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会長を選べない安倍派の体たらくは自民党を駆動してきた「派閥崩壊の象徴」だ 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/327974
2023/08/23 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
安部派は会長不在のまま…(清和会の会合で挨拶する塩谷立座長)/(C)日刊ゲンダイ
自民党の最大派閥「安倍派」は先週の総会で、会長は不在のまま塩谷立会長代理=元文科相を座長とし、その下に萩生田光一政調会長らいわゆる5人衆からなる常任幹事会を置いて「集団指導体制」を採ることを決めた。
揉めに揉めた挙げ句のこの合意でひとまず決着となるのかどうか、自民党のベテラン秘書氏に解説を求めた。
「うーん、何の決着にもならないだろう。会長を選べないから通称も安倍派のまま。塩谷はいい人だが、100人をまとめていく力はないし、何よりも自分が総理を目指すつもりもないから、その意味の求心力も働かない。秋の党・内閣人事への対応次第で不満が噴き出して、バラバラになっていく可能性が大きい」と彼はみる。
ところで、後継者が不在もしくは不明ということでは、84歳になった二階俊博元幹事長の二階派(41人)、82歳の麻生太郎副総裁の麻生派(55人)も同じ。さらに茂木敏充幹事長の茂木派(54人)は落ち着いているようだが、彼は人徳がなく、派内で彼を総理にしたいと思っている者は少ないというし、岸田文雄首相の場合も彼の「疑似安倍タカ派路線」へののめり込みを批判する声が派内にくすぶっている。こうしてみると、どの派閥も「後継難」ということだろう。
秘書氏は続けて言う。
「昔の三角大福中の時代までは、各派ともそれなりに特徴のある外交姿勢や経済政策を持ち、人間的な魅力や個性を持った総理候補がいて競い合った。そういう『領袖』と呼べるような人がいなくなってしまった。領袖というのは中国の古典に由来する言葉で、元は襟と袖を指す。衣服で目立つのはそこだから、人の上に立とうとする者はきちんとしなければならないということだが、ある人の皮肉な解釈では、襟を正して正論を吐ける能力と、裏では袖の下でも何でも使って金を集めて配れる能力とを兼ね備えなければならないという意味になる。
まあ小選挙区制の時代になって、金の力で派閥をまとめるということはなくなったが、それなら余計に理念や政策で国を引っ張っていくリーダーにふさわしいと、党内のみならずメディアにも国民にも期待されるようであって欲しいが、それだけの研さんを積んでいる政治家がいるのかどうか」と。
そうだとすると、安倍派のこの体たらくは、良くも悪しくも自民党を駆動してきた派閥というもの自体が壊れ始めていることの象徴であるのかもしれない。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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