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【政界地獄耳】解散風を吹かせているのは誰か
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202306100000075.html
2023年6月10日7時54分 日刊スポーツ
★解散風を吹かせているのは誰か。6日、自民党元幹事長・二階俊博は次期衆院選の候補者調整で自民、公明の対立に「自民党がいつも頭を下げるのはおかしい。持ちつ持たれつで共同で政権を作っている」としながらも解散については「総理の専権事項だから、いつあっても結構」「選挙の弱い人も含めて選挙準備が整ったのかを見極めて、解散がどうだこうだと言うべきだ。何もしないのに解散風を吹かせることはけしからん」と解散風を一蹴した。
★8日の派閥の会合でも「いつあってもいい、その準備が必要だと思うが、やけくそにいつあってもいいと言ってもしょうがないので。準備万端、怠りなくやった上で“さあいらっしゃい”、こういうくらいの体制でいきたい」とした。もっとも、その二階も21年の6月、衆院の任期満了まで4カ月という幹事長時代に「(野党が)覚悟を持って不信任案を出される場合は、どうぞひとつ、そういうお気持ちで対応していただきたい。直ちに解散する」とけん制していた。ところが政権周辺幹部は解散に否定的だ。宏池会事務総長・根本匠は「内閣不信任案と解散は関係ない、と有力な方が言っていたが、私は違和感がある。内閣不信任案というのは覚悟して出すものですよ。そして、岸田総理は聞く力、最後は自分で決断する。これが岸田流だ」。今や岸田内閣の指南役、党副総裁・麻生太郎は「『解散はいつですか』って、そこの後ろに立っているマスコミってのはそれしか今聞かないんですけれども。“解散の大義”を教えていただければというような感じがしている」とつれない。
★岸田派議員が言う。「こう見てくれば政権と距離がある議員があおっているのだろう。解散とて首相・岸田文雄の自由にはさせないという反主流派の声のような気がする。これで揺さぶりをかけて若手の議員の動揺を誘うのだろうが、解散カードはいずれにせよ岸田の手中にある。内閣不信任を立憲民主党が出すなら解散の“大義”は生まれるが、解散風の出どころは党内の一部からの風だ」。(K)※敬称略
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