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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/317065
「反撃能力」という言葉が使われるようになって、かなりの時間が経過している。
少し前までは、新聞での表記は「敵基地攻撃能力(反撃能力)」と言う書き方が主流であったが、最近の新聞、テレビでは「反撃能力」のみになり、あえて書いても「反撃能力(敵基地攻撃能力)」がほとんどという具合に、様相が変わってきているようだ。
政府、自民党あたりから、強く圧力がかかっているのだろうか・・・。
NHKなどは、「反撃能力」と言うときには、そこに力が込められている、という始末だ。
日刊ゲンダイの本記事は、高野孟氏が、「反撃能力」という言葉を使った「詭弁」を暴いた内容を取り上げている。
以下に記事の抜粋を記す。
「岸田文雄首相の言う「反撃能力」とは、一種の言葉遊び、もっと言えば、言葉の意味をズラしたり曖昧にして物事の本質を隠そうとする詭弁術で、彼の師匠は故安倍晋三である。
「反撃」というと、相手国が先制攻撃してきたのでそれに対抗し報復するためこちらも相手国を攻撃するという意味になる。・・・」
記事は続く・・・
「・・・そもそもこの議論の始まりは「敵基地先制攻撃」論で、例えば北朝鮮がミサイル発射準備を始めていて、それが明らかに日本を目標にしていると確信できた場合にミサイル発射前に先制攻撃して発射を阻止できるようにしようという話だった。・・・」
「・・・ しかし今では、固形燃料を積んだミサイルを自走車や列車に乗せ、地下要塞やトンネルから突然出てきて発射するとか、潜水艦に装備して海中から発射するという時代なので、事前の発射準備を察知すること自体が不可能である。ましてそれが日本向けであるかどうかなど推測することすらできない。
できもしないことをどうして防衛費を倍増させてもやろうとするのか。・・・」
記事の抜粋は以上だが・・・
過去に同じ「敵基地攻撃能力(反撃能力)」に関連した日経新聞の記事を投稿し、コメントしたことがある。
その時の日経新聞に載っていた「反撃能力」の解説は、次のようなものだった。
「▼反撃能力 相手のミサイル発射拠点などをたたく能力を指す。政府は相手が攻撃に着手した段階で行使できると想定する。「敵基地攻撃能力」とも呼ばれてきたもの」
その時の板は荒れ模様だったが、再掲したい。
本記事とは同様の意見と認識している。
以下、以前の投稿の再掲(長くなるので抜粋)。
・・・隣国の領土まで届く、そんな長射程のミサイルを保有することは、「専守防衛の理念」に反するし、近隣諸国に対しては、これまでの「専守防衛」という防衛方針を、かなぐり捨てたというメッセージになるだろう。
「専守防衛」の放棄。
このことは、近隣諸国にとっては、極めて重大な関心事となるに違いない。
日本のこの動きを、どう判断するかは、日本側がするのではなく、近隣諸国の主観に委ねるしかないことを忘れてはならない。・・・
・・・ここで、少し頭の体操のために、想像力を働かせてみよう。
戦争は、このようにして始まる・・・。
日本が、不穏な動きを示す「仮想敵」の動きを逐一監視する。
当然、「仮想敵」も日本の不穏な動きを監視しているはずだ。
日本が、仮想敵の動きを「相手が攻撃に着手した」と主観的に判断して、反撃能力の行使に着手し、かねてからの訓練通りの行動をし、速やかに準備を整える。
それを監視していた「仮想敵」は、「日本が攻撃に着手した」と主観的に判断し、ミサイルの発射ボタンを押す。
日本も遅れをとってはならないと、「敵基地攻撃能力(反撃能力)」の発射ボタンを押す。
一瞬早く相手国がボタンを押した。
しかし、日本は、そのことを非難出来ない。
何故なら、日本政府は「相手が攻撃に着手した段階で、保有する敵基地攻撃能力を行使できる」と世界に向けて発信している訳だから。
自国が認める屁理屈は、当然、他国にも認めなければならない。
このことは、今後、取り消しはきかないだろうし、取り返しもつかない・・・。
誤解を与えたとしたら訂正します、などと言っても、国際社会では、いまさらと、嘲笑されるばかりだ。
とんでもないことを、してくれたものだ。
さらに想像力を働かせてみよう・・・。
日本は、未だ敵国条項の対象国に載ったままだ。
従って、近隣諸国が、「日本が再び侵略行為を働く兆候を見せている」と、主観的に判断すれば、宣戦布告なしで、日本に対して武力で制裁を加えることが認められている。
この場合は、日本は「世界の敵」「国連の敵」となり、さすがの米国も「日本」を支援することは躊躇するだろう。
一方、日本は、憲法で戦争を放棄しているから、「仮想敵」に対して「宣戦布告」は出来ない。
つまるところ、日本の攻撃は、「反撃」と言っても、所詮は「宣戦布告」の無い、「奇襲」であり、「リメンバーパールハーバー」の合唱に押しつぶされる。
そして国際世論は、日本=悪魔、残虐な民族、となってしまうのだろう。
結論的には、日本は他国の領土で武力行使は出来ないということになる。
他国の領土にミサイルを撃ち込んだ瞬間に、日本が侵略戦争を始めたと、世界中から糾弾されるのが落ちだ。
日本国憲法も、そのことは厳に禁じているではないか。・・・
・・・抑止力として「敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有」することは、憲法に違反するという認識に立つことが大前提ではないか。
憲法9条では、
1項
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、
国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
と明記されている。
「敵基地攻撃能力(反撃能力)を保有」することは、相手を「武力により威嚇する」ことであり、「抑止力」と言う以上、相手に対して「敵基地攻撃能力(反撃能力)を行使すると表明することになる。
どのように屁理屈を言おうと、
武力による威嚇又は武力の行使は、
国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
と記した憲法に違反する。
憲法では、「永久に・・・」と強い言葉で禁じている。
再掲(抜粋)はここまで。
要するに、
記事で言うように、
「・・・できもしないことをどうして防衛費を倍増させてもやろうとする・・・」
から「反対」なのではなく、
「反撃能力の保有」は憲法違反!であり、
だからこそ、
「反撃能力の保有」には、じぇったい「反対!」なのだ。
さらに言えば
日本人の誰もが、他国の領土を侵し、他国民を殺傷する権利は与えられていない。
従って、他国の領土を侵し、他国民を殺傷することを目的とした「敵基地攻撃能力(反撃能力)」の発射ボタンは、誰も押すことは出来ない。
仮に、押す人がいたとすれば、なんのことはない。
その人は、当然のように、大量殺人鬼として、歴史に記されることになる。
「・・・できもしないことをどうして防衛費を倍増させてもやろうとする・・・」
愚かと言うしかないではないか。
「相手が攻撃に着手した段階で、保有する敵基地攻撃能力を行使できる」
とんでもないことを、言ってくれたもんだ。
相手国に対して、絶好の口実を与えたことになる。
国賊と言うしかないではないか。
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