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侍Jの官邸表敬訪問は誰も止められなかったのか…帰国当日のムチャぶり強行軍に疑問噴出
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/320517
2023/03/24 日刊ゲンダイ
大ハシャギ(WBC優勝トロフィーを手にする岸田首相と栗山監督=前列左2)/(C)共同通信社
「これだけ素晴らしいチームはないので、総理からも褒めてあげてほしい」──。そう語る栗山監督の表情はやはり疲れを隠せなかった。23日、日本へ凱旋した「侍ジャパン」は午後7時半過ぎに岸田首相を表敬訪問。記念撮影でペッパーミルポーズを披露した岸田首相は終始ご機嫌だったが、WBCを制した翌日の強行軍を止める人はいなかったのか。
激闘の興奮が冷めやらぬうち、米フロリダからの帰国便の搭乗ゲートに入ったのは現地時間22日朝。宿舎での優勝会見から、たった6時間後だ。13時間以上のフライトを経て、成田空港で約1200人のファンに出迎えられたのは23日午後4時過ぎ。午後6時に帰国会見を終えると、岸田首相の待つ官邸へ直行した。
このハードスケジュールに、SNS上は〈早く帰らせて休ませてやってくれ〉〈政治家に報告って必要なの〉などと疑問の声が噴出。自民党安倍派の塩谷立会長代理は「国民栄誉賞は難しいかもしれないが、政府で何らかの表彰を」と松野官房長官に求めたが、「侍」人気にロコツにあやかりたい岸田首相らに、長旅と時差ボケでヘトヘトのメンバーたちが利用されている感は否めない。
岸田首相もウクライナ電撃訪問後
栗山監督(左)からは優勝メダルを首にかけてもらい…(C)共同通信社
昨年のサッカーW杯で予想外の快進撃を演じた「森保ジャパン」が岸田首相を表敬訪問したのは帰国翌日。ベスト8を懸けたクロアチア戦でPKの末に敗れてから3日が過ぎていた。
「2009年のWBC第2回大会を制した際は麻生内閣で、当時は支持率10%台の危険水域。大会直前には初代優勝監督のソフトバンク・王会長を外務省嘱託の『野球特別大使』に就け、官邸でツーショットに収まるなど侍人気に便乗したものです。それでも表敬訪問は帰国2日後。優勝を報告したのは原監督ひとりでした」(自民党ベテラン秘書)
06年に初めてWBCを制した際は官邸への表敬訪問すら行われていない。当時の小泉首相が「久しぶりに興奮をしてテレビを見ていたねえ。多くの人に感動を与えてくれた」とコメントした程度だ。国際大会を制したアスリートが帰国数時間後に官邸を訪れること自体、異例中の異例。単なる「ムチャぶり」だ。
岸田首相だってウクライナ電撃訪問後、23日午前6時20分に帰国したばかり。この日は参院予算委員会出席など過密日程をこなし、ヘロヘロだったはずだ。これじゃあ侍メンバーも岸田首相も共倒れ。このバカげた日程、何とかならんかったのか?
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