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GW明けの東京を襲うコロナ感染者急増不安…新変異株「XBB.1.5」系統が主流化
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321076
2023/04/06 日刊ゲンダイ
2023年今年の花見は大盛況(C)日刊ゲンダイ
新型コロナウイルスの第9波が立ち上がり始めた気配だ。東京都内ではオミクロン株の新変異株が広がり、新規感染者数が増加。感染法上の分類が季節性インフルエンザと同じ5類に移行するGW明けに、都内の流行がピークに達するとの予測もある。果たしてすんなりと正常化できるのか。
3月30日の都モニタリング会議によると、新規感染者数が11週ぶりに増え、29日までの1週間平均は前週の1.4倍に膨張。懸念されているのが、感染力の強い新変異株「XBB.1.5」への置き換わりだ。
ゲノム解析結果では、長らく主流だった「BA.5」を3月上旬に初めて抜き、25.8%を占めるまでになっていた(3月7〜13日)。東京感染症対策センターの賀来満夫所長は「BA.5に比べ感染力が1.43倍高く、免疫を逃れる力も強い。重症化しやすい株ではないが、動向をしっかり見ていく」と警戒感を強めていた。
何かとイベントが多い春から初夏。コミュニケーション増加に伴い、ウイルスとの接触機会が増えるのは避けられない。マスク着用ルールの緩和から3週間経ったところでもある。
都内の感染者数をAIで予測している名古屋工業大の研究チームによると、この先のピークは5月上旬から中旬。感染力が第8波と同程度のウイルスが広がる中、人の移動がコロナ禍以前の状況に徐々に回復したとの前提で、マスク着用を「2割」「半数」「個人の判断に委ねる前と同じ状態」の3パターンで推計した。
「2割」の場合は5月9日ごろに新規感染者数が第8波の48%にあたる約8300人に、「半数」だと5月14日ごろに同26%の約4600人になると予測。マスク着用が緩和前と同じであれば、5月9日ごろに同15%の約2600人とした。
60代の抗体保有率は2割台
昭和大医学部客員教授の二木芳人氏(臨床感染症学)はこう言う。
「昨年12月ごろから米国で急速に広がったXBB.1.5は、1月末時点で99%を占めるに至った。日本でも同様に比率は増えていくでしょう。ただ、幸いなことに国内の免疫保有率は上昇している。献血で残った血液を使い、感染によってできる『抗N抗体』を対象にした厚労省の調査(速報値)では、昨年11月時点の26.5%から今年2月時点で42.3%に跳ね上がった。若ければ若いほど抗体保有率は高く、16〜19歳は62.2%に達しています。一方、60代は28.3%にとどまったことから、高齢者などを対象にした5回目の接種開始は5月8日から前倒し、今月中に実施した方がよかった」
当面、医療費は公的負担とはいえ、防御に越したことはない。
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