<■595行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可> <独自>台湾軍、米本土の多国軍事演習に規模拡大し参加 バイデン政権は防衛強化支援急ぐ 2024/11/3 16:22 https://www.sankei.com/article/20241103-3ECXJH3KFVLJHNRP7DZPK5M3UM/ 米中西部ミシガン州で2024年8月に実施された多国間の軍事演習に台湾軍が参加し、前年2023年よりも人員規模を拡大していたことが2024年11月2日、分かった。 中国が台湾への軍事圧力を強める中、バイデン米政権は台湾の防衛力強化へ支援を急いでいる。 2024年11月5日の米大統領選を経て来年2025年1月に発足する新政権でも現在の台湾支援策が継続されるかが注視される。 関係者によると、台湾軍はミシガン州兵が主導して毎年実施している多国間の軍事演習「ノーザン・ストライク」に陸軍の隊員らを派遣した。 台湾軍の具体的な参加規模は不明だが、2023年の参加時よりも増やしているという。 2024年8月3〜17日に実施されたノーザン・ストライクには米国外の国・地域から1000人超が参加、計6000人超が即応力や戦闘能力の強化に取り組んだ。 演習プログラムの中には、脅威が高まる無人機システムへの防衛訓練も組み込まれた。 米軍と台湾軍による演習を巡っては、双方の海軍が今年2024年4月に西太平洋で合同演習を非公表で実施したとロイター通信が報じている。 バイデン政権は、中国の習近平政権が2027年までに台湾侵攻の準備を整えることを前提にし、台湾への防衛支援を進めている。 2024年10月25日には、高性能地対空ミサイルシステム「NASAMS」や航空監視レーダーシステムなど台湾への約20億ドル(約3000億円)の武器売却を決め、議会に通知した。 バイデン政権で最大規模となる台湾への武器売却で、防空能力を引き上げる。 NASAMSはロシアの侵略を受けるウクライナ軍も米国の支援を受けて使用していて、ウクライナの防空能力を大幅に強化した実績がある。 バイデン大統領は武器売却や演習で台湾軍の能力強化を支援すると共に、台湾有事の際に米国が台湾防衛に関与する意志を示すなど、中国の台湾侵攻を牽制してきた。 米大統領選の民主党候補のハリス副大統領は、バイデン路線を継承するとみられる一方、中国側が米国への反発を強める可能性もある。 また共和党候補のトランプ前大統領がバイデン政権の政策方針をそのまま踏襲するかは不透明で、次期大統領の対応が注目される。<正論>衆院選で語られない対中国戦略 文化人類学者、静岡大学教授・楊海英 2024/10/21 8:00 https://www.sankei.com/article/20241021-PT5OSHPAKFK4RE2NRBZIFSEZLQ/ 衆院選が公示される2日前の2024年10月13日から中国は台湾を包囲する軍事演習を強行し、 「成功裏に終了した」 と宣言した。 日本を取り巻く未曽有の国際危機の下で実施される選挙戦で候補者には対中戦略を大いに語ってほしいものである。 ■世界史の中の日本と台湾 台湾有事は日本有事である。 日本が生んだ世界的な指導者・安倍晋三元首相の深い洞察から生まれたこの認識は今や、大方の国民に共有されている。 台湾周辺は中東から日本へ運ばれてくるエネルギーと日本から輸出される製品が通るシーレーンであるだけでなく、日本と世界を結ぶ歴史的、政治的大動脈でもあるからだ。 13世紀にモンゴル帝国が東西の海上ルートを初めて打開したのを受け、大航海時代から近現代に至るまでの 「日本―台湾―マラッカ海峡」 は太平洋からインド洋へ通ずる世界史の航路であって、決して 「中国の内海」 ではなかった。 別のミクロの視点から見ても、多国籍・多民族の海賊兼武装貿易船団の倭寇と、それに続く西洋列強が西太平洋の地政学上のメジャープレーヤーに変わった時でさえ、明朝と清朝はそもそも海に関心がなかった。 台湾周辺はシーパワーの世界で、中国が属するランドパワーと無縁であった。 海禁政策に満足していた中国人が海に目を向け始めたのは、僅か数十年前の話に過ぎない。 海洋世界では陸上のように勢力範囲を確定する国際条約が交わされてこなかったため、中国の無法な主張に国際社会も困惑している。 国連をはじめ、国際社会が 「やくざ国家・中国」 の覇権主義的拡張に無策な今だからこそ、日本は先頭に立ち対抗措置を取るべきである。 ■「琉球」への中国の野心 まず日本の領土である沖縄県の尖閣諸島に対する中国の脅威に日本はどう対応すべきか、候補者は明確なビジョンを示してほしい。 中国海警の艦船が武器を搭載して巡航し、自国の管理下にあるという既成事実を誇示しようとしているのに、永田町の政治家は沈黙を通してきたのではないか。 有志数人がたまに民間の船に乗って視察に行った際も応援の声もないし、場合によっては 「右翼の蛮勇」 だと貶(けな)す人物すらいる。 現地の漁民の生活が如何に中国の脅威に晒されているかについても冷淡である。 その冷淡さの背後には更に 「沖縄蔑視」 があるのではないか、と現地で受け止められている。 