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支持率低迷、小沢氏ら反旗、相次ぐ離党… 「迷走」泉氏に手詰まり感
https://www.asahi.com/articles/ASR6Z5320R6TUTFK008.html
2023年7月2日 10時00分 木佐貫将司 楢崎貴司 フロントライン 朝日新聞
迷走
立憲民主党が混迷を深めている。各種世論調査の政党支持率は日本維新の会を下回り、野党第1党の座が脅かされるなか、公然と反旗を翻す動きが表面化。離党者も相次いでいる。代表就任から約1年半。繰り返された泉健太代表の「迷走」が、党運営の手詰まり感を際立たせる。
解散風が吹き荒れた通常国会最終盤の6月13日。東京・永田町の衆院第1議員会館内にある小沢一郎事務所を、2人の衆院議員が入れ替わりで訪ねた。手塚仁雄・東京都連幹事長と小川淳也・前政調会長だ。
「次期衆院選の野党候補を一本化する。党内で賛同者が集まれば集まるほど力になる」
旧民主党で代表や幹事長を歴任した81歳の小沢氏は、30歳ほど年の離れた両氏と相次いで面会し、力を込めてそう語りかけた。危機感を共有した2人はすぐさま手分けをし、14、15日の2日間、党所属議員に電話をかけ続けた。
立憲の泉氏が代表に就任して1年半。「剛腕」で知られる小沢氏や、前政調会長の小川氏らが公然と異議を唱えています。泉氏の迷走が周囲にどのような影響を与えたのか。代表就任から今年の通常国会終盤までの動きに迫ります。
■小沢氏らが野党候補の一本化…
※以下有料記事
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※朝日新聞紙面、文字起こし
泉代表「迷走」続けた1年半 支持率低迷・公然と反旗・相次ぐ離党… 行き詰まる立憲
立憲民主党が混迷を深めている。各種世論調査の政党支持率は日本維新の会を下回り、野党第1党の座が脅かされるなか、公然と反旗を翻す動きが表面化。離党者も相次いでいる。代表就任から約1年半。繰り返された泉健太代表の「迷走」が、党運営の手詰まり感を際立たせる。
解散風が吹き荒れた通常国会最終盤の6月13日。東京・永田町の衆院第1議員会館内にある小沢一郎事務所を、2人の衆院議員が入れ替わりで訪ねた。手塚仁雄・東京都連幹事長と小川淳也・前政調会長だ。
「次期衆院選の野党候補を一本化する。党内で賛同者が集まれば集まるほど力になる」
旧民主党で代表や幹事長を歴任した81歳の小沢氏は、30歳ほど年の離れた両氏と相次いで面会し、力を込めてそう語りかけた。危機感を共有した2人はすぐさま手分けをし、14、15日の2日間、党所属議員に電話をかけ続けた。
一本化要求の声
そして迎えた16日。「野党候補の一本化で政権交代を実現する有志の会」設立の記者会見が、国会内で開かれた。立憲が岸田内閣への不信任決議案を提出する直前のタイミングだった。
小川氏は、党所属の衆院議員の半数を超える53人が賛同したと説明。小川氏と手塚氏に挟まれる形で座った小沢氏は淡々と語った。「野党間の協力は大事と思っている人が大多数だ。表で声に出すことに今回の会の基本的な意味がある」
泉氏は5月、自力で党勢拡大を目指す「独り立ち」路線を宣言。維新はもとより、共産党とも選挙協力しない考えを言明していた。野党勢力が選挙で結集する「オリーブの木」を持論に、共闘の必要性を説いてきた小沢氏にとって、受け入れられないものだった。
泉氏にとっては、不信任案提出という「見せ場」を前に、身内から冷や水を浴びせられた格好となった。この日の会見で「言うはやすし。具体的に行動するかが問われる」と不快感をあらわにした泉氏だったが、強まる遠心力の要因は、自身の「ぶれ」にあった。
約1年半前の2021年11月。泉氏は前月の衆院選で議席を減らした枝野幸男前代表から代表の座を引き継いだ。代表選では「『批判ばかり、追及ばかり、反対ばかり』と言われがちだが、政策論戦中心で改革を進める政党、というイメージを持っていただける努力をしたい」と述べ、政権を徹底的に追及した枝野路線からの脱却を図った。
泉氏が新しい野党像として掲げた「政策提案型」。それは1年ももたなかった。立憲内では「追及が足りず政権監視になっていない」「立憲として何がしたいのかわからない」などと、党の存在感低下に不満が募った。昨夏の参院選で6議席減らした敗北を機に、泉氏は再び政権との対決姿勢を強める方向にかじを切る。
