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※動画等はリンク先参照。
トルコ—シリア地震:これはテロか?
<記事原文 寺島先生推薦>
Turkey-Syria Earthquake: Is This An Act of Terror?
https://www.globalresearch.ca/turkey-syria-earthquake-act-terror/5807763
筆者:ピーター・ケー二ッヒ (Peter Koenig)
出典:Global Research
2023年3月5日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年4月12日
***
筆者が今考えていること
本論の末尾に書かせてもらった「ここまで証拠なし」という結論は、この恐ろしい地震がENMOD(Environmental Modification Techniques環境改変技術)によって操作された災害の結果であるという強い疑いに言及したものであった。今日までのところ、48,000人以上が死亡し、50万人以上が負傷し、数万人が行方不明になっている。
一体正義はあるのだろうか?
犯人と目される人間たちは裁判にかけられるのだろうか?
特に、トルコ宇宙庁のセルダール・フセイン長官がロシアのテレビで話しているのを聞くと、「証拠がない」という発言はますます色あせていくような気がする。
彼が、硬いチタン合金材料が地球に向けて発射されることについて話す時は、誇張された象徴的な話し方をする。彼の話によれば、チタン合金の棒を使って、この殺傷力のある超強力なエネルギーを地球に送り込み、地中深くに地震を引き起こすというのだ:
転写(翻訳)
トルコ宇宙庁のセルダール・フセイン・ユルディリム長官が、地震を起こすことができる兵器について:
街角にある電柱をご存知でしょう。この柱と同じようなもので、高さは8〜10メートルくらいです。金属の棒です。
棒の中には爆薬も何も入っていませんが、硬いチタン合金素材でできた金属棒です。
衛星に入れるのです。ある一定の量をね。そして、地球に狙いを定めて発射する。尖った棒のようなものです。例えば、そんなことがあってはならないが、どこかに落ちる(今はどの災害なのかは伏せる)。地上に落ちたとたん、それは最大で5kmも地中深くまで貫通する。
これが非常に迅速に起こり、マグニチュード7〜8の地震が発生する。
衝撃の結果、そこにあるものはすべて破壊される。いいですか、ここには武器も、爆薬も、爆弾も、そんなものはありません。単なる棒(ロッド)です。しかし、宇宙からやってくるため、強大な力があり、それを目で見ることも、止めることも、身を守ることもできないのです。
映像はこちらから
セルダール・フセインの発言はまだ検証されていない。
ピーター・ケー二ッヒ,2023年2月22日
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領によると、「トルコの壊滅的な地震により、1300万人以上の人々が影響を受けている」。(2023年2月7日付タス紙より引用):
「地震は甚大な被害をもたらしました。我が国の歴史上だけでなく、全世界の歴史上、史上最大の災難です。
私たちは、歴史上最も辛い日々を過ごしています。ガジアンテプ市に近いカフラマンマラス州のパザルジクとエルビスタンを震源とする2つの強い地震は、10県に大規模な被害をもたらしました。これらの地域では、約1350万人(トルコ人口8500万人のうち)の国民が被災しています」。
2023年2月6日(月)早朝4時頃、トルコ南東部とシリアを震源とするマグニチュード7.8の巨大地震が発生した。米国地質調査所によると、震源地はシリア国境から100km離れた主要都市で州都のガジアンテプ(人口210万人)から約30kmの地域を襲った。地震の震源は深さ約18km。
その後、約10分後にマグニチュード6.7の強い余震が発生した。詳しくはこちら。また、NY Postのドローンによる一部被災地の映像もある。
この地震による死者は今のところ5,400人を超え、負傷者は約32,000人となっている。これは2日目以降だけのことで、多くの破壊と瓦礫の中から生存者や遺体を探し出すことはまだできていない。
この地震はシリア北部でも発生し、これまでに少なくとも1,200人が死亡、数千人が負傷している。(左の2つのグーグルマップを参照) *訳註:原文に地図はない
これに比べ、1960年にサンティアゴ周辺を襲ったチリ地震は、死者約1700人、それに伴う津波で死者2000〜2500人、負傷者数万人であり、今回の地震は近年の歴史上最も大きな地震の一つであるといえる。
▪ 巨大なテロ行為?