事実なら危険な兆候である。 沖縄を軽く見る本土政治家の態度は見事に中国に利用されている。 数年も前から 「琉球の帰属は未定」 との趣旨の論文が中国の国営研究機関に属する研究者によって書かれ公開されている。 軽い揺さぶりだろうと楽観していたら、今年2024年に入って大連海事大学が 「琉球研究センター」 の設立を計画中であることが明らかになった。 大連には日露戦争時から各国海軍が理想とする最良の軍港があり、日本帝国海軍と帝政ロシア海軍も拠点としていたし、今や中国海軍の母港の1つである。 大連から東の日本、そして西太平洋全体を視野に入れた台湾併吞の作戦が発動された際に沖縄は要衝となる。 沖縄と呼ばずに、琉球と表現している点に中国の野心が表れている。 今後、大連から南へと、福建省までの沿岸に多数の海洋研究所が出現し、海上覇権を確立するための背後の情報拠点となっていくことが予想される。 台湾封鎖しようとすれば「戦争行為」に 国防部長が中国を牽制 2024/10/23 18:08 https://www.sankei.com/article/20241023-JLU5BDDMCJN55PRN62AIYJMCOQ/ 台湾の顧立雄国防部長(国防相)は2024年10月23日、中国軍が2024年10月14日に台湾を包囲する形で実施した軍事演習に関連し、実際に台湾を封鎖しようとすれば 「戦争行為」 になるだろうと述べ、牽制した。立法院(国会)で記者団の取材に答えた。 顧氏によると、2024年10月14日の中国軍の演習 「連合利剣―2024B」 では台湾を囲むように演習区域を設定したが、海空の航行・飛行の禁止措置は取らなかった。 顧氏は実際に航行・飛行を禁止し、台湾を封鎖すれば、国連決議に基づき戦争行為になると説明した。 一方、台湾国防部(国防省)は2024年10月23日、中国海軍の空母「遼寧」の艦隊が2024年10月22日夜、台湾が実効支配する東沙諸島の周辺海域から台湾海峡を北へ向けて航行したと発表した。 顧氏によると、台湾海峡の暗黙の 「休戦ライン」 である中間線の中国側を航行した。 遼寧が台湾海峡を航行するのは初めてではないという。 遼寧は2024年10月14日の演習で台湾南東の海域に展開し、艦載機も演習に参加した。(共同) <主張>台湾包囲の演習 中国は「火遊び」をやめよ 社説 2024/10/16 5:00 https://www.sankei.com/article/20241016-JKOH2QKKYZMCPN6CTZUYFSF7GM/ 中国が台湾を包囲する形の大規模な軍事演習を行った。 日本周辺の平和と安定を乱す暴挙で許されない。 中国軍は14日、台湾周辺海空域へ空母「遼寧」など軍艦17隻、戦闘機など軍用機153機を展開して演習を実施した。 陸軍や核ミサイルを管轄するロケット軍も参加した。 海警局船17隻は台湾の周囲を巡回した。 軍用機は1日に確認された数としては過去最多だ。 中国で台湾政策を担当する台湾事務弁公室の報道官は演習について、頼清徳台湾総統を呼び捨てにした上で、頼総統が台湾独立の 「謬論(びゅうろん)」 をでっち上げていることへの 「懲戒」 で、 「正義の行動」 だと主張した。 頼総統は10日、台湾が正式名称とする中華民国の双十節(建国記念日)の式典で 「中華人民共和国には台湾を代表する権利はない」 と演説し、中国政府は反発していた。 中台関係を巡り、台湾と考え方が違うからといって中国が軍事演習で威嚇していいわけがない。 そもそも大規模な軍事演習は数日で準備できない。 頼総統の演説は口実にしただけで、この時期に台湾の人々を威嚇する計画は以前から練っていたのだろう。 頼総統がフェイスブックで 「地域の平和と安定を破壊するものだ」 と中国軍の演習を非難したのは当然だ。 中国は軍事挑発を重ね、併吞に向けて台湾の人々を屈服させたいのだろう。 だが、台湾を本当に封鎖したり、侵攻したりする暴挙に出れば大陸沿岸が逆に封鎖されても仕方あるまい。 米軍などが大陸の主要港湾への航路に機雷を撒くなどすれば、海を介した中国の輸出入の大半は途絶する。 中国が必要とする食料、エネルギーは供給されなくなる。 中国共産党独裁体制を覆す騒乱も予想される。 中国は台湾への危険な火遊びをやめた方がよい。 青木一彦官房副長官は会見で中国の演習について 「中国側に我が国の懸念を伝達した」 と語った。 一方、石破茂首相は 「台湾海峡や周辺の平和と安全は地域にとって極めて重要な問題だ」 「我が国はこの状況を注視する」 と述べるだけだった。 「台湾有事は日本有事」 である。 日本は対中抑止力を高めると共に、首相自身がはっきり中国を批判し、窘めるべきだ。 中国の軍事演習は「無責任」 米国防総省が非難声明 2024/10/15 9:32 https://www.sankei.com/article/20241015-GJBIJP3CRJJPHCTTAVWHOOXUVE/ 米国防総省は14日、中国人民解放軍が台湾を取り囲むような形で軍事演習を実施したことを受け、 「無責任で、(地域を)不安定化させる」 と非難する声明を発表した。 