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岸田首相まるで“愉快犯”…与党重鎮と面会立て続け「解散」におわせで政界翻弄
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/320906
2023/04/01 日刊ゲンダイ
笑いが止まらない(岸田首相)/(C)日刊ゲンダイ
政界は早期解散論に翻弄されている。
2023年度予算が参院本会議で成立した3月28日には、「岸田首相は予算関連法案が仕上がる31日に衆議院を解散するつもりだ」という“怪文書”が一斉に出回った。4月23日の統一地方選&衆参5補選に投開票日をぶつけるプランだ。
この怪文書は瞬く間に政界関係者に拡散。予算成立後、各会派へあいさつ回りをした岸田首相に対し、「31日解散」を警戒する公明党の山口代表が「いよいよ統一選ですね。解散じゃありませんよね?」と確認する場面もあった。
岸田首相は「ああ、いやあ、統一地方選挙ですね」と苦笑いで、さすがに、3月31日の解散はなかったが、一度吹き始めた解散風は簡単にはやみそうにない。
「総理のあいさつ回りの際に、山口代表がわざわざメディアの前でクギを刺したのは、近く解散する可能性がかなり高いとみているからでしょう。翌29日の昼には、あらためて自公トップが公邸で昼食を共にしたため、『解散の伝達か』との臆測も流れました。何事もなく3月31日が過ぎてホッとしています」(公明党関係者)
上機嫌で、やけに楽しそう
そういう政界の反応を楽しむかのように、岸田首相は思わせぶりな行動を続ける。
30日は、16時27分に菅前首相の議員会館事務所を訪れ、17時37分に官邸で麻生副総裁と会い、18時50分からは関口参院議員会長、世耕参院幹事長と都内のホテルで会食。党内の重鎮と立て続けに会ったのだ。
「麻生さんがわざわざ官邸に出向くのも珍しい。この一連の動静を見れば、総理は本当に31日に解散するつもりだと感じてしまう。あえて解散風をあおる愉快犯みたいなものかもしれません。おそらく、岸田総理は今、権力の絶頂を味わっている。みなが総理の一挙手一投足を注視して、何かあれば『すわ解散か』と色めき立つのだから、面白くて仕方ないのではないか。本会議や委員会でも上機嫌で、やけに楽しそうですよ。調子に乗り過ぎて、足をすくわれないか心配になるほどです」(自民党の閣僚経験者)
懸案だったウクライナ訪問を実現し、支持率は上昇。5月のG7広島サミットを成功させたら、岸田首相は今国会の会期末までに解散・総選挙に打って出るとみられている。それまで岸田首相の言動ひとつで右往左往の状況が続くのか。愉快犯に日本中が振り回されている。
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