もしエルドアン大統領が正しいのであれば、これは世界最大の災難のひとつであるが、実際その通りであるようだ。いろいろな戦争が世界で起こっているにもかかわらず、これはテロ行為となるのだろうか?
トルコは、このような破壊的な反応を引き出すために、何をしたのだろうか。実行者は?
USのA?その司令部と言えば、ワシントンと国防総省ということになるNATO?
NATOの主要メンバーであり、東西の間に位置する戦略的な地理的優位性を持つトルコが最近行ったいくつかの取り組みは、NATOの同盟国の怒りを買ったかもしれない。
以下は、必ずしも優先順位が高い順にはなっていない:
1. トルコはロシアと同盟を結んだが、これはNATO加盟国にとっては「敵と寝る」 (Michel Chossudovsky)ようなものだ。こちらとこちらを参照。NATOの敵国とのこのような提携は、西側諸国にとって絶対に許されないことだ。
2. NATO同盟の下、トルコは米国のパトリオット・システムではなく、ロシアのS-400防空システムを購入することを決定した。パトリオット・システムはNATO加盟国、特にトルコのような重要な国にとっては望ましいシステムである。パトリオット(Phased Array Tracking Radar for Intercept on Target標的迎撃用指向性レーダーの略)は地対空ミサイル・対弾道ミサイルシステム。それはNATOの防空システムである。パトリオットの代わりに、トルコがより洗練され、より正確で効果的なロシアのS-400を選択したことは、ロシアとトルコの同盟関係にとって強力な屋台骨となる。
3. エルドアン大統領は2017年、プーチン大統領とS-400について25億米ドルの契約を調停した。S-400ミサイル砲台の最初の納品は2019年に到着した。
4. S-400システムは、NATO同盟だけでなく、アメリカで最も高価な兵器であるF-35にも脅威をもたらすと言われている。トルコは、当時、トランプ大統領によって厳しい制裁を受け、特に外国が操作したトルコ・リラの通貨切り下げによって、トルコ経済は壊滅的な影響を被った。ワシントンがNATO加盟国の振る舞いを「罰する」というのは異例中の異例で、ほとんど前例がない。
5. 米軍艦USS Nitze、トルコの支配するボスポラス海峡から黒海への進入を禁じられる。USNI Newsによると、2023年2月上旬、黒海付近で活動する米軍駆逐艦USS Nitzeが目撃された。プーチンのウクライナ侵攻が始まって以来、米軍艦がロシアに最も近づいたと言われる。
6. 2月3日、トルコに寄港する途中、ボスポラス海峡の南端でNitzeが目撃された。同海峡を通過した最後の米軍艦は、2021年12月15日に黒海を出港したUSSアーレイ・バーク(DDG-51)である。以下のGoogleマップを参照。次に、USS Nitzeに関する動画を参照。
7. 2022年2月、トルコは地中海から黒海へのボスポラス海峡を、黒海に母港を持たないすべての船舶に対して閉鎖した。つまり、米国の軍艦は地中海からボスポラス海峡を通って黒海に渡ることができなくなったということだ。ロシアは、黒海から例えばUSS Nitzeのような米国の駆逐艦を巡航ミサイルで攻撃される可能性がある中でのことだ。一方、Nitzeはマルマラ海のギョルク海軍基地への寄港を予定している(上のグーグルマップを参照)。
8. トルコはNATOの主要国で、東西の間にあり、重要なボスポラス海峡を境界線としているが、そのトルコがNATOの同盟国-NATO司令官に対して、重要な戦略的通路を閉鎖する(アメリカの敵であるロシアを守る)ことは、ワシントンにとって喜ばしいことではないであろう。
9. トルコとシリアの和解は、確かにワシントンの望むところではない。アラブ・センター・ワシントンDCが報じたように、これは、この地域の驚きの最新動向であるーこれを参照。
10. トルコのエルドアン大統領がシリアのアサド大統領との和解に関心を示していることは、国内と地域の微妙な均衡を取るための新たな一歩であり、エルドアンの友人や敵、特に米国は、この進展が彼らにどのような影響を与えるかについて頭を悩ませている。和解が成功すれば、シリア北部の国内・地域力学はさらに複雑になり、エルドアンにとって、おそらく次期トルコ選挙を超える明確な利益を確保することはないだろう。