国防総省のライダー報道官は声明で、中国の軍事演習について 「注意深く監視した」 と説明。 台湾の建国記念日に当たる 「双十節」 の10日、記念式典で頼清徳総統が演説したことを、中国が 「挑発的な軍事行動の機会」 にしていると批判した。 台湾の総統が10月10日に演説するのは 「長年の伝統」 であり、 「いつもの地域向けの演説だ」 とも述べ、中国側の挑発的な対応であることを強調した。 声明は 「インド太平洋における抑止力は依然として強力だ」 と指摘。 米軍の態勢に 「自信を持っている」 とも強調し、中国を牽制した。 また、「台湾海峡の平和と安定」を重視する国が増えているとし、「『自由で開かれたインド太平洋』を推進するため同盟国やパートナーと協力し続ける」と述べた。 米国務省のミラー報道官も米東部時間13日の声明で、軍事演習を「緊張をエスカレートさせる行為」と批判。米国の「一つの中国」政策は変わらないと説明した。 米、中国に「深刻な懸念」 台湾包囲の軍事演習注視 2024/10/15 7:36 https://www.sankei.com/article/20241015-GGSNMZMXOVJW3BW7JEDGXM56A4/ 米国務省のミラー報道官は13日の声明で、中国軍による台湾包囲の軍事演習に対して 「深刻な懸念」 を表明した。 同盟・友好国と共に中国軍の動きを注視すると強調。 台湾海峡の平和と安定を損なう可能性のある行為を自制するよう中国に求めた。 ミラー氏は、台湾総統による双十節(建国記念日)祝賀式典での演説を受けた軍事圧力は 「不当で、緊張をエスカレートさせる行為だ」 と憂慮。 中台を不可分の領土だとする中国の原則に留意してきた米国の 「1つの中国」 政策は変わらないとの立場も示した。 国防総省のライダー報道官は14日の声明で、中国軍の軍事演習は 「無責任で、地域を不安定化させるものだ」 と批判。 演習を注意深く監視したとし 「米軍の抑止力は依然として強く、地域における現在の戦力態勢と作戦に引き続き自信を持っている」 と強調した。(共同) 中露国防相が北京で会談 台湾周辺の軍事演習と同日、中国「戦略的協力を深化」 2024/10/14 21:46 https://www.sankei.com/article/20241014-GHAH66G4IRLTHNMYROTP3JX4JI/ 中国の董軍(とう・ぐん)国防相は14日、ロシアのベロウソフ国防相と北京で会談した。 中国国防省によると、董氏は中露両軍が 「戦略的な協力を深めるべきだ」 と露側に呼び掛けた。 両軍で 「両国の共通利益」 と 「世界の戦略的安定」 を守ることも訴えており、中露両国に圧力を強めている米国に共同で対応していくことを改めて確認したとみられる。 中国側によると、ベロウソフ氏は 「ロシアと中国の軍事協力は、世界と地域の平和、安定を守る重要な要因だ」 と述べた。 中国側との協力を強化することに意欲を示した。 両者の会談は、中国人民解放軍が台湾を包囲する海空域で軍事演習を実施したのと同じ日に行われた。 中国国防省の発表は台湾や軍事演習については触れていない。 ベロウソフ氏は、前国防相のショイグ氏が国家安全保障会議書記に転じたことを受け、今年5月に国防相に就任した。 プーチン露大統領が5月に北京を訪問して中国の習近平国家主席と会談した際、ベロウソフ氏も代表団の一員として訪中した。 台湾周辺で中国軍機125機を確認、過去最多 14日の中国演習、空母から艦載機も接近 2024/10/14 21:42 https://www.sankei.com/article/20241014-A3HV3LYWKJOL5HRL2RGRN4XYUU/ 中国軍が14日実施した大規模軍事演習を巡り、台湾の国防部(国防省に相当)は14日夕に記者会見を開き、同日午後4時半(日本時間同5時半)までに中国の軍用機延べ125機が台湾周辺で活動したのを確認したと発表した。 1日の数としては過去最多という。 このうち延べ90機が台湾海峡の暗黙の 「休戦ライン」 である中間線やその延長線を越えるなどした。 この他、中国の軍艦17隻と中国海警局の船17隻も台湾周辺で確認された。 中国の空母「遼寧」の艦隊は台湾本島の南東沖で確認され、艦載戦闘機の「殲15」が台湾本島南東の空域に進入したとしている。 一方で国防部は、台湾が設定する 「領海」 と 「接続水域」、 その上空への中国軍艦と軍用機による進入はなかったと説明した。 また 「台湾海峡周辺での海運と空運の状況は正常だ」 とし、軍事演習による民間機や船舶の航行への影響はなかったとの見方を示した。 また、中国軍でミサイルを運用するロケット軍の動向を 「注視している」 としつつ、ミサイル発射の前に行われることがある航行禁止区域の設定などは確認されていないと説明した。 中国軍が軍事演習の完了を宣言 台湾に対し「戦争準備の強化継続」も表明 2024/10/14 20:22 https://www.sankei.com/article/20241014-VGUANWPAPZK4VLQSXS7KIA5CHE/ 中国人民解放軍で台湾方面を管轄する東部戦区は14日夕、台湾の周辺で同日実施した軍事演習の完了を宣言した。 