そのうえで、泉氏が党勢拡大の可能性を見いだしたのが、安全保障などの基本政策で「水と油」(立憲ベテラン)の関係にあるはずの維新と国会で「共闘」することだった。将来的な選挙協力への期待もあった。
昨秋の臨時国会では、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済法をめぐって、与党側の譲歩を引き出すなど一定の成果を上げた。だが、今年の通常国会では目立った成果が上がらず、4月の統一地方選や衆院補選での維新の伸長を受け、関係は破綻(はたん)した。
選挙・国会…「何がやりたいのか」
迷走は、選挙戦略にも表れた。
4月の衆参補欠選挙で擁立した候補が全敗。5月10日、午後6時から党本部で開かれた非公開の両院議員懇談会では、泉氏の責任を問う声が上がった。
「衆院選で『候補者を何人擁立できなければ代表を辞める』くらいの覚悟を見せてほしい」
自らに向けられた批判の矛先を前に、泉氏はこの日、初めて口を開く。「150議席獲得できなければ、この立場にない」。唐突な獲得目標への言及に、岡田克也幹事長ら執行部側がどよめいた。衆院で現有議席が100に満たない立憲にとって「異様に高いハードル」(ベテラン)だったからだ。事前に何も知らされていなかったという側近議員は、「周りに相談してほしかった」と嘆いた。
さらにその5日後、テレビ番組で「立憲として、選挙はまず独自でやる。候補者調整は維新ともやらない」と言及。そして、こう付け加えた。「共産党とも基本やっぱりやらない」
泉氏がわざわざ選挙協力をしないと言及したことで、共産は態度を硬くした。小池晃書記局長は「我々として独自に対応する」と不快感を隠さず、早々に泉氏の地元・衆院京都3区での候補擁立を発表した。
泉氏の迷走は、国会戦略にも影響を与えた。
通常国会終盤で与野党の「対決法案」となった防衛費増額の財源確保法(財確法)、改正入管難民法の審議をめぐり、立憲は委員長解任決議案や大臣不信任決議案などを次々提出し、採決を引き延ばす抵抗に出た。維新や国民民主党から「昭和のやり方」などと揶揄(やゆ)されても、泉氏は「国会のルールに基づいてやっている」と毅然(きぜん)と言い返した。
だが、野党にとって最大で最後の抵抗手段とされる内閣不信任案の提出をめぐって、選挙準備が整わない中での泉氏の発言が足かせとなった。
財確法成立を翌日に控えた6月15日、泉氏は衆院第1議員会館の一室に岡田氏や安住淳国会対策委員長ら党幹部を集めた。議論の中心は内閣不信任案の提出時期。本来なら「財確法成立を阻止するため、全ての審議がストップする不信任案を出すのがセオリー」(党関係者)だが、泉氏は「内閣全体の責任を問いたい」と成立後の提出にこだわった。
その理由を、同党幹部は「成立前に提出しても賛成するのは共産だけ。世間的にはまた立憲、共産だけが日程闘争をしているとみられる」と説明した。対立する他党から、再び「立憲共産党」と吹聴されることを嫌った。
「解散風」が吹き付ける中、立憲内では維新の候補擁立が進まないうちに「早く選挙になった方がいい」(幹部)と主戦論も出た。だが、泉氏は周囲に「提出したら首相は解散するだろうか」などと語り、迷いを見せた。
この会合の直後、岸田文雄首相が解散見送りを表明。立憲は翌16日、財確法成立後に不信任案を単独提出したが、維新と国民民主も反対し、あっさり否決された。党ベテランは「その場しのぎじゃないか。泉氏が何がやりたいのかよくわからなかった」と話す。
遠心力さらに
泉氏への不満が表出するなかで迎えた国会閉会日の21日、泉氏は野党間の選挙協力について「様々な選択肢を幅広に考えねばならない」と述べ、軌道修正に含みをもたせた。選挙協力を否定してからまだ1カ月。記者団から「わかりにくい」と問われると、「政治ってのはわからない。そんな簡単に白黒つくものじゃない」と気色ばんだ。30日の会見でも「野党共闘」を呼びかける市民団体を介した協力の可能性にも言及した。
党の方向性が定まらない中、遠心力は加速度を増している。6月に入ってから松原仁氏と徳永久志氏の両衆院議員が相次いで離党届を提出。党内ではこんな言葉が公然とささやかれている。「今後も離党が続くのではないか。秋の解散を見据えれば、泉体制はもたない」(中堅議員)
(木佐貫将司、楢崎貴司)
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