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“令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ 話題の焦点
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/363898
2024/11/24 日刊ゲンダイ
品薄が続く…(C)日刊ゲンダイ
この夏、店頭からコメが姿を消した“令和の米騒動”は、9月以降の本格的な新米出荷によってほぼ解消しつつある。だがコメ価格は依然、高騰したまま。農水省が発表した10月の新米の取引(卸売間)価格は2万3820円(60キロ当たり)と前年比1.5倍以上で推移。新米出荷後も品薄が続いているためだ。
「新潟のコシヒカリだと3万円を超えてきます。今年は昨年(令和5年産)に比べて品質が悪いコメは少ないものの、例年より収穫量が10〜20%少ない印象です」(米流通評論家・常本泰志氏)
今年の作況指数は昨年と同じ101。なぜ新米出始め早々に品薄になるのか。
「そこにはカラクリがあります。作況指数の収穫量データは、指標となる田んぼから刈り取ったものをサンプルにして、検査等級1〜3等米の量に面積をかけた数字が収穫量として使用されます。ところが、実際、農家が出荷するのは等級が高くなる粒厚の大きいものなので、現場の感覚として今年の作況は97〜98で、農水省が出す数字のほうが大きい。5年産の販売が早々に終わり、在庫が低水準なのも影響しています」(常本氏)
今年の予想収穫量から、来年6月末時点の民間在庫量は150万トン台に落ち込む見通しだ。
「在庫はだいたい200万トンほど確保しておかないといけません。しかし、価格高騰でコメの消費が10%以上落ちれば、供給不足は起こらないでしょう。ただ今後、価格が落ち着いていくかというと、そうはならないでしょう。今年、農家は多少潤っていますが、意外にも来年以降、廃業するコメ農家は多いと聞きます。2030年にコメ麦大豆の耕作面積は今より34%、農家自体は55%減少するといわれています。これまで安値を放置してきたことでコメ農家ではとても食べていけず、後継者がいない状況をつくってきたツケが来ているのです」(常本氏)
今後、企業など大規模生産者が栽培を担うなどしないかぎり、収穫量は減少の一途をたどる。日本人の主食であるコメは食肉同様、高級品になり、庶民が食べられなくなる日はそう遠くないという。
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