることができる。
「ALPS処理水の海洋放出に関する中国政府コメントに対する中国側への回答」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press1_001548.html
長文の割には内容が薄い。
この暑さで水分を取り過ぎ、「汚染水」のみならず、脳まで希釈されてしまったかと心配になる。
読んでいて気になったことがある。
燃料デブリに触れて、放射性物質をたっぷり含んでいる「汚染水」の中に、実態としてどんな核種の放射性物質が、どれほどの量含まれているのか、東電も日本政府も、IAEAさえも、科学的に把握できていないのではないかという「疑念」だ。
そのことは後で書くことにするとして、
朝日新聞が「反論」の要点を捉えて記事にしているので、
以下に記事の抜粋を示す。
東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、外務省は1日、「中国政府コメントに対する中国側への回答」と題した反論文を公表した。中国側の主張に「事実及び科学的根拠に基づかない内容が含まれていた」と反論し、・・・正確な情報を発信するよう引き続き求めていく」としている。
在日中国大使館は8月28日、処理水の安全性やモニタリングの信頼性をめぐる中国政府の主張をホームページに掲載。・・・
中国側は処理水の安全性について「福島の核汚染水には60種余りの放射性核種が含まれており、トリチウムのほか、多くの核種の有効な処理技術はまだない」と主張。これに対し、日本側は1日の反論文で「ALPS(多核種除去設備)は62の核種を確実に除去するように設計されている」などと指摘し、「放出される水は、中国側が言うような『汚染水』ではなく、十分に浄化された『ALPS処理水』を更に希釈したもの」と強調。「IAEA(国際原子力機関)は公衆の混乱を避けるために用語への理解が重要であり、用語を区別すべきと指摘している。IAEAの指摘を真摯(しんし)に受け止め、不適切な表現を行わないよう求める」とした。
中国側の「IAEAのモニタリングの枠組みには他の国や国際機構は現地参加しておらず、これでは国際モニタリングとは言えず、透明性を著しく欠く」との主張には、日本側は「現在実施されているIAEAによる比較評価には、米国、フランス、スイス及び韓国の分析研究機関が参画している」と反論。「IAEAの権威・権限を否定することは、IAEAの安全基準に依拠して設定された中国の安全基準さえも否定するもので、・・・無責任な主張だ」と強い調子で非難した。(長崎潤一郎)
記事の抜粋はここまで。
日本側が言う、
「ALPS(多核種除去設備)は62の核種を確実に除去するように設計されている」
と。・・・確実に?・・。
今、「ALPSの設計仕様」そのことを声高に言っても、何の意味も無い。
そのことの第三者による設計検証はされていないだろう・・・し、
第三者によって、ALPSが設計通り製造されているかの検査もされていないのだろう・・・し。
設計通り製造されていれば、「確実に除去できる」ことも検証されていない・・・し、
そして完成したALPSが62種の放射性物質を「確実に除去出来ている」ことも検証されていない。
そんな訳だから・・・さ。
確かなことはただ一つ。
まともに「除去できていない」。
そのことだけは、タンクに溜まった「汚染水」が証明している。
「汚染水」の表現について、
日本側が言う。
「IAEA(国際原子力機関)は公衆の混乱を避けるために用語への理解が重要であり、用語を区別すべきと指摘している。」
真偽のほどは分からないが、このような言い方になるのは、「科学的」云々といったものではなく、「政治的配慮」から出てきたとみるべきだろう。
IAEAが指摘しているから、「ALPS処理水」との表現が科学的だというのは、全く「非科学的」発言と言わざるを得ない。
IAEAが自ら定義している、「放射能汚染」の定義に従えば、「汚染」された水から放射性物質がすべて除去され、放射性物質が無くならない限り、少量でも残っていれば「汚染」水と言うことになる。
「汚染水」、「核汚染水」という表現こそが、放射性物質に「汚染」されてしまった水の性質を言い表す「科学的」な「唯一」の表現だろう。
それ以外の表現は、政治的な思惑、或いは配慮の産物であり、少なくとも「科学」とは無縁と言えよう。
どう表現しようと、「汚染されてしまった水」であることには変わりない。
「中国側の「IAEAのモニタリングの枠組みには他の国や国際機構は現地参加しておらず、これでは国際モニタリングとは言えず、透明性を著しく欠く」との主張には、・・・」
