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「激しさ増す教員奪い合い、副校長が土日返上で400人以上に電話…担任4人交代のクラスも」
(読売 2023/5/6)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230506-OYT1T50008/
■ [疲弊する教員]<中>
新学期が始まってまもない4月中旬、東京都内の公立小学校に勤める男性副校長(47)は、職員室でパソコン画面上のリストを見ながら、電話をかけていた。
「うちに来てくれませんか」。相手は、採用試験で不合格となった「待機組」と呼ばれる教員免許を持つ人や結婚、出産で退職した元教員たち。1週間ほど前にあった始業式の直後、体調不良で休職したクラス担任の代わりを探していた。
■ 副校長が兼務
全校児童約800人、約35人の教員が配置されているこの学校では、もともと4月から女性教員2人が育休を取得することが決ま#ていた。副校長は昨年11月以降、待機組を中心に電話をかけ続けた。多くは他に仕事を持っており、つながるのは夜がもっぱらだった。遅くまで残り、土日にも出勤して400人以上に連絡したが、今年3月までに面接までこぎ着けたのは4人だけ。だが、「自宅に近い学校から誘いがあった」「受け持ちたい学年と違う」などの理由で最終的に断られた。副校長は「どこの学校も似たような状況。教員の奪い合いが激しさを増している」と話す。
結局、代わりの教員は見つからず、任期を終えて学校を離れることになっていた非正規の2人に1年の延長を頼み込んだ。1人は送別会まで終わっていたが、始業式直前にようやく受け入れてもらった。
安堵(あんど) した直後にクラス担任が休職し、再び教員探しに追われることになった副校長。しばらくは業務を複数の教員に肩代わりしてもらい、自身が担任を兼務することにした。「代わりが見つからなければ、他の教員の負担は増える一方だ。学校全体がどんどん疲弊していく」と訴える。
■ 「ブラック職場」
文部科学省によると、教育委員会が各学校に設けている定員を満たしていない「教員不足」の公立小中学校は、2021年5月時点で1350校、1701人。小学校の4・2%、中学校の6%にあたる。今年度についても、文科省は「同じような状況だ」とする。
一方で、待機組の数は減少している。1970年代の第2次ベビーブームで生まれた世代が小学生となった70年代後半から80年代にかけ、大量に採用された教員たちが一斉に退職時期を迎え、補充のために新規の採用数が増えたためだ。
不足に拍車をかけているのが、教職人気の低迷だ。
文科省が先月公表した公立学校教員の勤務実態調査では、小中学校教員の6〜7割が、国が示す「月45時間」の残業上限を超えて働き、SNS上には「ブラック職場」との書き込みが後を絶たない。実態に見合った残業代も支給されておらず、「定額働かせ放題」との文言も目立つ。文科省によると、2000年度に12・5倍だった公立小学校の教員採用試験の倍率は、受験者数の減少もあって昨年度は2・5倍にまで落ち込み、過去最低となった。
早稲田大の吉田文教授(教育社会学)は「学校現場が過酷な労働環境にあるというイメージが定着し、学生が就職先として敬遠する傾向が広がっている。採用倍率が3倍を切ると、教員の質が低下すると言われ、深刻な事態だ」と懸念する。
■ 4人交代
教員不足のしわ寄せは、子どもにも及びかねない。
都内のある小学校では昨年度、担任が4人代わったクラスがあった。最初の教員が体調不良で休職し、特定の教科だけを専門に教える「専科教員」、副校長、休職から復帰後の別の教員へと移った。学校は保護者会で「代わりの教員を探しているが見つからない」と説明。日本大の末冨芳教授(教育行政学)は「特に小学校低学年では、学校生活をスムーズに送るのに担任との信頼関係は大切だ。頻繁な交代は望ましくない。労働環境を改善して志望者を増やさなければ、教員不足の根本的な解消にはつながらない」と指摘する。
「担任が常に兼務状態で、子どもの様子をきちんと把握してくれているのか不安だった。授業の進行も遅れがちだった」。保護者の一人は、そう明かした。
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大量に採用された教員が退職時期を迎えたとか、ブラック職場で人気がないとか、
もっともらしい理由を並べていますが、最大の原因は、コロナワクチン接種後の
体調不良による休職者、退職者が激増しているからでしょう。
これから、ワクチン被害による人手不足は、学校だけでなく、
あらゆる分野、業種で深刻な問題になるでしょう。
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