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リニア推進に異論を唱えた前知事に代わり、与党候補を抑えて当選した野党押しの新知事。しかしリニアで県民に利益なし、の実態では水枯れもあるリニア建設を推進する意味はない。「国家事業」と称され逆らえばマスゴミに叩かれる中で、知事は無理な開発計画を再燃させようとしているようにしか見えないが。
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リニア問題はいつまで続く…「静岡県のメリット示す」鈴木知事がJR東海社長に‟宣戦布告”した!
小林 一哉
https://gendai.media/articles/-/131280
●鈴木知事がJR東海に宣戦布告
6月1日の静岡空港開港15周年を祝う記念イベントに出席した鈴木康友・静岡県知事は、報道陣の質問にこたえて、「リニア開通に合わせた(東海道新幹線静岡空港)新駅の設置を(JR東海と)交渉していきたい。空港直下にあれば利便性が飛躍的に向上する」などと述べた。
選挙期間中に、リニアがもたらす経済効果について、「静岡空港新駅の整備促進に関する協議をJR東海と行いたい」などと同じ主張をしていた。
今回、知事就任後に初めて、鈴木氏は「静岡空港新駅を交渉する」と明言した。
JR東海に「誠意を示せ」と訴えた川勝平太前知事だが、「静岡空港新駅はリニア問題とは関係ない」と否定した。「誠意」すなわち「地域振興策」が何かを明らかにしなかった。
また、JR東海は、静岡県が要望する静岡空港新駅の設置をかたくなに拒否して、交渉の場につくことはなかった。
そのような中で、丹羽俊介JR東海社長が5日、静岡県庁を訪れ、知事就任後、初めて鈴木知事に面会した。
*丹羽社長との懇談にのぞむ鈴木知事(静岡県提供) https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/BB1nHNQP.img?w=640&h=432&m=6&x=532&y=179&s=45&d=45
両者の懇談は非公開で約30分行われた。
懇談のあと、鈴木知事は「長期的な課題として、静岡空港新駅の設置について交渉していくことを伝えた。具体的な話はしなかった」などと述べた。
つまり、鈴木知事がJR東海へリニア問題の解決を踏まえ、あらためて静岡空港新駅の設置に向けて‟宣戦布告”したことを明らかにしたのだ。
丹羽社長は「課題はいろいろあるが、静岡県から話があれば対話していく」と話したが、今後、事務方による具体的な協議に入るのかどうか、いまのところ全くわからない。
●日本初の「新幹線地下駅」を掲げた静岡空港の計画
静岡県のほぼ中央、広大な茶畑が続く牧之原台地の東端にある静岡空港(島田市、牧之原市)は2009年6月4日に暫定開港した。
1987年12月、空港予定地を牧之原台地と決定して以来、東京、大阪を結ぶドル箱路線を持たない空港の大赤字は必至であり、むだな公共事業の典型、「無用の長物」などの厳しい批判にさらされた。
開港延期を繰り返したあと、石川嘉延知事(当時)は2009年3月の空港開港を公約とした。空港建設反対の地権者には土地の強制収用手続きを行い、すべて問題は解決できたと思い込んでいた。
*静岡空港。新幹線トンネルの地上に空港ターミナルがある(静岡県提供)https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/BB1nHUoM.img?w=640&h=426&m=6
ところが、静岡県のずさんな測量で、空港計画地周辺3カ所の立ち木約150本が航空機の就航に支障があることが判明した。
立ち木所有者は「静岡県は空港建設で嘘とごまかしを重ねてきた。知事はこれまでも他の問題で現場に泥をかぶせてきた。組織のトップとして政治責任を取れ」と強硬な姿勢を崩さなかった。
5期目を目指していた石川知事は立ち木所有者と面会後、県議会に辞表を提出した。立ち木所有者は知事との約束を守り、立ち木を伐採、これで何とか6月4日の暫定開港にこぎつけたのだ。
静岡空港の計画では、年間160万〜170万人を需要予測とし、その目標のために当初から日本初の「新幹線地下駅」を掲げていた。