11. シリアにおけるロシアの関与を覚えているだろうか? アメリカがシリアから追い出されたときのことである。バッシャール・アル=アサド大統領の要請で、2015年9月から2017年末までのロシア軍、主に空軍の干渉は、ワシントンがシリアから完全ではないにせよ、大幅に撤退したことに大きな役割を果たした。2017年、「任務完了」と同時にロシアの戦闘部隊は撤退したが、ロシアはシリア北部に名目上の軍事警察を駐留させている。
12. トルコの爆弾的行動、つまり、数日前、スウェーデンのNATO加盟を拒否したことは、わらの最後の一本が、ラクダの背中を折ることわざのようなものだったかもしれない。新しい国がNATO加盟国になるには、すべてのNATO諸国がその新しい候補国を承認しなければならないのだ。
13. スウェーデンは、トルコの条件のいくつかを自国には満たすことができないと言っている。その中には、スウェーデンがエルドアンの宿敵であるクルド人労働党(PKK)のメンバーを支援しているというトルコの非難がある。
14. トルコの危機管理団によると、1984年以降、PKKとトルコ政府との間の戦闘で、約3万人から4万人が死亡したと推定されている。
15. トルコがスウェーデンのNATO加盟を拒否したのも、ロシアの利害が絡んでいたのかもしれない。1809年以来、スウェーデンとロシアの間には平和が続いてきたが、他の隣国との状況とは異なり、両国が親密な関係を実現することはなかった。特に現在のスウェーデン政府はそうである。
▪2023年5月14日のトルコの総選挙
もし地震の時期が計画の一部であったとしたら、来る2023年5月14日の総選挙に完全に合致することになる。エルドアン大統領とその率いる公正発展党(AK党)は、現在、支持率調査でうまくいっていない。
震災への対応次第では、首相と党の支持率は上がるかもしれないし、下がるかもしれない。通常、「自然」災害は、責任の有無にかかわらず、政権にとっては良い結果をもたらさない。
いずれにせよ、新たな選挙は新たな「機会」をもたらすものだ。一方、ほとんどの専門家にとって明らかなのは、真に「民主的」な選挙は存在しないということである。つまり、決定的な票、決定的な影響力がアングロサクソン西側帝国に影響されない選挙は、世界にはまさに存在しないのである。
エルドアンを米国の手先と交代させれば、トルコは、NATOに従順で、ロシアとの同盟もなく、「敵と寝る」こともない、望ましい国として戻ってくるかもしれない。
トルコがスウェーデンのNATO加盟候補を拒否した数日後、トルコで巨大な、死者を出す、すべてを破壊する地震が発生し、シリアに深刻な影響を与え、キプロスやレバノンにも影響を与えたのは偶然だろうか?
▪ 今回の地震はテロ攻撃だったのか? 証拠はない
人工地震は以前にも発生したことがある。例えば、2010年1月12日にハイチの首都ポルトープランス沖で発生した地震は、カリブ海の沿岸に多く埋蔵されている巨大な石油を地表に近づけて利用しやすくするために、水中/地下爆発によって引き起こされたと疑われている。ウィリアム・エングダールの「ハイチにおける石油の戦略的否定か」は、この方向性を明確に示している。
F. ウィリアム・エングダールによると、ハイチの沖合に大量の石油や鉱物が埋蔵されている可能性があることは地球物理学的に指摘されている。2010年1月30日の9分間の動画を参照。
▪米空軍の気象戦
気象改変は、米空軍の文書AF 2025 Final Reportによると、「戦士に、敵対者を打ち負かす、あるいは強要するための可能な幅広い選択肢を提供する」:
「気象改変は国内および国際的な安全保障の一部となり、一方的に行うことができる...攻撃的および防衛的な応用が可能で、抑止目的に使用することもできるだろう。地上に降水、霧、そして嵐を発生させる能力、宇宙気象を修正する能力...そして人工気象の生成はすべて、統合された一連の(軍事)技術の一部である。」
米空軍から委託された研究: 軍事力増強要因としての気象、2025年における気象の保有、1996年8月
▪高周波活性オーロラ研究計画(HAARP)
アメリカ空軍の「気象戦」は、1990年代初頭に開発された「高周波活性オーロラ研究計画(HAARP)」に関連している。
HAARPに関する科学報告書(HAL Id: hal-01082992)(2011, 2014)は、電離層の変調HF加熱によって発生する高出力ELF放射が、地震やサイクロン、局所的な加熱を引き起こすと説明している。フラン・デ・アキノ・マランハオによる論文は、その科学的知見を次のように要約している::
「HAARPは現在[2014年]、[アラスカ州ガコナで計画が終了し、2014年に移管]、電離層に極低周波(ELF)電磁波を発生させるために用いられる最も重要な施設だ。このELF放射を発生させるために、HAARPの送信機はELFで変調された高周波(HF)の強いビームを放射している。