東部戦区の報道官は談話で、統合作戦能力の全面的な検証を行ったと説明。 その上で 「訓練と戦争準備を強化し続け、『台湾独立』分裂行動を断固として打ち砕く」 と強調した。 東部戦区は今回の軍事演習を 「連合利剣−2024B」 と名付けて14日朝から実施した。 「『台湾独立』分裂勢力が『独立』を画策する行動を取っているので強力に震え上がらせる」 としており、台湾の頼清徳総統が10日の演説で 「国家の主権を堅持し、侵略と併呑を許さない」 と述べたことへの対抗措置と位置付けた。 陸海空軍と戦略ミサイルを運用するロケット軍などの兵力を動員し、台湾本島の北方や南方、東方の他、台湾海峡を演習地域とした。 要衝となる港や地域の封鎖能力などを検証した。 演習には空母「遼寧」も参加した。 中国で海上警備を担う中国海警局(海警)も軍と歩調を合わせ、台湾の周辺で船隊がパトロールを行った。 中国軍は今年5月にも台湾周辺で軍事演習 「連合利剣−2024A」 を行っている。 5月の軍事演習は2日間に渡り行っていたため、今回は14日のみで終了するのか注目されていた。 中国、米国の懸念に反発「いかなる外からの干渉も許さない」 台湾周辺の軍事演習 2024/10/14 17:51 https://www.sankei.com/article/20241014-HZSKNF6YNBKYLGGNOF5EUQXLHU/ 中国人民解放軍による台湾周辺での軍事演習に米国務省が懸念を表明したことについて、中国外務省の毛寧(もう・ねい)報道官は14日、 「台湾は中国の一部だ」 「台湾問題は中国の内政であり、如何なる外からの干渉も許さない」 と記者会見で述べて反発した。 毛氏は、米側に台湾への武器売却を停止するよう要求した他、 「『台湾独立』分裂勢力に誤ったシグナルを発する」 ことをやめるよう求めた。 毛氏は、軍事演習に関して 「台湾独立と台湾海峡の平和は、水と火のように相容れないものだ」 と述べた。 中国当局は 「台湾独立」 派とみなす台湾の頼清徳政権を非難しており、毛氏は 「台湾海峡の平和と安定を重視するならば、まず初めにやるべきことは台湾独立に反対することだ」 と海外からの懸念を一切受け入れない姿勢を示した。 石破茂首相、中国の台湾包囲軍事演習に「推移を注意深く見守る」 2024/10/14 15:47 https://www.sankei.com/article/20241014-2JGUDFDJF5KW3FWL7V27SSJ3B4/ 石破茂首相は14日、中国軍による台湾包囲の軍事演習について 「台湾周辺の平和と安全は、我が国のみならず地域にとって極めて重要な問題だ」 「推移を注意深く見守りながら、どういう事態にも対応できるような態勢を整えておく」 と述べた。 東京・永田町の自民党本部で記者団の取材に応えた。 また、首相は同日、党本部で中谷元・防衛相と岩屋毅外相と面会し、外交・安全保障上の問題について意見交換した。 首相は、自身が提唱するアジア版NATO(北大西洋条約機構)構想を巡り、外務省や防衛省と調整しながら議論を進める意向を伝えた。 台湾周辺での中国軍事演習、空母「遼寧」も参加 中国軍発表、台湾の東側に展開 2024/10/14 15:44 https://www.sankei.com/article/20241014-YZVK5TAJ2VPQFBOWUPPTCWFGEQ/ 中国人民解放軍で台湾方面を管轄する東部戦区は14日、台湾の周辺で同日実施した軍事演習に空母「遼寧」も参加したと発表した。 東部戦区の報道官によると、遼寧を中心とした艦隊は台湾本島の東側に展開した。 陸海空軍やロケット軍が共同で海上や陸上への攻撃などについて訓練し、統合作戦能力の検証を行ったと説明している。 台湾メディアによると、台湾の国防部(国防省に相当)は13日、遼寧などの艦隊が台湾とフィリピンの間のバシー海峡の海域に同日入ったと発表していた。 西太平洋で活動を行う可能性があるとの見方が出ていた。 中国軍が2023年4月に台湾周辺で行った軍事演習では、中国初の国産空母「山東」も参加した。 2024年5月に台湾周辺で行った演習では空母の参加は伝えられていなかった。 遼寧は、旧ソ連製を改修して2012年に就役した中国初の空母。 艦首部分に傾斜をつけた甲板から艦載機を発進させるスキージャンプ式を採用している。 2024年9月には沖縄県の西表島と与那国島の間の接続水域を航行。 中国海軍の空母が日本の接続水域を航行するのは初めてだった。 中国の軍事演習、台湾海峡の「内海化」誇示か 空母遼寧も西太平洋へ 海警局も参加 2024/10/14 15:02 https://www.sankei.com/article/20241014-Z3KPXQF5LRJW5BFRC5ESK24HBI/ 台湾の海巡署(海上保安庁に相当)は14日、中国軍東部戦区が実施を公表した軍事演習に中国海警局の4つの編隊が参加し、台湾の周辺海域でパトロールを行ったと発表した。 この他、海警局の2つの編隊が台湾の離島、馬祖列島の周辺に台湾側が設定している 「制限水域」 に進入し、海巡署の巡視艇が追い払ったとした。 