http://www.asyura2.com/23/senkyo291/msg/545.html
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https://www.jiji.com/jc/article?k=2023082400116&g=int
メディアを利用した、巧妙な世論誘導の典型。(・・・の疑い)
思わず「不純」という言葉を想起させるような、そんな記事を目にした。
内容も、読者に何を伝えたいのかよく分からない。
これでは「関係者」の、いや読者の「理解」を得ることは困難だろう。
以下、短い記事の全文を転載する。
【ロンドン時事】日本政府が24日にも行う東京電力福島第1原発の処理水放出を巡り、科学技術情報を発信する英団体「サイエンス・メディア・センター」は23日、専門家による説明会を開いた。出席したポーツマス大のジム・スミス教授(環境科学)は「処理水にとどまる(放射性物質の)トリチウムは信じられないほど少ない」と述べ、生態系への影響はないとの見解を示し、日本政府による海洋放出の判断を支持した。
記事は以上。
新聞の記事と言うには、信じられないほど短い。
登場人物は、ポーツマス大のジム・スミス教授(環境科学)との由。
読者は、最初に「教授」と「科学」の文字に幻惑される。
気を付けたいのは、「権威をちらつかせた」詭弁に惑わされないことだ。
記事には、ジム・スミス教授の言葉として、
「処理水にとどまる(放射性物質の)トリチウムは信じられないほど少ない」
との一言が取り上げられているだけだ。
この記事だけでは前後の文脈を知ることは出来ない。
注意しなければならない。
不本意でも、掲示板でよく見かける「文脈無視の切り出し論法」ではないのかと疑ってみることも必要だ。
「処理水にとどまる(放射性物質の)トリチウムは信じられないほど少ない」
と、ジム・スミス教授は言う。
ここで言う「処理水」にはどれほどのトリチウムが含まれていたのだろうか。
私が目にした東京新聞の記事では、
今年の3月に採水したタンク群の分析結果は6月22日に判明。
浄化設備で除去できないトリチウムの濃度は1リットル当たり14万ベクレル。政府方針の基準では、放出できるトリチウム濃度は同1500ベクレルで、海水を混ぜて約93倍に薄める必要がある。
と報じている。
1リットル当たり14万ベクレルという濃度は、一般人には「信じられないほど多い」となるのだが・・・。
科学者が科学的に「信じられない」ほどの「数値」を前にしたき、どう行動すべきか。
その数値が「真理」かどうかを、科学的手法で確認しなければならない。
「処理水」であるならば、その数値を計測した評価サンプルが、どこから、誰によって、どのように採取され、採取の方法が「処理水」の全体像を反映していることを担保したものになっているか。
さらに、誰が、どのような計測器を使用し、どのような方法で計測したのか、その機器と方法は目的に合致している妥当なものなのか。
そして最終的には、自分自身が追試験し、同様の結果が出るか、「再現性」を確認する。
そういうプロセスを踏んでいれば「信じられない」という言葉はあり得ない。
自身のこれまでの科学的知見からは「信じられない」とするならば、追試験をしたうえで情報発信すべきだろう。
目にした「数値」が捏造されたものかもしれないし、
使用した評価サンプルが不適切なものかも知れない。
そうでなければ、「生態系への影響はないとの見解を示す」ことありきで、「日本政府による海洋放出の判断を支持した」と書き、読者に読ませることが目的の、単なる「ヨイショ」記事か、「日本政府の投げ込み」の広報記事との疑念は払拭できない。
「税金を回すから、これを記事にして」と言うわけだ。
日本政府のプロパガンダの片棒を担いでいるのは「どっちだ」と、あらぬ疑念をかけられることにならないとも限らない。
注意しなければならない。
本日(24日)「汚染水」が「大量の海水」で希釈され、海底トンネルを通して1km先の海底から、「海洋」に放出されたようだ。
「されたようだ。」と書いたのは、政府と東電が「放出した」というからだが・・・。
実際はどうなのかは、わざわざ「海底トンネル」などというものを通すものだから目視出来ないし、知る術がないので、分からない。
「放出した」と言われても、「放出していない」と言われても、「放出量はこれだけ」と言われても、その真偽は国民には分かりません・・・という、まさに「黒い箱」の中の世界の出来事。
透明性が全くない。
政府と東電は、政府が言うところの「処理水}を、放出開始前に「大量の海水」で希釈し、トリチウム濃度は1リットル当たり1500ベクレル以下であると確認できたとしている。
先の東京新聞の記事では、3月に採取し、分析結果が判明したのはは6月22日だ。
他の記事では、分析に1か月以上かかると書いていた。
今回は1日2日でトリチウム濃度が判定されていることになる。
トリチウム濃度は1リットル当たり1500ベクレル以下であると「確認できたことにしているだけ」でなければ、
普通に考えれば、測定方法、分析方法が変わったということなのだろう。
とすれば、その方法の妥当性や、精度、あるいは検出・分析できる核種、などなどの検証が必要となり、そのことが無ければ、政府発表の数値と結果は信用できないことになってしまう。
科学においては、測定器、検出器の正確性は命だ。
IAEAは、そのことを検証しているのだろうか。
政府と東電は、放出海域の周辺の海水の状況をモニタリングし、逐次広報するとしているが、その時に使用する分析、測定方法も、1日2日で結果を出すものだろう。
私達は、その分析、測定方法が、どの核種は検出できて、どの核種は検出できていないのか、さらには、検出精度は少なくとも従来の方法と比べて遜色ないことが担保されているのか、そのことについて知る権利があるし、知らなければならない。
「時間短縮」が目的化して、「本来の目的」を見失った「簡素化」「簡易化」だとすれば、それは、「手抜き」と言う。
海産物や農産物の放射能汚染の状況を検査する際に、対象物を検査機の下を数秒で通過させて、「反応なし」とするような「手抜き」だけは絶対しないでほしいものだ。
とは言いつつ、やっぱり、
「汚染水の海洋放出、絶対反対!」
東京電力が24日に福島第一原発の処理水の海洋放出を始めたことを受け、中国の税関当局は同日から、日本を原産地とする水産物を全面禁輸すると発表した。
このことによって生ずる日本の経済的損失は計り知れない。
稚拙な政治が引き起こした「人災」と言うしかない。
ここまでこじれてしまったら、打開策は見つけるのが難しい。
日本政府は、中国政府に対して、
「核汚染水」と言わずに、「ALPS処理水」と言えと、強要している暇はない。
中国政府が談話で指摘している、
海洋放出の合法性の証明、
浄化装置の長期的な信頼性の証明、
核汚染水に関するデータの正確性の証明
などなど、
そして
利害関係者との十分な協議
これらのことを一つ一つ「丁寧に」かつ「真摯に」対応していくしかないのではないか。
「汚染水」を発生させているのは他でもない「日本企業の東京電力」であり、発生させている場所も「日本国福島県」なのだから。
打開策を見付けるのはそのあたりからではないか・・・。
結論はまだ見えないが、「汚染水の海洋放出は取りやめ」が上策だろ。
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