この高周波加熱は、D領域電離層の電子の温度を変調させ、変調された導電率と時間変化する電流をもたらし、変調周波数で放射される。最近、HAARPの高周波送信機は、2.5Hzの周波数で変調された3.6GWの有効放射電力で作動した。現在のHAARP加熱器のようなHF電離層加熱器から発生する高出力ELF放射は、地震、サイクロン、強い局所加熱を引き起こす可能性があることが示されている。」
HAARPプログラムの開発に使用された特許は、レイセオン社がE-Systems社の子会社を通じて所有している。
なお、2014年にアラスカ州ガコナの高周波活性オーロラ研究プログラム(HAARP)計画が別の場所へ移動して閉鎖されたことにより、ペンタゴンの国防高等研究計画局(DARPA)はENMOD研究に活発に取り組んでおり、そのほとんどは機密扱いになっている。こちら参照
本稿執筆時点では、トルコ・シリア地震が環境改変技術に起因するテロ行為であるとの疑いはあるが、具体的な証拠はない。
上記の記述については、引き続き十分な検証が必要である。
ピーター・ケーニッヒは、地政学的分析家であり、元世界銀行と世界保健機関(WHO)の上級経済学者として、30年以上にわたって世界中で活躍した。米国、欧州、南米の大学で講義を行う。オンラインジャーナルに定期的に執筆している。著書に『Implosion - An Economic Thriller about War, Environmental Destruction and Corporate Greed』、Cynthia McKinneyの著書『When China Sneezes』の共著者である: From the Coronavirus Lockdown to the Global Politico-Economic Crisis" (Clarity Press - November 1, 2020) がある。グローバル化研究センター(CRG)特別研究員。また、北京人民大学重陽研究所の非居住上級研究員でもある。トルコ—シリア地震:これはテロか?
<記事原文 寺島先生推薦>
Turkey-Syria Earthquake: Is This An Act of Terror?
筆者:ピーター・ケー二ッヒ (Peter Koenig)
出典:Global Research
2023年3月5日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年4月12日
***
筆者が今考えていること
本論の末尾に書かせてもらった「ここまで証拠なし」という結論は、この恐ろしい地震がENMOD(Environmental Modification Techniques環境改変技術)によって操作された災害の結果であるという強い疑いに言及したものであった。今日までのところ、48,000人以上が死亡し、50万人以上が負傷し、数万人が行方不明になっている。
一体正義はあるのだろうか?
犯人と目される人間たちは裁判にかけられるのだろうか?
特に、トルコ宇宙庁のセルダール・フセイン長官がロシアのテレビで話しているのを聞くと、「証拠がない」という発言はますます色あせていくような気がする。
彼が、硬いチタン合金材料が地球に向けて発射されることについて話す時は、誇張された象徴的な話し方をする。彼の話によれば、チタン合金の棒を使って、この殺傷力のある超強力なエネルギーを地球に送り込み、地中深くに地震を引き起こすというのだ:
転写(翻訳)
トルコ宇宙庁のセルダール・フセイン・ユルディリム長官が、地震を起こすことができる兵器について:
街角にある電柱をご存知でしょう。この柱と同じようなもので、高さは8〜10メートルくらいです。金属の棒です。
棒の中には爆薬も何も入っていませんが、硬いチタン合金素材でできた金属棒です。
衛星に入れるのです。ある一定の量をね。そして、地球に狙いを定めて発射する。尖った棒のようなものです。例えば、そんなことがあってはならないが、どこかに落ちる(今はどの災害なのかは伏せる)。地上に落ちたとたん、それは最大で5kmも地中深くまで貫通する。
これが非常に迅速に起こり、マグニチュード7〜8の地震が発生する。
衝撃の結果、そこにあるものはすべて破壊される。いいですか、ここには武器も、爆薬も、爆弾も、そんなものはありません。単なる棒(ロッド)です。しかし、宇宙からやってくるため、強大な力があり、それを目で見ることも、止めることも、身を守ることもできないのです。
