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新型コロナJN.1による第10波が収束…感染しても軽症だが、懸念は後遺症 どうする、どうなる「日本の医」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/337356
2024/03/11 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
日本の高齢者は最大7回ワクチンを接種、後遺症予防としては十分(代表撮影)
新型コロナウイルスJN.1による第10波の流行が収束した。本稿で総括したい。
JN.1は、オミクロン株BA.2.86(通称ピロラ)から派生したものだ。昨年9月、カナダ、フランス、シンガポール、スウェーデン、英国、米国などで相次いで検出され、その後、世界中で急拡大した。1月7〜20日の間に米国で確認された新規感染の86%はJN.1によるもので、我が国でも東京のデータによると1月8〜14日の新規感染者の58%はJN.1感染だった。
JN.1が急拡大した理由は免疫を回避しやすいからだ。そもそも、JN.1の親株であるBA.2.86は、従来型のXBBやBA.2と比べて、30以上の変異があり、免疫を回避しやすい。JN.1は、さらにLeu455Serという変異と非スパイクタンパク質に変異が加わり免疫回避能力が高まっている。
世界の関心はJN.1に対するワクチンの有効性だった。いまだコンセンサスはないが東大医科研を中心とした研究チームが英「ランセット感染症学」誌に発表した研究によれば、その効果は懐疑的だ。「強い耐性を示した」としている。感染予防という観点からは、JN.1に対して、現行のXBB.1.5ワクチンは期待できないようだ。
では、感染した場合の重症度はどうなるだろうか。これについてもコンセンサスはない。ただ、あまり心配する必要はなさそうだ。それは、JN.1の感染拡大が先行した米国などで入院患者が増加していないからだ。米国の人口100万人あたりのコロナ感染者数の今冬のピークは1月3日の110.5人で、昨冬(1月2日140.5人)の79%だ。
これは私の感覚とも合う。今年に入って以降、コロナ感染がさらに軽症になっているように感じるからだ。以前は38度台の高熱を呈する患者が多かったが、最近は抗原検査陽性例の半分程度が37度台だ。
では、JN.1に問題はないのか。そんなことはない。「数日前からだるく、においが分からなくなった」という20代の患者を診察したことがある。体温は36.7度だったが、コロナ抗原検査は強陽性だった。コロナ感染は軽症だが、後遺症に悩むことになるだろう。
後遺症対策で注目されているのはワクチンだ。昨年11月、スウェーデンの研究チームが「英国医師会誌(BMJ)」に発表した研究によれば、後遺症はワクチン接種回数が増えるほど発症が減っていた。1回接種で21%、2回で59%、3回で73%だ。
後遺症予防の観点から、どの程度の接種回数が必要かは明らかではない。ただ、日本の高齢者は、最大7回コロナワクチンを接種しており、後遺症予防という意味では十分だろう。問題は少なくとも3回の接種を済ませていない人たちだ。3月末までは公費で打つことができる。早めに接種することをお勧めしたい。
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