台湾の国防部(国防省)は13日、中国の空母「遼寧」が台湾南方のバシー海峡を通過して西太平洋に入ったと発表。 近日中に中国軍が大規模演習を実施するとみて警戒していた。 遼寧などの空母艦隊は実際の台湾有事の際、太平洋に展開して米軍などの介入を阻止する役割も担っているとみられる。 中国軍は今年5月の台湾周辺での演習で、初めて海警局の部隊を台湾海峡周辺や台湾の離島付近に動員してパトロールを実施。中国側が台湾周辺海域での「管轄権と法執行権」を誇示し、「台湾海峡の内海化」という虚像をつくりだそうとしていると台湾側は分析していた。 中国側は海警局などによる法執行を名目として、台湾に向かう船舶や航空機を制限して台湾を孤立させる「隔離」の訓練を行う可能性もある。 中谷防衛相「重大な関心を持って注視」 中国が台湾周辺で軍事演習 2024/10/14 13:57 https://www.sankei.com/article/20241014-E2I6EUW2P5IV5AL6CVWK2WZFIA/ 中谷元防衛相は14日、中国軍が同日に開始した台湾周辺での軍事演習について 「重大な関心を持って注視している」 「情報収集や警戒監視に引き続き万全を期したい」 と述べた。 現時点で日本の排他的経済水域(EEZ)への弾道ミサイルの落下などは確認されていないとも説明した。 自民党本部で記者団に語った。 岩屋毅外相も同党本部で記者団に 「台湾海峡の平和と安定が、アジア全体の平和と安定にとって極めて重要だ」 と強調した。 中国軍が2022年8月に台湾周辺で行った大規模な軍事演習では、弾道ミサイル5発が日本のEEZ内に落下した。 中国海警局も台湾周辺でパトロール、人民解放軍と歩調合わせ「台湾をコントロール」 2024/10/14 13:43 https://www.sankei.com/article/20241014-FBX3PE7ZV5IORGUU4AYEIWLHVQ/ 中国で海上警備を担う中国海警局(海警)は14日、台湾の周辺を船隊がパトロールしたと発表した。 中国人民解放軍が台湾の周辺を取り囲む形で同日実施した軍事演習に合わせた。 海警の劉徳軍(りゅう・とくぐん)報道官は談話で、パトロールについて 「1つの中国」 原則に基づいて台湾を 「法に照らしてコントロールする実際の行動」 だと強調している。 パトロールは4つの編隊が台湾本島を一周する形で実施したという。 また、台湾が実効支配する中国大陸に近い離島の馬祖島や東引島の周辺海域でも臨検などの訓練を行ったと発表した。 海警は、中国軍が5月に台湾周辺で行った軍事演習 「連合利剣―2024A」 の際にも歩調を合わせて訓練を行っている。 海警は中央軍事委員会の指揮下にあり、装備、組織の両面で 「第2海軍」 化が進んでいる。 中国人民解放軍で台湾方面を管轄する東部戦区は14日に実施した今回の軍事演習を 「連合利剣―2024B」 と名付けており、5月の軍事演習に続く位置付けだ。 5月の軍事演習は2日間に渡り行ったが、今回は終了時期について明言していない。 14日のみで終了するのか、15日以降も続くのか注視される。 2022年8月にペロシ米下院議長(当時)が訪台した際に中国軍が台湾周辺で行った軍事演習は7日間にわたり続き、弾道ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)にも着弾して地域の緊張が高まった。 今回は、現時点で弾道ミサイルの発射など実弾を使った演習は確認されていない。 米、中国に「深刻な懸念」 台湾包囲の軍事演習注視 2024/10/14 13:07 https://www.sankei.com/article/20241014-53IT77XV5ZJHPGT4SP7AEN53H4/ 米国務省のミラー報道官は13日の声明で、中国軍による台湾包囲の軍事演習に対して 「深刻な懸念」 を表明した。 同盟・友好国と共に中国軍の動きを注視すると強調。 台湾海峡の平和と安定を損なう可能性のある行為を自制するよう中国に求めた。 ミラー氏は、台湾総統による双十節(建国記念日)祝賀式典での演説を受けた軍事圧力は 「不当で、緊張をエスカレートさせる行為だ」 と憂慮。 中台を不可分の領土だとする中国の原則に留意してきた米国の 「1つの中国」 政策は変わらないとの立場も示した。(共同) 中国軍 “台湾周辺海域で軍事演習”と発表 台湾は強く非難 2024年10月14日 16時02分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241014/k10014609221000.html 中国軍は14日朝、台湾周辺の海域で大規模な軍事演習を開始すると発表し 「台湾の『独立勢力』が『独立』を企てる行為に対する強い警告だ」 としてします。 中国海警局の船も軍と連携する形でパトロールを行うとしていて、台湾国防部は 「理性のない挑発行為だ」 と強く非難しています。 