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No. 1748 なぜ中国が敵になるのか?
投稿日時: 2023年4月3日
Why Would China be an Enemy?
by Craig Murray
なぜ英国が米国と一緒になって中国を敵視し、中国に対抗するために太平洋で軍備を増強しようとしているのか、私はまったく理解に苦しむ。
一体どのような意味で中国の利益がイギリスの利益と対立するのだろうか?私が最後に中国で製造されていないものを買ったのはいつなのかよくわからない。驚いたことに我が家の中古のボルボもそうだったし、このノートパソコンにも当てはまる。
このことは以前にも述べたことがあるが改めて説明する価値がある。
中国程の経済支配レベルを達成しながら、その経済的資源を増やすための軍事的領土拡大に経済力を利用しようとしなかった国を私は容易に思いつかない。
その点で中国はアメリカ、イギリス、フランス、スペイン、その他のかつての傑出した国よりもはるかに平和的である。
簡単な質問がある。アメリカは海外にいくつの軍事基地を持っているだろうか?そして中国はいくつの海外軍事基地があるだろうか?
数え方にもよるがアメリカは750から1100の海外軍事基地を保有している。中国は6から9だ。
中国による最後の軍事的侵略は1951年と1959年のチベットの占領である。その年から米国はベトナム、カンボジア、韓国、イラク、アフガニスタン、リビアを大規模に破壊しながら侵略してきた。
米国はまた多くの軍事クーデターを支援し、文字通り数十の政府(その多くは民主的に選ばれた政府)の転覆を軍事的に支援することに関与してきた。リビアが最も新しい例であるように、米国は代理人として多くの国を破壊してきた。
中国は60年以上にわたり他国を攻撃したり侵略したりした記録はない。
アメリカ、イギリス、オーストラリアの指導者たちが、腐敗した軍産複合体に驚くほど多額の公的資金を投入し、無意味な原子力潜水艦を建造している反中国的な軍事姿勢は、中国との軍事的緊張を意図的に作り出そうとしているように見える。
英国の首相スナクは新自由主義的なうんざりするような敵の列挙を繰り返し、非難した{1}。 「ロシアの違法なウクライナ侵攻、中国の高まる自己主張、そしてイランと北朝鮮の不安定な行動」。
イランと中国はいったいどのようなことをして我々の敵になっているというのだろうか?
この記事はイランに関するものではない。しかし西側の制裁が、この非常に優秀な国の経済的、社会的発展を妨げ、神学的体制を強固なものにしていることは明らかである。
彼らの目的はイランをよくすることではなく、イスラエルは核兵器を持つがイランは持たないという状況を維持することにある。もしイスラエルというならず者国家の武装を解除することにも努めれば、より理にかなったものになるかもしれない。
中国については、軍事的な敵視が必要なほどの「自己主張」とはどのようなものなのか?中国は小さな島を人工的に拡張して、いくつかの軍事基地を建設している。これは完全に合法的な行為だ。領土は中国なのだから。
この地域で他人の領土に数多くの基地を置いている米国が、中国が自分の領土に基地を置くことに反対する理由がどこにあるのか私は本当に理解に苦しむ。
中国はこの人工島周辺の海洋管轄権について論争の的になる主張をしており、国連海洋法条約(UNCLOS)の下では間違っていると私も思う。しかしこれは他の多くのUNCLOSの主張、例えばロッコール島をめぐる英国の行動と同様である。
例えば、いろいろ言われているが中国がその人工島から生じる200マイルの排他的経済水域を軍事的に主張しようとする試みをしていない。12マイルの領海を主張するのは妥当だと思う。
同様に、米国は海峡通過に関するUNCLOSに反すると思われる中国の声明に異議を唱えているが、これも世界には同様の主張が多数存在する。米国やその他の国々は、自由航行の権利を繰り返し主張し、実践してきたが、中国からの軍事的抵抗はなかった。
それだけなのか?中国の「侵略」はUNCLOSのいくつかの紛争に相当するのだろうか?
ああ、台湾はどうなんだ、と言われる。
それに対する唯一の答えは、台湾の何が?である。台湾は内戦後の国民党政権下で分離独立した中国の一部である。台湾は中国の領土でないと主張しているわけではない。
実は、これは私たちのメディアが伝えないので欧米ではあまりに理解されていないが、台湾政府が依然として主張しているのは、中国全土の合法的な政府であることだ。
台湾政府も中国政府と同様に統一を支持しており、唯一の違いは、誰が上にくるかということなのだ。
したがって台湾との紛争は未解決の中国の内戦であり、台湾は中国に脅かされている独立国家ではない。このような内戦は私たちから遠く離れた世界の出来事であり、なぜ私たちが一方を支持し、他方を支援することに関心を持つのか、理解に苦しむ。
もちろん、平和的な解決は望ましい。しかし、これは私たちの紛争ではない。
中国が中国海域や太平洋のどこかを侵略する意図があることを示す証拠は何もない。シンガポールも、日本も、ましてやオーストラリアもだ。それはロシアの侵略から英国を守らなければならないというおかしな考えとほとんど同じである。
もし中国が望めば、中国のドル準備高を減らすことなくオーストラリアの上場企業を100%買収することも可能だろう。
もちろんこれは経済的な問題であり、ソフトパワーに関する問題である。中国は、貿易、投資、融資、製造などを通じて海外での影響力を大きく高めてきた。中国は今や圧倒的な経済大国であり、米ドルが世界の基軸通貨でなくなるのは時間の問題である。
中国は領土の獲得や資源の軍事的支配よりも、このような経済的拡大と繁栄の方法を選んだのだ。
それは、儒教対西洋の思想に関係しているのかもしれない。あるいは北京の政府が欧米の政府より賢いだけかもしれない。しかし中国の経済支配が強まることは、今後100年で逆のプロセスになるとは思えない。
中国の経済力の増大に対して、欧米が軍事力を増強することで対抗するのは絶望的である。盲目的な怒りに任せて暴れるという、これほど愚かな例はないだろう。隣人がうるさいからと自分のカーペットにおしっこをかけるようなものだ。
ああ、でもあなたは尋ねる。人権はどうなんだ?ウイグル人はどうなんだ?
私は大いに同情する。中国は形式的な帝国主義の大時代に帝国を築いた国であり、ウイグル族は中国によって植民地化された。残念ながら中国は欧米の「テロとの戦い」に倣って、イスラム恐怖症を利用し、ウイグル族の文化や自治を締め付けようとしている。
私は、このようなことが減り、中国全土で言論の自由が一般的に改善されることを強く望んでいる。
しかし、欧米の軍産複合体が誰を敵として扱い、誰を味方として扱うかについて、人権が純粋に関与しているとは主張しないでほしい。私はそれを知っている。なぜなら私が大使を解任されたのは、まさにこの問題だったからだ。
イエメンやパレスチナの子供たちに対する無慈悲な苦しみは、西側諸国の政策、特に同盟国の選択が人権に基づくものであるという見せかけにも反対する。
中国が敵として扱われるのは、米国がその経済支配の死命を制することを考えざるを得なくなったからである。
中国が敵として扱われるのは、政治家や資本家階級が軍産複合体からさらなる大儲けをするチャンスだからである。
しかし、中国は私たちの敵ではない。隔世遺伝と外国人嫌悪がそうさせている。
Link: {1} https://www.aljazeera.com/news/2023/3/13/biden-to-announce-nuclear-submarine-deal-at-australia-uk-talks
https://www.globalresearch.ca/why-would-china-enemy-craig-murray/5813385
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