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※紙面抜粋
※2023年7月1日 日刊ゲンダイ2面
※文字起こし
勘違い、甘さ、お気楽ぶりには言葉もない(石原伸晃氏)/(C)日刊ゲンダイ
「あっ、引退しませんから」
ニヤケ顔でこう話し、2年後の参院選に鞍替え出馬すると表明した自民党の石原伸晃元幹事長(66)には、さすがに多くの国民が怒り、呆れ返ったに違いない。
しかも、自民党本部で開いた会見の様子を自身のユーチューブチャンネルで公開し、会見終了後、移動する車中で「日暮れて道遠し、という感じかなぁ」と悦に入る姿も配信してみせた。
伸晃は衆院10期をつとめた大物だが、前回2021年の衆院選では、小選挙区(東京8区)で野党候補に大敗し、比例復活もできずに完全落選という憂き目に遭っている。
次回の衆院選も勝算がなく、改選定数6の参院東京選挙区なら「当選確実」と踏んで鞍替え出馬を決めたようだ。
しかし、自分勝手な鞍替えには、地元支持者もカンカンだ。
「あのお気楽ぶりには言葉もありませんよ。『東京8区がダメなら参院にするか』という感覚でしょう。覚悟もなにもない。もう一度、議員バッジをつけたいなら、原点に返って、毎朝、辻立ちでもすべきでしょう。そうした真摯さもない。最近は、政治活動よりも落選後に立ち上げたユーチューブチャンネルに夢中になっているそうじゃないですか。しかも、中身は自慢話です。任期6年の参院議員なら『老後も安泰』という計算もあるのでしょう。ふざけていますよ」(都政関係者)
石原慎太郎の長男として生まれた伸晃は、このまま引退しても食うに困らないはずである。
なのに、参院に鞍替えしてでも議員バッジに執着するのは、それほど自民党議員は「おいしい商売」ということなのだろう。3日やったら辞められないということだ。
もともと、日本の国会議員はかなり恵まれている。議員報酬は世界第3位である。都内の一等地に立つ豪華な議員宿舎も激安で借りられる。
さらに政権与党である自民党議員には、大企業から政治献金が集まり、ふんだんな政党助成金も分配される。自民党議員が、息子に後を継がせるのも“うまみ”があるからに違いない。
政治評論家の有馬晴海氏が言う。
「ある自民党議員は、ほとんど食事代を使わないそうです。スポンサーや企業に“お呼ばれ”することが多く、ごちそうになっているといいます。ちょっとした会合に呼ばれると、“講演料”や“お車代”をもらうことも多いといいます。こうしたぜいたくな生活を一度味わうと、辞められないのでしょう。それに、自民党議員は、どこに行っても“先生、先生”と特別扱いされるから、虚栄心や名誉欲も満たされるのでしょう」
伸晃も自民党も国民を舐めている
しかし、衆院選で「ノー」を突きつけられた伸晃が、またバッジをつけたいがために「じゃあ次は参院選に出ます」なんて許されるのか。有権者を完全に舐めている。
国民を舐めているのは、自民党も同じだ。旧統一教会とのズブズブな関係が明らかになった山際大志郎前経済再生相まで平然と公認候補予定者に選んでいる。
ひょっとして自民党は、「時間が経てば国民は忘れるさ」「選挙前にアメを配れば国民は自民党に投票するから」などと考えているのではないか。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「自民党は、山際議員だけでなく、教団との関係を指摘された議員の公認を次々と決めています。まったく有権者を恐れていない。伸晃氏は過去、3.11の被災地の人たちを『最後は金目でしょ』とバカにする発言をしています。自民党自体も、有権者に対してその程度の感覚なのでしょう」
政治評論家の本澤二郎氏はこう言った。
「何があっても国政選挙で連勝したためか、安倍政権以降、自民党が有権者を軽んじ始めたのは間違いないと思う。昔の自民党政権はもっと国民の声に耳を傾け、理解を得る努力を惜しまなかった。ところが、岸田政権は、防衛費倍増や原発回帰など、重大な政策を勝手に決めてしまい、しかも国民に説明しようともしない。国民を舐めているということでは、伸晃氏も自民党も同じですよ」
自民党が国民を舐めたような態度を取るのは、苦労知らずのボンボン2世、3世がゴロゴロしていることと無関係じゃないだろう。
岸前防衛相の長男・信千世は“血筋自慢”だけで選挙に当選。岸田首相の長男・翔太郎氏は平気で「公邸忘年会」をやらかしていた。伸晃だって父・慎太郎の七光だけでやってきたボンボンだ。
ついでに言えば、昭恵夫人も、安倍元首相が代表者だった政治団体に残された2億円以上の政治資金をシレッと無税で“相続”している。
自民党議員は、本当にラクチンな商売である。これでは、伸晃が議員バッジにこだわるのも当然である。
岸田政権に一泡吹かせるべき
国民を舐め切った、こんな連中をこれ以上のさばらせていてはダメだ。許していたら、自民党はますます国民を軽視することになる。
安倍政権以降、どんな悪政を続けても自民党は国政選挙で連戦連勝を続けてきたから、国民は「どうせ自分の1票では何も変わらない」と諦めているのかもしれないが、それこそ自民党の思うつぼである。
例えば、いまネット上で話題となっているマイナンバーカードの“返納活動”で一泡吹かせる、という手もあるのではないか。
タレントのラサール石井は本紙コラムで、〈マイナカードは一度立ち止まり制度設計を見直さなければならない。しかし国は立ち止まらない。ならば返納運動を起こすしかない〉〈自民党は選挙のことしか考えず、支持率を心配しているから、少しずつでも声を上げれば、皆の力で譲歩を勝ち取れる〉〈あなたもいかがですか〉と返納を呼びかけていた。
少しずつだが、各地で自主返納の動きが出てきているという。目に見えて返納が増加すれば岸田政権は大慌てするに違いない。
「自民党が山際議員の公認を決めたのも、自民党本部で伸晃氏が会見することを認めたのも、『政権を失うことはない』と安心しているからです。もし、政権転落の恐れがあったら、統一教会と親密だった山際議員の公認など決めないでしょう。やはり、国民のための政治をやらせるには、頻繁に政権交代があった方がいいのでしょう。野党は頼りないかもしれませんが、自民党に思い知らせるため、キチンと考えて投票行動を取るべきだと思う。岸田政権にお灸を据えるべきです」(本澤二郎氏=前出)
本来、政治家は国民のために身を削るものなのではないか。「3日やったら辞められない」など、あり得ない話だ。国民不在の政治腐敗をいつまでも許してはいけない。
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