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※紙面抜粋
※2023年6月23日 日刊ゲンダイ2面
※文字起こし
他人に厳しく自分に甘い(河野太郎デジタル相)/(C)日刊ゲンダイ
<まずは河野太郎を廃止しろ>
SNSにこんな書き込みがあったが、これが世論の偽らざる気持ちじゃないか。「廃止するのは健康保険証じゃない」という怒りである。
マイナンバーカードをめぐるトラブルが毎日のように発覚し、とうとう岸田首相は「マイナンバー情報総点検本部」の設置に追い込まれた。今秋までに、健康保険や年金など、個人向けサイト「マイナポータル」で閲覧できる全29項目の情報について、正しくひも付けられているか点検し、再発防止策を講じるという。
だが、なぜトップの本部長が、河野太郎デジタル担当相なのか。
今回の混乱は、マイナカード普及の旗振り役だった河野が、ひも付けを拙速に進めたことに原因があるのは明らか。最大2万円分のマイナポイント大盤振る舞いの「アメ」と保険証との一体化という「ムチ」でカード取得に国民をせき立て、自治体や健康保険組合の作業をパンクさせ、ミスを招いた。
マイナ普及をゴリ押ししてきた責任を負う河野が、今度は“点検”の旗振り役とは、ブラックジョークとしか言いようがない。
河野は国会で「責任は私にある。なんらかの形で私に対する処分をやらなければいけない」と答弁したのだから、さっさと辞表を提出して、自ら大臣職を“廃止”したらどうなのか。岸田はなぜ、とっとと河野を首にしないのか。
「内閣支持率急落の原因になっているように、今やマイナンバー問題は政権の命取りになりかねない。岸田総理が河野大臣を矢面に立たせているのは、このままトラブルや批判がやまなければ、河野さんの責任にして、夏に予定される内閣改造で切ればいいと思っているから。逆に、点検がうまくいって、批判がやめば、総理の手柄にする。そうやって『ポスト岸田』の河野さんを潰す思惑があるのだろう」(自民党関係者)
「突破力」がマイナスに働いた
政府の裏切りと河野の暴走が今の混乱と不安を生んでいるのである。
そもそもマイナカードの取得は任意だった。ところが、昨年6月の「骨太の方針」に「健康保険証の原則廃止」がこっそり盛り込まれ、10月に河野が「2024年秋の保険証廃止とマイナカードへのひも付け」を表明。いきなりの上からの宣言は、傍若無人を絵に描いたようなやり口だった。
だが、菅政権でワクチン担当大臣として、「1日100万回接種」を達成させた“成功体験”にとらわれる河野は、「マイナでも突破力」とうぬぼれる。個人情報を扱うマイナではスピード感より慎重さが求められるのに、事実上の「マイナ保険証義務化」は、とりわけ医療機関にかかることの多い高齢者には“恫喝”に等しいものだった。
それが、出るわ出るわのトラブルラッシュとなると、河野は「誤登録ではない」「自治体のヒューマンエラー」などといい加減な説明で責任逃れに終始。その挙げ句、「日本だけデジタル化に背を向けることはできない」と論点をスリ替えたのには、開いた口が塞がらなかった。
河野の記者会見にも出席しているジャーナリストの横田一氏が言う。
「紙の保険証廃止にこれだけ不安が高まり、マイナ保険証との併用を求める声があるのに、河野さんは聞く耳持たず。会見では、『来年秋の保険証廃止。経過措置として、その後1年間ありますので、その間に再発防止と不安解消に対処してまいります』と、同じ答えを繰り返すばかりです。今度のことは、河野さんの『突破力』がマイナスに働いた。岸田首相は河野さんの『突破力』を政権浮揚に利用しようとし、トラブルが続出したらトカゲのシッポ切りを画策している。河野さんは自分だけが悪者にならないよう、政府全体の責任に持っていこうとしています」
かつての改革派は“変節”、都合が悪くなるとダンマリ
次の首相候補を尋ねる報道各社の世論調査で、河野はトップに立つことも多い。何をやっても世論はついてくるとおごっていたのではないのか。
河野ほど“変節”という言葉が似合う政治家はいない。
かつては自民党内の「改革派」を自任し、舌鋒鋭く役所の問題点を指摘。3.11の福島原発事故が起こる前から「脱原発」を主張してきたが、初入閣すると持論を封印してしまった。
自民党の「無駄撲滅プロジェクトチーム」を率いていたのに、外相に就任するや外遊に飛び回り、「専用機が欲しい」とワガママを言い出す。それが通らないとなると、「だったら、レンタルかリースできないのか」と駄々っ子のような醜態をさらした。
極め付きは、外相記者会見時の「次の質問どうぞ」乱発だ。不都合な質問にマトモに答えようとしない姿勢は、河野の真骨頂と言える。民主党政権下の野党時代には、「質問に答えて下さい」「答弁になっていない」と国会で閣僚を追及していたのに、自分が大臣になるとダンマリとはフザけている。
21日に閉会した通常国会でも、野党の質問に対し、「所管外」を12回も繰り返して答弁を拒否。あまりに子供じみている。身内の梶山幹事長代行から「あくまで一般論だが、国会の審議で、閣僚は野党からの質問に真摯に答弁すべきだ」と苦言を呈されるほどだった。
そのくせ自己評価はやたらと高い。
21年の総裁選時の演説で、ワクチン接種率を急激に高めたことを自画自賛。「実行力、突破力は誰にも引けを取らない。調整力においても優れているのではないかと自負している」と言ってのけたから唖然呆然だ。薄気味悪いナルシシスト的な発言には頭がクラクラする。
「世襲のボンボン議員の典型です。『俺は偉い』『俺は頭がいい』と思っているような傲慢の塊。都合の悪い質問に答えないのは、自分を美化したいからでしょう。脱原発を主張していた頃は、突破力が魅力でしたが、最近は、突破力の悪い面ばかりが際立っています」(横田一氏=前出)
「デジタル万能」で不自由の矛盾
政治家としての器の小ささを象徴するのは、265.9万フォロワーを誇るツイッターでの「ブロック太郎」の異名だ。批判されると、相手が一般人であろうがお構いなしに片っ端からブロック。本人は「誹謗中傷を私のフォロワーに読ませる必要はない」と自らを正当化する。もちろん、嫌がらせやクレーマーまがいの言動は少なくないだろうが、公人に対するまっとうな批判さえ「誹謗中傷」にしてしまう視野狭窄。国民を小馬鹿にしている。
そのうえ河野の場合は、直接絡んでいない人までエゴサーチ(自分の名前で投稿を検索)してブロックしまくっているのだから異様。どんだけ自分が大好きなのか。
他人には厳しく、自分には甘い。絶対に自分の非を認めない。そんな男が、自身の仕事にバッテンを付けることになるマイナ総点検なんて無理だ。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏がこう言う。
「河野大臣はコトの重大さが、まだ分かっていない。健康保険証とマイナカードのひも付けに不安を抱いているのは、60歳以上が圧倒的に多い。病院通いをしている彼らは、保険証がないと困る。使えるならアナログで十分だと思っている。なぜ、そこに寄り添えないのか。『デジタル万能』で便利を追求した結果、不自由する矛盾。これでは国民の信頼を得られるはずがありません」
いまや、国民の不信はマイナカードよりも河野に向かっている。
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