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https://www.sankei.com/article/20230813-CGZMKY3H2VHDHN44K7JNRMTFAY/?outputType=theme_weekly-fuji
なぜ、広島・長崎の人々の頭上への原爆投下に至ったのか。
記事によれば、その答えは「ハイドパーク覚書」にあるそうだ。
そして、そこに記されている答えは、
be used against the Japanese,
どうせ死ぬのは「日本人」だから・・・と。
以下に記事の抜粋を示す。
広島G7(先進7カ国)サミットで、各国首脳が訪れた広島市の原爆資料館には、多くの日本人が知らない「ハイドパーク覚書」が展示されている。なぜ、広島・長崎の人々の頭上への原爆投下に至ったのか。
その答えが記された一次史料≠ナあるハイドパーク覚書は、1944=昭和19=年9月18日、米ニューヨーク州ハイドパークで、フランクリン・ルーズベルト米大統領と、ウィンストン・チャーチル英首相の会談の内容が記されたものだ。・・・
原爆資料館の展示はコピーだが、この覚書の中盤に重要な一文が記されている。
《When a ”bomb” is finally available, It might perhaps, after mature consideration, be used against the Japanese, who should be warned that this bombardment will be repeated until they surrender.》
(爆弾が最終的に使用可能になった時には、熟慮の後にだが、多分日本人に対して使用していいだろう。なお、日本人には、この爆撃は降伏するまで繰り返し行われる旨、警告しなければならない)
原文は、英米首脳の合意・了解事項として、原爆投下目標は(市街地で暮らす)人間であり、日本人≠ニ明言し、降伏しなければ、「繰り返し」投下し≠ルぼ全滅させる趣旨を警告するとしている。非人道性≠フ最たるものだ。・・・
・・・当初から投下目標は、原爆開発の競争相手と見なしていたドイツではなかった。
・・・そして9月、ハイドパーク会談で対象を人間、しかも「日本人」(「市街地・労働者・住民」)にした。彼らには、黄色人種への根深い差別意識がある。そのような意識がなければ、科学者や軍人そして政治家が、人々の頭上に直接原爆を投下するという発想にはならないはずだ。
原爆資料館の意義深いさまざまな展示を総合すると、米国による広島・長崎への「原爆投下の目的」は、次の3つとなる。
第1は、日本人に対して使用すること。
第2は、原爆の開発に膨大な経費(20億ドル)を投入したため、米国内に向けて費用対効果を正当化する必要があったこと。
第3に、原爆投下での戦争終結で、ソ連の勢力拡大を抑止すること。つまりは、戦後秩序を統制し、支配権、覇権を握ること。原爆を投下しその大量殺戮(さつりく)の威力・破壊力を見せつければ世界に恐怖を植え付け、支配できるということだ。これが現在に至るまで世界の核秩序につながっている。
さらに、重要な点は、原爆資料館の展示では、終戦や本土上陸作戦による米軍の犠牲の回避が原爆投下の理由とされていないことだ。・・・
記事の抜粋は以上。
記事中にある、「米国による広島・長崎への「原爆投下の目的」は、次の3つとなる。・・・」
のくだりは、俄かに賛同できないが、「・・・原爆資料館の展示では、終戦や本土上陸作戦による米軍の犠牲の回避が原爆投下の理由とされていないことだ。・・・」
と筆者が指摘していることは、重要な点として見ておかなければならないのだろう。
今でも、アメリカ国民の多くは「原爆投下」は戦争を終わらせるための「必要悪」と言うのが大勢(たいせい)だという。
同胞が過去に犯した「非人道的な行為」を素直に認めたくない気持ちの表れと捉えるのが妥当だろうが・・・。
一瞬にして大都市の市民の半数を犠牲にするような「大虐殺」という歴史的事実を前にしては、そのことを認めるには相当の勇気が必要となるのではないか。
日本でも、未だに「南京大虐殺」の歴史的事実を受け入れられない人達がいるのと同じ心理なのだろうか。
その「必要悪」との認識は、「核抑止論」で核保有を正当化する人たちの精神的支柱となっている。
しかし、どのような屁理屈を並べ立てようと、核兵器は「絶対悪」であることには変わりはない。
核兵器が使用されたときの「地獄絵図」を思い起こせば、反論の余地はない。
核抑止論の最大の間違いに気が付く道程は、核兵器の不使用を担保するものが何もないということを理解することから始まる。
核抑止論とは、「核兵器を使用するぞ」と相手に表明することだからだ。
そして、使用する条件も決められたものはない。
「あなた任せ」の「ケセラセラ」なのだ。
地球史上の唯一の例では、
be used against the Japanese,
そこには人種差別が色濃く表れている。
現代では、人種差別は勿論、国籍、出自、貧富の差などなど、ありとあらゆる差別が跋扈している。
歴史が教えていることは、「差別」が核兵器の使用の引き金を引いた事実だ。
歴史は繰り返すという。
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