映像はこちらから
セルダール・フセインの発言はまだ検証されていない。
ピーター・ケー二ッヒ,2023年2月22日
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領によると、「トルコの壊滅的な地震により、1300万人以上の人々が影響を受けている」。(2023年2月7日付タス紙より引用):
「地震は甚大な被害をもたらしました。我が国の歴史上だけでなく、全世界の歴史上、史上最大の災難です。
私たちは、歴史上最も辛い日々を過ごしています。ガジアンテプ市に近いカフラマンマラス州のパザルジクとエルビスタンを震源とする2つの強い地震は、10県に大規模な被害をもたらしました。これらの地域では、約1350万人(トルコ人口8500万人のうち)の国民が被災しています」。
2023年2月6日(月)早朝4時頃、トルコ南東部とシリアを震源とするマグニチュード7.8の巨大地震が発生した。米国地質調査所によると、震源地はシリア国境から100km離れた主要都市で州都のガジアンテプ(人口210万人)から約30kmの地域を襲った。地震の震源は深さ約18km。
その後、約10分後にマグニチュード6.7の強い余震が発生した。詳しくはこちら。また、NY Postのドローンによる一部被災地の映像もある。
この地震による死者は今のところ5,400人を超え、負傷者は約32,000人となっている。これは2日目以降だけのことで、多くの破壊と瓦礫の中から生存者や遺体を探し出すことはまだできていない。
この地震はシリア北部でも発生し、これまでに少なくとも1,200人が死亡、数千人が負傷している。(左の2つのグーグルマップを参照) *訳註:原文に地図はない
これに比べ、1960年にサンティアゴ周辺を襲ったチリ地震は、死者約1700人、それに伴う津波で死者2000〜2500人、負傷者数万人であり、今回の地震は近年の歴史上最も大きな地震の一つであるといえる。
▪ 巨大なテロ行為?
もしエルドアン大統領が正しいのであれば、これは世界最大の災難のひとつであるが、実際その通りであるようだ。いろいろな戦争が世界で起こっているにもかかわらず、これはテロ行為となるのだろうか?
トルコは、このような破壊的な反応を引き出すために、何をしたのだろうか。実行者は?
USのA?その司令部と言えば、ワシントンと国防総省ということになるNATO?
NATOの主要メンバーであり、東西の間に位置する戦略的な地理的優位性を持つトルコが最近行ったいくつかの取り組みは、NATOの同盟国の怒りを買ったかもしれない。
以下は、必ずしも優先順位が高い順にはなっていない:
1. トルコはロシアと同盟を結んだが、これはNATO加盟国にとっては「敵と寝る」 (Michel Chossudovsky)ようなものだ。こちらとこちらを参照。NATOの敵国とのこのような提携は、西側諸国にとって絶対に許されないことだ。
2. NATO同盟の下、トルコは米国のパトリオット・システムではなく、ロシアのS-400防空システムを購入することを決定した。パトリオット・システムはNATO加盟国、特にトルコのような重要な国にとっては望ましいシステムである。パトリオット(Phased Array Tracking Radar for Intercept on Target標的迎撃用指向性レーダーの略)は地対空ミサイル・対弾道ミサイルシステム。それはNATOの防空システムである。パトリオットの代わりに、トルコがより洗練され、より正確で効果的なロシアのS-400を選択したことは、ロシアとトルコの同盟関係にとって強力な屋台骨となる。
3. エルドアン大統領は2017年、プーチン大統領とS-400について25億米ドルの契約を調停した。S-400ミサイル砲台の最初の納品は2019年に到着した。
4. S-400システムは、NATO同盟だけでなく、アメリカで最も高価な兵器であるF-35にも脅威をもたらすと言われている。トルコは、当時、トランプ大統領によって厳しい制裁を受け、特に外国が操作したトルコ・リラの通貨切り下げによって、トルコ経済は壊滅的な影響を被った。ワシントンがNATO加盟国の振る舞いを「罰する」というのは異例中の異例で、ほとんど前例がない。
5. 米軍艦USS Nitze、トルコの支配するボスポラス海峡から黒海への進入を禁じられる。USNI Newsによると、2023年2月上旬、黒海付近で活動する米軍駆逐艦USS Nitzeが目撃された。プーチンのウクライナ侵攻が始まって以来、米軍艦がロシアに最も近づいたと言われる。