●川勝知事時代のひと悶着
結局、新幹線地下駅のない空港は、目標予測の半分以下にも届かない惨憺たる状況となってしまった。
このため、空港開港後も新幹線新駅を静岡空港ターミナル直下に建設、空港と新幹線を結び付けることを目指した。
ところが、静岡県内の新幹線駅はすでに6駅(熱海、三島、新富士、静岡、掛川、浜松)もあり、「これ以上、新駅をつくれば新幹線のスピードが出せなくなる」などとJR東海は新たな新駅設置は不可能だと「聞く耳」さえ持たなかった
009年7月知事に就いた川勝氏は、翌年の2010年7月の第5回交通政策審議会中央新幹線小委員会で、「静岡県としては、沿線地域として南アルプス地域での地質調査など積極的に協力する」などと発言をした。
その前段として、「静岡空港新駅」設置の有望性を説明した上で、川勝氏は「中央新幹線の整備計画とともに東海道新幹線の新駅設置を明確化していただきたい」と迫り、最後に「東海道新幹線の新しい運用形態を生かした陸・海・空の結節によるモデル。静岡空港新駅設置がその重要な突破口となる」と締めくくった。
さらに、「(のぞみ通過の)待避線を前提にした場合、450億円ぐらい、待避線のない形でほぼ250億円と試算している。受益者負担であることを想定して、新駅の必要性を訴えている」など、地元負担による請願駅であることも明らかにしていた。
その後、リニア騒動の発端となった2017年10月の会見を機に、川勝氏は「リニアは静岡県には何のメリットもない。デメリットだけである」などとして、JR東海に「誠意を示せ」と何度も繰り返した。
2010年7月小委員会の発言から、川勝氏の求める「誠意」とは、静岡県が強く要望していた静岡空港新駅設置をJR東海に認めさせることだと誰もが考えた。
ところが、川勝氏は静岡県議会で「空港新駅はリニア問題とは関係ない。小委員会でまとめた報告書の中に、リニア開業の暁には東海道新幹線の新駅を設置するとうたわれている。それが静岡空港新駅のことだ」などとJR東海に「誠意を示せ」とした一連の発言と静岡空港新駅設置との関係を否定した。
この発言を踏まえて、リニア問題とからめて静岡空港新駅の要望は一切、行わなかった。
●静岡空港新駅をめぐる攻防
実際には、水環境の保全策などで川勝氏がJR東海に厳しい要求をしたのも、静岡県のメリットである「静岡空港新駅」を実現させることだったことは内部資料等で明らかだった。
2022年7月、地元の地域振興を目的とするリニア沿線知事による「期成同盟会」に10番目のリニア沿線県として加入した理由も、全く同じだった。
2023年5月、東京都内で開かれた「期成同盟会」総会で、山梨県の長崎幸太郎知事が、「静岡空港新駅」整備構想に触れて、「国際空港である静岡空港だからこれまでにない画期的な新駅となる。広域にメリットが波及する」などと意義を強調した。
「期成同盟会」の研究会でその可能性を検討していくと静岡県を‟援護射撃”した。
*静岡空港新駅を応援した長崎知事(筆者撮影)https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/BB1nHxBP.img?w=540&h=688&m=6&x=213&y=104&s=99&d=99
新幹線新駅の設置で、日本経済発展の未来を担うインバウンド(訪日外国人)需要を取り込むのに最もふさわしい空港になるという発想である。
ところが、一日も早い南アルプスのリニアトンネル工事静岡工区の着工を目指すJR東海だが、「静岡空港新駅」設置に対しては、「条件が整っていない。難しい」のこれまでの姿勢を変えることはなかった。
何よりもリニア開業を優先目標として、それと並行して新幹線の振興策を考える余裕もないのだろう。
また、いくら地元負担の請願駅だとしても、JR東海は静岡、掛川間が近すぎることを問題にしていた。
静岡、掛川間の所要時間は14分であり、もし、その中間に新駅をつくれば、減速は避けられず、新幹線の意味が失われるからだ。
何とか「交渉の場」にJR東海がついてもらうことを川勝氏は目指した。
懇意とされた葛西敬之JR東海名誉会長(2022年5月死去)らさまざまなチャンネルを通じて、「静岡空港新駅」構想を話題にしたが、歴代社長は静岡空港新駅の設置をすげなくしりぞけた。
