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死人に口なしでは許されない 「安倍晋三とジャパンライフ」のずぶずぶの関係 適菜収「それでもバカとは戦え」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/314995
2022/11/26 日刊ゲンダイ
ジャパンライフの広告塔になっていた(C)日刊ゲンダイ
統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の広告塔だった安倍晋三という男は、悪徳マルチ商法「ジャパンライフ」の広告塔でもあった。健康グッズなどの預託商法を展開し、顧客からおよそ1億6000万円をだまし取った罪に問われたジャパンライフ元会長の山口隆祥に対し、東京高裁は1審と同じく懲役8年の判決を言い渡した(11月18日)。
同社は2014年以降、消費者庁から相次いで行政指導や行政処分を受け17年にマルチ商法の認定を受けている。
この山口と深い関係にあったのが安倍だ。安倍主催の「桜を見る会」には山口に招待状が送られていた。ジャパンライフは「安倍晋三内閣総理大臣から山口会長に『桜を見る会』のご招待状が届きました」と招待状や安倍の写真をチラシにして勧誘に利用していた。
詐欺被害者の多くは高齢者である。東京地裁の浅香竜太裁判長は、ジャパンライフが老後の生活への不安を巧みにつく営業活動を繰り返し、顧客と契約を結んでいたと指摘。その上で、消費者庁から巨額の負債隠蔽などを顧客に通知するよう求められたのに耳を傾けず、返金を求める顧客には撤回を求めるよう社員に指示していたと認定した。
野党の「総理主催『桜を見る会』追及本部」には、安倍の招待状を見て、ジャパンライフを信用してしまったという話が多く寄せられている。
ジャパンライフの問題は過去に何度も指摘されてきた。にもかかわらず、安倍はずぶずぶの関係を築いてきたのである。
山口が「桜を見る会」に招待されたのは総理推薦枠の「60」番である。安倍家と山口の関係も今に始まった話ではない。安倍晋太郎は1984年のニューヨークへの外遊の際、山口を同行させたことを国会で認めている。この訪問団の名簿には外相秘書官として晋三の名前も記載されていた。
「桜を見る会」は各界で功績を上げた人や著名人を招待するものだが、山口の他にも統一教会関係者や反社会的勢力のメンバー、半グレ組織のトップらに招待状が送られていた。安倍は一貫して嘘、デマを垂れ流して責任逃れに終始。安倍は「桜を見る会」の前夜祭に関するだけでも2019年11月〜2020年3月の間に118回も嘘をついている(衆院調査局調べ)。
死人に口なしでは許されない。第三者機関が入って一連の安倍事件の全容を解明すべきだ。
適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中
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