目次 中国国営テレビ 軍事演習の動画を公開 空母も参加 ■台湾国防部「理性のない挑発行為 強く非難」 中国軍で台湾を含む東シナ海などを管轄する東部戦区は日本時間の14日午前6時、台湾海峡や台湾の北部、南部、それに東部の海域で軍事演習を開始すると発表しました。 対象とする海域は台湾をほぼ取り囲む形となっています。 発表によりますと、軍事演習には陸海空軍とロケット軍などが参加し、合同作戦の実行能力を検証するということで、主要な港などの封鎖や海上や地上の標的を攻撃するための訓練を行うとしています。 また、軍の動きと連携する形で中国海警局も4つの編隊を組み、台湾を取り囲むようにパトロールを行うと発表しました。 台湾の頼清徳総統は今月10日の演説で 「中華人民共和国は台湾を代表する権利はない」 「国家の主権を堅持し、侵犯や併合を許さない」 などと述べ、これに対し、台湾統一を目指す中国は強く反発していました。 中国は頼総統を 「台湾独立派」 と見なして非難していて、中国軍は今回の演習について、 「台湾の『独立勢力』が『独立』を企てる行為に対する強い警告であり、国家主権と国家の統一を守るための正当な行為だ」 としています。 ■中国国営テレビ 軍事演習の動画を公開 空母も参加 中国の国営テレビは中国軍が台湾周辺の海域で行うと発表した大規模な軍事演習のものだとする動画を公開し、演習は既に始まっているとみられます。 公開された動画には、明け方に多くの兵士が参集し、軍用車両に乗り込んでいく様子や戦闘機や艦艇などが次々と出動していく様子が写っています。 また、ミサイルの発射準備が進められているような場面や、空母から艦載機が飛び立つ場面も確認できます。 中国中央テレビは、陸海空軍とロケット軍などの部隊が予定どおり軍事演習の対象となる海域や空域に展開し、訓練が進められていると伝えています。 一方、演習を実施している東部戦区の報道官は、中国海軍の空母「遼寧」が台湾本島の東部沖で演習に参加していることを明らかにしました。 ■台湾国防部「理性のない挑発行為 強く非難」 台湾国防部は 「このような理性のない挑発行為に対し、強い非難を表明する」 とした上で、台湾軍は強い意志を保ち、防衛力を構築して安全を確保するとしています。 中国軍は、2024年5月に頼総統が就任した直後にも台湾をほぼ取り囲む形で大規模な軍事演習を行っています。 ■台湾国防部14日の発表「中国軍機のべ25機 台湾周辺空域で活動」 台湾国防部は毎日午前中に台湾周辺における中国軍の活動の状況を発表しています。 14日の発表によりますと、日本時間の13日午前7時から14日午前9時までの間に、中国軍機のべ25機が台湾周辺の空域で活動し、このうち延べ16機が台湾海峡の 「中間線」 を越え台湾の南西部や東部の空域に進入したということです。 また、中国の軍の艦艇7隻と公船4隻の活動も確認したということで、台湾軍の航空機や艦艇などが監視を行っているとしています。 ■中国軍SNS上に演習実施範囲の地図を掲載 台湾周辺での大規模な軍事演習について中国軍は、SNS上に実施範囲を示した地図を掲載し 「挑発が増せば増すほど締め付けはきつくなる」 と強調しています。 地図では2022年8月と2024年5月、そして今回の演習範囲をそれぞれ示していて、3回の演習を重ね合わせると台湾本島の周辺をほぼ隙間無く囲い込んでいることが分かります。 中国としては台湾への軍事的な圧力を視覚的にも示す狙いがあるとみられます。 ■中国海警局も台湾周辺でパトロール 中国海警局は日本時間の14日午前9時に海警局が4つの編隊を組み台湾本島の周辺海域でパトロールを行うと発表しました。 海警局のホームページには4つの編隊が台湾本島の周りを囲うように航行するルートが地図に示され 「『1つの中国』の原則に従って台湾を法に基づいてコントロ−ルする実際の行動だ」 としています。 一方、台湾の沿岸警備を担当する海巡署は中国海警局の船が13日から台湾海峡の 「中間線」 を越え、編隊を組んで台湾の北部や南西部、それに東部の海域に留まっているなどの異常な動きを確認していると14日朝、発表しました。 台湾海巡署は国防部と連携して監視するとともに、付近の海域を航行する船舶や漁船に警戒を呼び掛けています。 ■台湾 沿岸警備 中国海警局の船とする動画を公開 台湾の沿岸警備を担当する海巡署は14日午前、中国海警局の船が4つの編隊を組んで台湾周辺の海域を航行していると発表し、職員が中国海警局の船を監視しているとする画像を公開しました。 また、台湾の離島、馬祖島の沿岸では14日朝、中国海警局の船4隻が台湾当局の設定した接続水域に当たる 「制限水域」 を航行したということです。 台湾海巡署が公開した動画では、海巡署の船が中国海警局の船に対して、制限水域に無許可で入らないよう呼び掛けていて、台湾側は、中国の船を監視し、追い払ったとしています。 ■台湾 安全保障部門トップ「理念の近い国々と意思疎通」 台湾の安全保障政策の諮問機関のトップを務める、呉※ショウ燮国家安全会議秘書長は報道陣の取材に応じ 「中国の演習については、頼総統が既に安全保障のハイレベル会議を開き、中国の軍事的な脅威に対して明確な指示を出した」 と述べ、対応は万全だとして台湾の人々に安心するよう呼び掛けました。 