昨年5月の「期成同盟会」総会で、長崎知事はまるで2010年5月の川勝発言を再現するかのように、リニア、東海道新幹線を中心とする高速交通の将来像に「静岡空港新駅」設置を盛り込む発言を行い、研究会を立ち上げた。
川勝氏のあとを受けた鈴木知事が6月7日に開催されるリニア沿線知事の「期成同盟会」で、静岡空港新駅の設置に向けてどのような発言を行うのか大いに注目される。
●新駅設置で予想される経済効果
当然、山梨県顧問を務め、鈴木知事と懇意である長崎知事がこれまでにもまして‟援護射撃”を行うことも予想される。
これまで川勝氏は「静岡県のメリットを示せ」と主張したが、静岡空港新駅について、実際には何らの働き掛けも行わなかった。
知事職に就くことと、知事として何をなすのかは全く違う。
政治家として何かをなすことはさまざまな困難を伴うからだ。新知事に就いたばかりで、面倒な困難を引き受けることを明らかにしたことは大いに評価される。
東京・品川―名古屋間のリニア開業は、少なくとも10年以上先の話であり、その開業をにらんでの静岡空港新駅設置は簡単なことではなく、こちらも時間が掛かりそうだ。
JR東海がどのような対応をするのか、すべて今後の問題である。
筆者の私見ではあるが、JR東海はこだまの停車を想定しているのに対して、ひかりのみの停車駅としてしまえば減速等の問題は解消される。
東京―静岡空港駅―名古屋―京都、大阪としてしまえばいいのだ。
現在、静岡空港を利用する中国、台湾、韓国などからのインバウンドには非常に便利となる。国際便などの離発着に合わせたひかり停車ダイヤをつくればいい。富士山観光などを終えた帰国便にもピッタリとあてはまる。
東京・品川―名古屋間のリニア開業時にインバウンド需要が増えているのならば、必要性の高い新幹線駅と期待され、採算性も高い。
*カギを握る丹羽JR東海社長(筆者撮影)https://img-s-msn-com.akamaized.net/tenant/amp/entityid/BB1nHWT2.img?w=540&h=664&m=6&x=204&y=117&s=111&d=111
現在、2500メートルの滑走路を3000メートルへ拡大して、中国、台湾、韓国だけでなく、タイ、インドネシアなどアジア全体、ヨーロッパ便まで視野に入る。
今回の懇談で、JR東海として、丹羽社長が初めて対話の席に就くことを明らかにした。長崎知事が「画期的な新駅」と高く評価した通りになる可能性があるのかどうか、今後、検証していく価値はある。
【もっと読む】『新“静岡県知事”は「県の汚名」を返上できるのか…富士山保全のやり方次第で「川勝知事の二の舞」になるワケ』
ーーーーーーーーーーーーーーー(ここまで)
リニア問題は、JRがあきらめ中止するまで続くだろう。
関連:
■リニアでJR東海と対立、静岡県の「本当の狙い」水資源問題で工事認めず、「代償」は空港駅?(静岡県知事が欲深いのか??)
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/708.html
投稿者 戦争とはこういう物 日時 2019 年 7 月 08 日 11:44:19: N0qgFY7SzZrIQ kO2RiILGgs2CsYKkgqKCpJWo
■リニア静岡問題、JR東海の「挽回策」はなぜ失敗?(国の後ろ盾で無理筋だからでは?)
http://www.asyura2.com/20/hasan134/msg/474.html
投稿者 戦争とはこういう物 日時 2020 年 5 月 29 日 11:38:29: N0qgFY7SzZrIQ kO2RiILGgs2CsYKkgqKCpJWo
■リニアが前進しないのは川勝知事のせいではない…ニーズは消え時代に取り残された"リニア建設"の行方 (川勝叩きで隠されていた問題?!)
http://www.asyura2.com/23/hasan136/msg/356.html
投稿者 戦争とはこういう物 日時 2024 年 4 月 12 日 13:16:58: N0qgFY7SzZrIQ kO2RiILGgs2CsYKkgqKCpJWo
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