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米英政府に従ってテロ攻撃を行うキエフ政権に対し、露軍は攻撃レベルを高める
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202306020000/
2023.06.03 櫻井ジャーナル
ウクライナのキリーロ・ブダノフGUR(国防省情報総局)局長が5月下旬から姿を見せていない。姿を消す前、ブダノフ局長が「この世界のどこにいてもロシア人を狙い殺し続ける」と語ったとヤフーは5月6日に伝えていた。その前からウクライナ軍のバレリー・ザルジニー総司令官やオレクサンドル・シルスキー陸軍司令官に関する情報も途絶え、負傷した、あるいは死亡したという噂も流れている。
昨年8月20日、モスクワで走行中トヨタ製のランド・クルーザーが遠隔操作で爆破され、乗っていたジャーナリストのダーヤ・ドゥギナが死亡した。爆破犯はウクライナ人のナタリア・ボークだとロシアの治安機関、FSB(連邦保安庁)は発表。ボークがアゾフ特殊作戦分遣隊(通称アゾフ大隊)に所属していることを示す文書が公表されている。
9月26日から27日の間にノード・ストリームとノード・ストリーム2が破壊された。パイプラインは瞬間的に大きな穴が空いたと見られ、1カ所あたりの爆発エネルギーはTNTに換算して100キログラム以上だとされている。パイプの構造から考えて事故でそうしたことが起こる可能性は小さい。ロシアはバルブを締めれば天然ガスを止められるが、緩めれば再稼働できる。ロシアに爆破のメリットはなく、当初からアメリカ/NATOによる爆破工作だと推測されていた。
破壊直後、ポーランドで国防大臣や外務大臣を務めたラデク・シコルスキーは「ありがとう、アメリカ」と書き込み、その後、ノードストリームの破壊はプーチンの策略の余地を狭めるとも書いた。
ロシアのガスプロムがガスの流出による圧力低下をアラームで知った1分後、イギリスのリズ・トラス首相(当時)はiPhoneでアメリカのアントニー・ブリンケン国務長官へ「やった」というテキストのメッセージを送っている。
調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュはアメリカ海軍のダイバーがノルウェーの手を借りてノードストリームを破壊したとする記事を発表した。
ハーシュによると、ジョー・バイデン米大統領は2021年後半にジェイク・サリバン国家安全保障補佐官を中心とする対ロシア工作のためのチームを編成し、その中には統合参謀本部、CIA、国務省、そして財務省の代表が参加している。12月にはどのような工作を実行するか話し合い、2022年初頭にはCIAがサリバンのチームに対し、パイプライン爆破を具申している。
10月8日にはクリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋(ケルチ橋)で爆破事件が引き起こされた。自動車用道路の桁が落下、ディーゼル燃料を運んでいた列車7両に引火している。テロを実行したのはウクライナのSBU(ウクライナ保安庁)だとロシア政府は主張しているが、計画したのはイギリスの対外情報機関MI6(SIS)だという情報も流れている。
アメリカで大統領選挙が行われていた2016年8月、ヒラリー・クリントンの側近だったマイク・モレル元CIA副長官はチャーリー・ローズのインタビューでロシア人やイラン人に代償を払わせるべきだと語り、司会者からロシア人とイラン人を殺すという意味かと問われると、その通りだと答えている。
実際にロシアの幹部外交官が相次いで死んでいく。例えば、2016年11月にニューヨークのロシア領事館で副領事の死体が発見された。12月にはトルコのアンカラでロシア大使が射殺され、ロシア外務省ラテン・アメリカ局の幹部外交官が射殺され、KGB/FSBの元幹部の死体が自動車の中で発見されている。2017年1月にはギリシャのアパートでロシア領事が死亡、インドでロシア大使が心臓発作で死亡、そして2月にはロシアの国連大使だったビタリー・チュルキンが心臓発作で急死だ。モレル発言の前、2015年11月にはアメリカ政府が目の敵にしてきたRTを創設した人物がワシントンDCのホテルで死亡している。
ウォール街の大物たちは第2次世界大戦が終わった直後、破壊活動を続けるためにOPCを創設、1950年にはCIAの内部に入り込み、秘密工作部門の中核になった。それ以降、暗殺も彼らの仕事であり、そのネットワークはNATOの内部にも伸びている。イタリアのグラディオは有名だ。
ウクライナ軍参謀長の顧問に就任したネオ・ナチのドミトロ・ヤロシュも2007年頃、NATOの秘密部隊に加わったと言われているが、その頃、アメリカのNATO大使を務めていた人物がビクトリア・ヌランドにほかならない。2013年11月から14年2月に実行されたクーデターを指揮したひとりだ。
クリミア半島とロシア本土を結ぶクリミア橋(ケルチ橋)でトラックを利用した自爆攻撃が2022年10月8日にあり、自動車用道路の桁ふたつが壊された。並行して走る鉄道を走行していたディーゼル燃料を運ぶ列車7両に引火したようだ。ウクライナ大統領府長官の顧問を務めるミハイロ・ポドリャクはこの破壊工作について「始まりだ」と発言、こうした工作を続ける意思を表明した。
OPCは第2次世界大戦中、レジスタンスに対抗するため、イギリスとアメリカの情報機関が創設した破壊工作機関ジェドバラを前身とする。ブダノフのテロ宣言はそうした歴史に立脚している。
そして5月下旬、キエフの市民は大きな「地震」があったと語っているが、GUR本部の地下にあるシェルターがミサイルで破壊されたという情報がある。ウラジミル・プーチン露大統領もGUR本部を5月下旬に攻撃したことを認めた。そのシェルターにはイギリスやアメリカの軍人もいたと言われている。
その頃からGUR本部の近くを通る道路を通行できなくなり、その周辺を撮影することが禁止された。撮影した何人かは逮捕されたようだ。地上へ落下するミサイルも撮影されているが、これはウクライナ側が発射した防空システムのミサイルだと見られている。攻撃があった夜、2機のヘリコプターがキエフからポーランドへ向かい、ポーランドからドイツへ第86航空医療後送中隊のC-21Aが重症者を乗せて飛んだという。
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