6. 2月3日、トルコに寄港する途中、ボスポラス海峡の南端でNitzeが目撃された。同海峡を通過した最後の米軍艦は、2021年12月15日に黒海を出港したUSSアーレイ・バーク(DDG-51)である。以下のGoogleマップを参照。次に、USS Nitzeに関する動画を参照。
7. 2022年2月、トルコは地中海から黒海へのボスポラス海峡を、黒海に母港を持たないすべての船舶に対して閉鎖した。つまり、米国の軍艦は地中海からボスポラス海峡を通って黒海に渡ることができなくなったということだ。ロシアは、黒海から例えばUSS Nitzeのような米国の駆逐艦を巡航ミサイルで攻撃される可能性がある中でのことだ。一方、Nitzeはマルマラ海のギョルク海軍基地への寄港を予定している(上のグーグルマップを参照)。
8. トルコはNATOの主要国で、東西の間にあり、重要なボスポラス海峡を境界線としているが、そのトルコがNATOの同盟国-NATO司令官に対して、重要な戦略的通路を閉鎖する(アメリカの敵であるロシアを守る)ことは、ワシントンにとって喜ばしいことではないであろう。
9. トルコとシリアの和解は、確かにワシントンの望むところではない。アラブ・センター・ワシントンDCが報じたように、これは、この地域の驚きの最新動向であるーこれを参照。
10. トルコのエルドアン大統領がシリアのアサド大統領との和解に関心を示していることは、国内と地域の微妙な均衡を取るための新たな一歩であり、エルドアンの友人や敵、特に米国は、この進展が彼らにどのような影響を与えるかについて頭を悩ませている。和解が成功すれば、シリア北部の国内・地域力学はさらに複雑になり、エルドアンにとって、おそらく次期トルコ選挙を超える明確な利益を確保することはないだろう。
11. シリアにおけるロシアの関与を覚えているだろうか? アメリカがシリアから追い出されたときのことである。バッシャール・アル=アサド大統領の要請で、2015年9月から2017年末までのロシア軍、主に空軍の干渉は、ワシントンがシリアから完全ではないにせよ、大幅に撤退したことに大きな役割を果たした。2017年、「任務完了」と同時にロシアの戦闘部隊は撤退したが、ロシアはシリア北部に名目上の軍事警察を駐留させている。
12. トルコの爆弾的行動、つまり、数日前、スウェーデンのNATO加盟を拒否したことは、わらの最後の一本が、ラクダの背中を折ることわざのようなものだったかもしれない。新しい国がNATO加盟国になるには、すべてのNATO諸国がその新しい候補国を承認しなければならないのだ。
13. スウェーデンは、トルコの条件のいくつかを自国には満たすことができないと言っている。その中には、スウェーデンがエルドアンの宿敵であるクルド人労働党(PKK)のメンバーを支援しているというトルコの非難がある。
14. トルコの危機管理団によると、1984年以降、PKKとトルコ政府との間の戦闘で、約3万人から4万人が死亡したと推定されている。
15. トルコがスウェーデンのNATO加盟を拒否したのも、ロシアの利害が絡んでいたのかもしれない。1809年以来、スウェーデンとロシアの間には平和が続いてきたが、他の隣国との状況とは異なり、両国が親密な関係を実現することはなかった。特に現在のスウェーデン政府はそうである。
▪2023年5月14日のトルコの総選挙
もし地震の時期が計画の一部であったとしたら、来る2023年5月14日の総選挙に完全に合致することになる。エルドアン大統領とその率いる公正発展党(AK党)は、現在、支持率調査でうまくいっていない。
震災への対応次第では、首相と党の支持率は上がるかもしれないし、下がるかもしれない。通常、「自然」災害は、責任の有無にかかわらず、政権にとっては良い結果をもたらさない。
いずれにせよ、新たな選挙は新たな「機会」をもたらすものだ。一方、ほとんどの専門家にとって明らかなのは、真に「民主的」な選挙は存在しないということである。つまり、決定的な票、決定的な影響力がアングロサクソン西側帝国に影響されない選挙は、世界にはまさに存在しないのである。
エルドアンを米国の手先と交代させれば、トルコは、NATOに従順で、ロシアとの同盟もなく、「敵と寝る」こともない、望ましい国として戻ってくるかもしれない。
トルコがスウェーデンのNATO加盟候補を拒否した数日後、トルコで巨大な、死者を出す、すべてを破壊する地震が発生し、シリアに深刻な影響を与え、キプロスやレバノンにも影響を与えたのは偶然だろうか?