また 「我々は理念の近い国々と密接な意思疎通を続けている」 「台湾に対する支持は疑いのないものだと信じている」 と強調しました。 ※ショウは「かねへん」に「りっとう」 ■台北市民からは冷静な声 「心配しても何も変わらない」 中国軍が演習を開始すると発表した後も、台湾の台北では、鉄道やバスなどの公共交通機関は平常通り運行していて、市民からは冷静に受け止める声が聞かれました。 通勤途中の50代の男性は 「演習について全く知りませんでした」 「もうかなり慣れてしまい、心配しても何も変わりません」 と話していました。 また、60代の女性は 「中国が演習をやりたいなら、やればいいと思います」 「もし、中国が本当に台湾に上陸したら私たちは抵抗するか、何らかの方法で撃退します」 と話していました。 ■中国国営メディア「3つの特徴」専門家の見解伝える 今回の軍事演習について中国の国営メディアは軍のシンクタンクの専門家の見方を伝えています。 このうち、海軍研究院の鄭宏氏はこれまでの演習と比較して3つの特徴があると指摘しています。 1つめはより立体的に兵力を配置し、台湾本島の北部や南西部、それに東部など様々な方角から同時に台湾本島に接近しているとしています。 2つめは海域や空域での警戒や主要な港や地域の封鎖、それに制海権や制空権の奪取など演習の項目がより多くなっているとしています。 3つめは今回の演習は夜間に行動を開始して迅速に展開しており、いつでも訓練から戦闘に移行できる実戦能力を十分に示しているとしています。 この点について軍事科学院の付征南氏は中国中央テレビで 「今回の演習は早朝、夜間に行動を始めていて、部隊の展開から近距離の射撃までいつでも訓練から実戦に移行できる」 「『台湾独立分子』が挑発すれば軍は更に踏み出した行動を取るだろう」 と述べています。 また、国営メディアは中国海警局が実施している台湾本島や離島周辺でのパトロールについては、海警局の最大級の船で 「モンスター船」 とも呼ばれる 「海警2901」 が初めて台湾周辺での任務に当たっていると伝えています。 更に台湾の離島、馬祖島では台湾当局が設定している接続水域に当たる 「制限水域」 に海警局の船が進入したとしています。 海警局の船が馬祖島周辺の 「制限水域」 に入るのは初めてだとしていて、将来的に活動を常態化させる可能性があると伝えています。 ■中国軍 近年大規模な軍事演習繰り返し 台湾に圧力 中国軍は近年、台湾周辺での大規模な軍事演習を繰り返し、台湾への圧力を強めてきました。 【2022年8月4〜10日】 2022年8月には、当時のアメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問したことへの対抗措置だとして、中国軍が台湾を取り囲むようにあわせて6か所の海域とその上空で、7日間に渡って軍事演習を行いました。 この演習では、中国軍が発射した弾道ミサイルのうち5発が日本のEEZ=排他的経済水域の内側に落下し、日本政府が中国に抗議しました。 また、ペロシ氏が台湾を訪問して以降、中国は軍用機を台湾海峡の 「中間線」 を越えて台湾側に飛行させる活動を常態化させるようになりました。 【2023年4月8〜10日】 2023年4月には、台湾の蔡英文総統がアメリカでマッカーシー下院議長と会談したことを受けて、中国軍が台湾周辺で3日間、軍事演習を行いました。 この演習には、中国初の国産空母「山東」も参加して空母から艦載機が飛び立つ様子だとする映像なども公開されました。 【2024年5月23〜24日】 ことし5月には、台湾の頼清徳総統が就任演説をした3日後に、台湾を取り囲むように設定した海域と複数の台湾の離島周辺で2日間、軍事演習を行いました。 この演習では、太平洋に面した台湾の東側にも複数の爆撃機が展開したほか、中国海警局の艦艇も台湾東部沖の海域で訓練を実施しました。 中国メディアはこの演習について、台北を中心とする台湾北部では民進党当局に打撃を与え、東部ではエネルギー資源の補給や外部からの支援のルートを断つことを狙いとしたものだという専門家の見方を伝えていました。 5月の頼清徳総統の就任直後の軍事演習について中国軍は 「連合利剣ー2024A」 という名前を付けていましたが、14日に発表した今回の演習は 「連合利剣ー2024B」 だとしていて、中国が 「台湾独立派」 と見做す頼総統への圧力を強めるための一連の対応であることを窺わせています。 ■アメリカ国務省「深刻な懸念を抱いている」 アメリカ国務省のミラー報道官は13日、声明を発表し 「アメリカは台湾周辺の海域での中国軍による軍事演習に深刻な懸念を抱いている」 「年に1度の定例演説に対して中国が軍事的な挑発を行うことに正当な理由はなく、事態が悪化する恐れがある」 として、軍事演習が頼総統の演説への反発だという見方を示し、懸念を表明しました。 その上で 「我々は中国に対し、自制と共に、台湾海峡や地域の平和と安定を損なうようなこれ以上の行動を避けるよう求める」 「それは地域の平和と繁栄にとって不可欠であり、国際的な懸念でもある」 としています。 ■岩屋外務相「今後の動向を注視」 岩屋外務大臣は、自民党本部で記者団に対し 「台湾海峡の平和と安定が、アジア全体の平和と安定にとって極めて重要なので、今後の動向をしっかり注視したい」 と述べました。 ■中谷防衛相「警戒・監視を続けていく」 中谷防衛大臣は、自民党本部で記者団に対し 「重大な関心を持って注視していく」 「我が国のEEZ=排他的経済水域の中にミサイルが飛んできた事例もあるので、そういう点も含めて、警戒・監視を続けていく」 と述べました。 台湾・頼総統「侵略と併呑許さぬ」 中台「互いに隷属せず」再び強調 双十節で演説 2024/10/10 13:10 https://www.sankei.com/article/20241010-BNNJQNN3TRODPP3NF2DZFY3TWQ/ 台湾の頼清徳総統は10日、台北の総統府前で行われた建国記念日に当たる 「双十節」 の式典で演説し、 「私の使命は国の生存と発展を確保し、2300万人の台湾人民を団結させることだ」 と述べ、統一圧力を強める中国を念頭に 「国家の主権を堅持し、侵略と併呑を許さない」 と決意を示した。 頼氏は 「台湾海峡の平和と安定という現状を維持する我々の努力は変わらない」 とも言及し、対中政策は現状維持路線を継続する姿勢を改めて示した。 頼氏は 「中華民国(台湾)は既に台澎金馬(台湾本島と澎湖諸島、金門島、馬祖列島)に根を下ろしており、中華人民共和国(中国)とは互いに隷属していない」 と述べた。 5月の就任演説で強調した 「中華民国と中華人民共和国は互いに隷属していない」 との立場を改めて示した形だ。 中国はこの頼氏の主張について 「新たな(中国と台湾は国と国との関係だという)二国論」 だとして反発している。 頼氏は10日の演説で 「民主主義と自由がこの地(台湾)でしっかり育った」 「中華人民共和国に台湾を代表する権利はない」 と述べた。 一方、中国との間で 「互いに受け入れあい、手を携えて前進することを一貫して願っている」 とも強調した。 頼氏は 「国の呼び方として中華民国、台湾、中華民国台湾のいずれを好むとしても、我々には共通の信念が必要だ」 と述べ、政治的立場により分断されがちな台湾人に団結を求めた。 台湾の頼総統、あえて「中華民国」前面に 中国の統一圧力に対抗、注目集める「祖国論」 2024/10/9 13:54 https://www.sankei.com/article/20241009-5V4ILEUTAVLX3JUZFNLE4SVIC4/ 台湾の頼清徳総統が 「中華人民共和国(中国)は、中華民国(台湾)の人々の祖国には絶対になり得ない」 と発言し注目を集めている。 与党、民主進歩党の支持層が距離を置く 「中華民国」 という概念をあえて前面に出し、中国による台湾統一の主張に反論しているのが特徴だ。 「台湾独立」 論に否定的な中間層を取り込み、世論を団結させて習近平政権の統一圧力に対抗する狙いがあるとみられる。 頼氏は5日の 「双十節」(建国記念日に相当) の祝賀イベントで演説。 1911年に始まった辛亥革命で誕生した中華民国は、1949年に成立した中国共産党の中華人民共和国よりも歴史が長いと指摘し、同国発足以前に生まれた75歳以上の中国人は 「中華民国が祖国になり得る」 とも述べた。 頼氏の主張は 「台湾は祖国の懐にかえるべきだ」 と訴える中国側の論理破綻を突いたものだ。 一方、中国側が 「頑固な台湾独立派」 と敵視する頼氏が自ら、旧来の 「台湾独立」 論を否定した側面もある。 中国共産党と台湾の最大野党、中国国民党に共通する 「国共内戦が完全には終結していない」 という歴史観は、1つの中国という理念の根拠になっている。 これに対して 「台湾独立」 派は従来、1949年に台湾に逃れてきた外来政権の中華民国を消滅させて台湾共和国を建国し、 「1つの中国」 という枠組みから明確に離脱する理想を掲げていた。 しかし現実的には、 「台湾独立」 に向けた憲法改正に必要な有権者の過半数の支持を得るのは困難だ。 台湾の清華大栄誉講座教授、小笠原欣幸氏は 「頼氏の現状認識は中国との統一か独立かではなく、台湾の現状を守り切れるか、圧力を強める中国に統一されてしまうかだ」 と指摘。 「台湾の世論が割れたままでは中国に隙を突かれるので、国民党の看板である中華民国を利用して統一反対という多数派の世論をまとめ、中国からの圧力をかわすというのが頼政権の狙いではないか」 と分析する。 国民党からは批判の声も出ている。 同党の馬英九元政権下で対外政策の立案に関わった政治大教授の黄奎博氏は、 「中華人民共和国が中華民国の人々の祖国にはなり得ない」 という頼氏の主張は 「歴史的事実」 と認める一方、頼氏が 「中華民国と中国大陸との民族、法理、歴史的関係」 を切り捨てていると批判した。 国民党は頼氏の発言を全面否定するわけにもいかず、対応に苦慮しているもようだ。 小笠原氏は 「頼氏の『変化球』が狙い通りに中間層の有権者の支持を広げることに繋がるのか注目したい」 と指摘する。
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