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岸田首相が願望するサミットの「成功」とは何なのか 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319748
2023/03/08 日刊ゲンダイ
本当のイニシアチブ、リーダーシップとは(G7のオンライン会合に出席した岸田首相=2022年12月、内閣広報室提供)
昨秋来、内閣支持率の低迷にあえぐ岸田文雄首相は、5月に広島G7サミットを派手に演出して政権浮揚のきっかけを掴むことに懸けているといわれる。彼が願望するサミットの「成功」とは何なのか、旧知の元外交官に聞いた。
「それはもちろんウクライナでしょう。バイデン米大統領はじめ主要国の首脳が一堂に会し、ゼレンスキー大統領もオンライン参加する中で、議長国首相として堂々とリーダーシップを発揮し、ロシア非難・ウクライナ支援の合唱を指揮するのだから、これ以上の見せ場はないと思っているだろう」
それにしては、出席者の中で岸田だけが一度もキーウを訪問したことがないのは弱みにならないか。
「それを彼も気に病んで、焦っているが、4月は統一地方選や衆院補選もあり政治日程がきついのに加えて、日本の特殊作戦能力や要人警護態勢では戦地に総理を送り込めない。田中角栄か中曽根康弘なら『構わん。俺は行く』と言うのだろうが、岸田はそういうタイプではない。せっかくのウクライナ支援も画竜点睛を欠くことになりかねない」
それにしても、米国に追随してロシアへの経済制裁やウクライナへの戦車など武器支援に熱心な首脳ばかりが集まって気勢をあげて、何か問題解決に役立つのだろうか。
「そこなんですよ、本当の問題は。日本が米欧ベッタリを避けて独自のポジションをとり、膠着状態を打開して停戦なり和平なりに導く有力な提案をまとめ切れるなら、それが本当のイニシアチブ、リーダーシップなんだろうが、岸田にそれだけの器量はない。その要求水準からすれば、すでに『失敗』が約束されているといえる。バイデンとゼレンスキーを囲んではやし立てるようなお芝居を私は見たくない」
さらに言えば、そこがサミットの限界ということか。冷戦最中に米国主導の「西側先進国」の集まりとして始まり、冷戦後は、一時はロシアを入れたり、2010年カナダでのサミットではそれと連続してG20を開いたりした。2020年の議長だったトランプ前大統領は「G7にロシア、インド、豪州、韓国を入れよう」と言い出して議論を呼んだが……。
「私は、今どき、中国を入れないで世界の政治・経済を議論すること自体が無意味だと思う」と、元外交官は切って捨てるのである。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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