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日本株価が乱高下している理由
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2024年3月12日 植草一秀の『知られざる真実』
日経平均株価が史上最高値を更新し、さらに4万円の大台を突破したが、その後に反落している。
日経平均株価が3万6000円を突破したのが1月15日。
史上最高値を更新したのが2月22日。
そして、3月4日に4万円を突破した。
メディアは史上最高値更新、4万円突破を大きく取り上げた。
昨年年初に上梓した
『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
表紙帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記した。
昨年1月4日の大発会での日経平均株価安値は25,661円。
「3万6000円突破」の予測を信じる者は皆無だったと言って過言でない。
しかし、1年後の本年1月15日に日経平均株価は3万6000円を突破した。
予測は圧倒的少数見解だったが、日経平均株価は本年1月15日に36000円を突破。
本年年初に上梓したのが
『資本主義の断末魔』(ビジネス社)
で、表紙帯裏に「2024年、ついに日経平均史上最高値を更新か!」と明記した。
実際、日経平均株価は2月22日に史上最高値を更新し、3月4日に4万円を突破した。
上記の著書は私が月2回執筆している会員制レポート
『金利・為替・株価特報』=TRIレポート
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/
の年次版で、1年間の金融市場見通しを単行本で刊行しているもの。
『資本主義の断末魔』がシリーズ第11弾にあたる。
会員制レポートでは一昨年末に日経平均株価急騰を予測したが、5月から6月に「踊り場相場」への移行を予測した。
3万1000円から3万4000円のレンジ内相場=踊り場相場が持続すると記述し続けた。
昨年末になり、年明け後に「踊り場相場」を上方に抜けて「雲外蒼天相場」が示現すると予測した。
予測通りに年明け後、日本株価が急騰して史上最高値更新、4万円突破を達成した。
ここで世の中のムードは総強気に転じる。
ここで冷静にならなければならない。
本年2月21日に執筆した
『金利・為替・株価特報』2024年2月26日号タイトルを
「日経平均史上最高値更新後展開を考察する必要」
とした。
第1節【概観】に次のように記述した。
「日経平均株価が史上最高値を更新する可能性は高いが、相場の波動、リズムを考えると、39000円から40000円の水準で上値が重くなることを、慎重に想定する必要が出てくる。
35年ぶりの日経平均株価史上最高値は大きく報じられる。
政府の金融投資推奨キャンペーンの影響もあり、強気一色のムードが広がることも考えられる。
ここで思い起こすのが「人の行く裏に道あり花の山」の相場格言だ。
本誌は「人の完全な裏」の23年株価急騰を予測し、24年史上最高値更新を予測してきたが、今度は逆に世の中が強気に著しく傾き始めている。
ここは少し冷静に観測することが求められる。」
「3月18−19日に日銀政策決定会合がある。
日銀政策修正はかなりの程度、織り込まれ始めているが、実際に政策変更が確定的になれば、金融市場が反応を示す。」
そのうえで、第8節【投資手法】タイトルを
「推奨できない高値追い」
とした。
さらに、3月7日執筆の『金利・為替・株価特報』2024年3月11日号タイトルを
「日銀政策修正とブラックマンデーのメカニズム」
とし、第1節【概観】に
「目先は日銀政策変更に伴う株価下落反応への警戒を強める必要がある。」
と明記し、「ミニブラックマンデー」への警戒を呼び掛けた。
3月18−19日の日銀政策決定会合が注目されるが、重要なことは日銀の政策修正が正当性を有していること。
この点を明確に認識しておく必要がある。
詳細は『金利・為替・株価特報』
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/
に記述している。
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