との中国側の主張にに続けて、言い訳がましく反論をしているが、
中国側の趣旨は、各利害関係者が参加できる長期的モニタリングの国際的取組の立ち上げをしなければ、「透明性」が担保できないということではないのか。
中国のこの提案は、科学的には極めて正しいアプローチであり、難しいことでもない。
直ちに採用すべき提案ではないか。
しかし、そもそも東電から発信される「汚染水」の標本、分析データ、等々、は「全く信用されていない」。
まず、そのことを解消し、そのことの透明性を確保した上で、「再現性」を確認しつつ進めることが、科学的議論というものではないだろうか。
東電のこれまでの虚偽にまみれた行動、振舞が、透明性が要求される重要局面で、透明性の有無に関係なく、不透明にさせている。
当事者能力の有無が問われてしかるべき問題だろう。
そして「疑念」
朝日新聞の記事では取り上げていないが、「外務省の反論」では以下のような記述がある。
ALPS(多核種除去設備)は62の核種を確実に除去するように設計されていますが、半減期を考慮すべきなどのIAEAの指摘を受け、処理前の水に現実的に存在し得る核種は29核種であると考えています。・・・日本の分析に加え、IAEA及び第三国機関の分析でも、その他の核種は検出されていません。・・・いわゆる「60種類以上の放射性核種が含まれている」とする中国側の主張は、科学的根拠を有するものではなく、IAEAの見解とも異なるものです。
これらの核種については、ALPSによる処理を経た後、規制基準未満まで除去します。処理後に検出されたことのある核種は、29核種のうち9核種だけであり、それらも規制基準を十分に下回るまで浄化できています。これまでの運転実績から、ALPSは十分な浄化性能を有することが実証されており・・・
まるで、「言ったもん勝ち」・・・のごとし。
「・・・処理前の水に現実的に存在し得る核種は29核種であると・・・考えています。」
・・・考えています。????
「・・・これらの核種については、ALPSによる処理を経た後、規制基準未満まで除去します。・・・」
62の核種を確実に除去するように設計されているじゃなかったんかい?(怒!)
ALPSには29核種しか通らないと(考えたと)したら、あとはどうやって検証したんじゃい。
「・・・これまでの運転実績から、ALPSは十分な浄化性能を有することが実証されており・・・」
試験運転の実績は、実証とは言わない。IAEAは勿論のこと、誰も検証していない。
東電と政府が、そう・・・考えている。
だけではないのか。
「・・・中国政府は、「基準値を満たすこと」と「存在しないこと」は別であり、ALPS処理水の海洋放出は、海洋環境や人体に予期せぬ被害をもたらす可能性があるとしています。・・・」
そのように懸念するのは当然であり、極めて科学的ではないか。
「基準値を満たすこと」とは「存在の証明」であり、存在する以上、その物質の「総量」を確定した上で、海洋環境や人体への影響の有無を評価しなければならない。
ましてや、燃料デブリの取り出しが完了するまで放出が続くとなれば、いつ完了し、それまでの放出される総量を科学的根拠を示しながら、国民に「丁寧に説明」してもらわねばならない。
その上で、その「総量」を前提にして、
「・・・海洋拡散、核種の生物濃縮や長期の蓄積も考慮して入念な評価を行った結果、無視できるものです。・・・」
と言うのであれば、初めて科学的な議論が成り立つ環境が出来るということだろう。
それが出来なければ、中国政府が言うように、
「・・・予期せぬ被害をもたらす可能性があると・・・」と考えて、或いは「・・・あるかもしれない」と考えて、
事の是非を判断するのが、科学的と言えるのではないのか。
日本政府が、これまでの様に「IAEA」の口を政治的に利用し続けることが、「IAEA」の権威と信頼性を著しく損なうものとなっていることを、中国のIAEA常駐代表団の報道官が危惧していた。
日本も、「・・・IAEAの権威・権限を否定するものだと・・・」、中国を非難する。
そのIAEAは、
海洋放出の方針を「推奨するものでも承認するものでもない」
と言い、
「「IAEAとその加盟国は、この報告書の利用によって引き起こされるいかなる結果に対しても責任を負わない」
と言う。
「なんだかなぁ〜。」
やっぱり、
「汚染水の海洋放出、絶対反対」
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