▪ 今回の地震はテロ攻撃だったのか? 証拠はない
人工地震は以前にも発生したことがある。例えば、2010年1月12日にハイチの首都ポルトープランス沖で発生した地震は、カリブ海の沿岸に多く埋蔵されている巨大な石油を地表に近づけて利用しやすくするために、水中/地下爆発によって引き起こされたと疑われている。ウィリアム・エングダールの「ハイチにおける石油の戦略的否定か」は、この方向性を明確に示している。
F. ウィリアム・エングダールによると、ハイチの沖合に大量の石油や鉱物が埋蔵されている可能性があることは地球物理学的に指摘されている。2010年1月30日の9分間の動画を参照。
▪米空軍の気象戦
気象改変は、米空軍の文書AF 2025 Final Reportによると、「戦士に、敵対者を打ち負かす、あるいは強要するための可能な幅広い選択肢を提供する」:
「気象改変は国内および国際的な安全保障の一部となり、一方的に行うことができる...攻撃的および防衛的な応用が可能で、抑止目的に使用することもできるだろう。地上に降水、霧、そして嵐を発生させる能力、宇宙気象を修正する能力...そして人工気象の生成はすべて、統合された一連の(軍事)技術の一部である。」
米空軍から委託された研究: 軍事力増強要因としての気象、2025年における気象の保有、1996年8月
▪高周波活性オーロラ研究計画(HAARP)
アメリカ空軍の「気象戦」は、1990年代初頭に開発された「高周波活性オーロラ研究計画(HAARP)」に関連している。
HAARPに関する科学報告書(HAL Id: hal-01082992)(2011, 2014)は、電離層の変調HF加熱によって発生する高出力ELF放射が、地震やサイクロン、局所的な加熱を引き起こすと説明している。フラン・デ・アキノ・マランハオによる論文は、その科学的知見を次のように要約している::
「HAARPは現在[2014年]、[アラスカ州ガコナで計画が終了し、2014年に移管]、電離層に極低周波(ELF)電磁波を発生させるために用いられる最も重要な施設だ。このELF放射を発生させるために、HAARPの送信機はELFで変調された高周波(HF)の強いビームを放射している。
この高周波加熱は、D領域電離層の電子の温度を変調させ、変調された導電率と時間変化する電流をもたらし、変調周波数で放射される。最近、HAARPの高周波送信機は、2.5Hzの周波数で変調された3.6GWの有効放射電力で作動した。現在のHAARP加熱器のようなHF電離層加熱器から発生する高出力ELF放射は、地震、サイクロン、強い局所加熱を引き起こす可能性があることが示されている。」
HAARPプログラムの開発に使用された特許は、レイセオン社がE-Systems社の子会社を通じて所有している。
なお、2014年にアラスカ州ガコナの高周波活性オーロラ研究プログラム(HAARP)計画が別の場所へ移動して閉鎖されたことにより、ペンタゴンの国防高等研究計画局(DARPA)はENMOD研究に活発に取り組んでおり、そのほとんどは機密扱いになっている。こちら参照
本稿執筆時点では、トルコ・シリア地震が環境改変技術に起因するテロ行為であるとの疑いはあるが、具体的な証拠はない。
上記の記述については、引き続き十分な検証が必要である。
ピーター・ケーニッヒは、地政学的分析家であり、元世界銀行と世界保健機関(WHO)の上級経済学者として、30年以上にわたって世界中で活躍した。米国、欧州、南米の大学で講義を行う。オンラインジャーナルに定期的に執筆している。著書に『Implosion - An Economic Thriller about War, Environmental Destruction and Corporate Greed』、Cynthia McKinneyの著書『When China Sneezes』の共著者である: From the Coronavirus Lockdown to the Global Politico-Economic Crisis" (Clarity Press - November 1, 2020) がある。グローバル化研究センター(CRG)特別研究員。また、北京人民大学重陽研究所の非居住上級研究員でもある。
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