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ロシア、穀物供与でアフリカ懐柔 合意停止批判かわす/日経
ウクライナ侵攻
2023年7月28日 19:15 (2023年7月28日 21:39更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR268PU0W3A720C2000000/
ロシアのプーチン大統領は28日、北西部サンクトペテルブルクで開催中の「ロシア・アフリカ首脳会議」でアフリカ諸国首脳と協議した。ロシアはウクライナ産穀物の輸出合意の履行停止に踏み切り、依存度の高いアフリカ諸国は懸念を強めている。プーチン政権は穀物の無償供与などを提示して懐柔を図る。
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プーチン大統領は首脳会議の本会議の冒頭で、アフリカへの穀物の供給について「無償のものも含めて確実に提供する」と強調した。アフリカ諸国が提唱しているウクライナとの和平案については「提案を尊重し、慎重に検討している」と述べた。
プーチン氏は本会議に先立ち27日に開いた経済フォーラムで「アフリカ諸国への食料安定供給の重要性を理解している」とも語った。ソマリアやジンバブエなど6カ国に今後3、4カ月で穀物を無償供与する用意があると強調した。食料不足への懸念を緩和し、穀物合意停止への批判をかわす狙いとみられる。
ロシアは国際決済網からの排除や保険の制限など西側の制裁が自国の食料・肥料輸出を妨げていると主張し、18日にウクライナとの穀物合意を停止した。
ロシア・アフリカ首脳会議は2019年以来2回目の開催で、アフリカ諸国49カ国が参加した。首脳の出席は17カ国と前回(43カ国)の半分以下にとどまり、ロシアは欧米の圧力が影響していると主張する。
アフリカ諸国は経済の悪化や社会不安につながりかねない穀物不足に神経をとがらせる。エジプト政府系メディアによると、シシ大統領は28日に「穀物高を終わらせる穀物輸出合意について一致に至ることを期待する」と述べ、ロシアに合意への復帰を促した。
ロシアを正面から非難する声は目立たず、ロシアから見返りを求める狙いが透ける。ジンバブエのムナンガグワ大統領は27日、穀物供与を表明したプーチン氏に謝意を述べた。プーチン大統領は28日、アフリカ諸国の要請に応え、債務を9000万ドル(約125億円)以上削減する予定だと言及した。
アフリカの一部の国は中立を掲げ、ウクライナとの停戦仲介を探る。6月には7カ国の首脳らがロシアを訪問し、調停案として緊張緩和や国家主権の保障、捕虜交換などを提唱した。
各国には軍事支援を頼るロシアとの関係を損ねるわけにいかないとの判断もある。ストックホルム国際平和研究所によると、2018〜22年のアフリカの兵器輸入の4割はロシアからで、米国や中国を上回った。
政情が不安定な中央アフリカやマリの政権はロシアの民間軍事会社ワグネルに治安維持を依存している。ワグネルの活動を巡り首脳間で個別に話し合う可能性もある。
ワグネルは6月にロシアで武装蜂起し、アフリカでの活動に不透明感が強まった。19日には創設者のエフゲニー・プリゴジン氏とみられる人物が戦闘員に「アフリカで新たな道を歩む」と呼びかける動画が通信アプリに投稿された。中央アフリカに部隊が到着したとも伝えられた。
複数のロシアメディアは27日、サンクトペテルブルクでプリゴジン氏とみられる人物がアフリカの高官と会っている写真がSNSに投稿されたと伝えた。場所はプリゴジン氏関連の宿泊施設とみられる。
アフリカは国連加盟国の4分の1を占め、ウクライナ侵攻を非難する22年3月の国連総会決議には半数近くが賛成しなかった。米国もアフリカに相次いで高官を派遣し、影響力を巡ってロシアと綱引きを続けている。
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