http://www.asyura2.com/23/hasan136/msg/134.html
Tweet |
値上げ企業の半数が“利益率ダウン”の衝撃…ほど遠い「賃上げと価格転嫁の好循環」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/321731
2023/04/19 日刊ゲンダイ
値上げされたら消費者も「買い控え」に…(C)日刊ゲンダイ
「賃上げと価格転嫁の好循環」にはほど遠い実態だ。東京商工リサーチ(TSR)が17日公表した調査結果は衝撃。コスト上昇分を価格転嫁できても、そのうちの半数の企業は利益率が低下していることが分かったのだ。調査は4月3〜11日に実施され、4424社から回答を得た。
まず、そもそもコスト上昇分を価格転嫁できていない企業がいまだ多い。原油や原材料価格の高騰によって、調達価格が上昇した企業は87.7%に上り、このうち、上昇分を全く転嫁できていない企業は42.2%を占めた。今年の春闘では、賃上げを実現するために価格転嫁の必要性が叫ばれたが、4月の調査でも4割超が“ゼロ転嫁”なのだ。
さらに、驚いたのが値上げを実施した企業についての結果だ。コスト上昇分の一部または全てを価格転嫁できた企業のうち51.2%が「利益率が低下した」と回答したのだ。TSR情報本部長の原田三寛氏が言う。
「コストアップ分を一部しか価格転嫁できなければ、利益率は低下します。また、値上げにより、受注量が減れば、固定費などのコストのウエートが大きくなり、利益率は下がってしまいます。価格転嫁をすることで、賃上げの原資である利益額が減ってしまうことがあるのです。賃上げを実現するには価格転嫁が重要と言われますが、こういう副作用があることも認識する必要があります」
“痛み”は消費者だけじゃない
消費者は値上げラッシュに苦しんでいるが、価格転嫁した企業側も利益が減って困っているのだ。TSRは〈昨今のコスト上昇は消耗戦の様相を呈している〉としている。
「付加価値が高い製品やサービスを提供できる企業は値上げしても顧客が離れないかもしれませんが、そのような企業はごく一部です。大半の企業は受注減のリスクを抱えながら、どうやって価格転嫁を行うのか苦慮していると言えます」(原田三寛氏)
米国のように需要が牽引するタイプでなく、日本のインフレはもっぱらコスト上昇によるもの。消費者も企業も痛みばかりが伴う。いつになったら経済の好循環はやってくるのか。
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民136掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民136掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。