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旧統一教会と政治の癒着はゆがんだ選挙制度の産物だ 選挙にかかる費用は国が負担すべき 三枝成彰の中高年革命
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/313633
2022/10/29 日刊ゲンダイ
2022参院選東京選挙区のポスター掲示板(C)日刊ゲンダイ
選挙に臨む立候補者に、どれほど尋常ではない手間暇のかかる作業が待っているか、ご存じだろうか。
まずは掲示板へのポスター張りだ。衆議院選挙(小選挙区)の場合、公職選挙法の規定枚数は候補者ごとに1000枚。そのポスター一枚一枚に、地域の選挙管理委員会発行の「証紙」を貼ることが義務づけられている。
そして今年7月の参院選を例に取ると、東京は23区と26市、西多摩の3町1村に島嶼(とうしょ)部まで全62の自治体が「東京都選挙区」となっていて、ポスター掲示板の数は都内最多の世田谷区で897カ所も設置されている。
限られた時間内でポスター一枚一枚に証紙を貼り、1つの区だけでも数百カ所も回って張っていくのは、ありえないほどの労力だ。
上限7万枚の選挙用のビラにも、一枚ずつ証紙を貼らなければ配れない。さらに選挙用のはがきは衆院小選挙区で3万5000枚、参院比例代表制で15万枚。その発送も、候補者や政党が自ら行う途方もない作業だ。人件費はすべて自腹だし、手伝いのボランティアを集めるのも大変である。
これがおかしい。選挙は民主主義の根幹である。その費用は国が負担すべきだろう。ポスターの掲示もはがきの送付も国が代行すべきだ。そのサポートがないから、みな旧統一教会のような宗教団体や労働組合、業界団体にすがりつくのだ。
膨大な作業を前に「無償で働く大勢のボランティアを派遣します」「費用は一切いただきません」と持ち掛けられたら、誰だってお願いしたくなる。手間とお金がかかりすぎるゆがんだ仕組みが問題なのだ。
「民主主義とは数の論理」だというが、いつしか政治家の第一目標は議員の頭数を揃えることになってしまった。政治理念は二の次である。そのゆがみがもたらしたのが、政界と旧統一教会の癒着だ。日本人が自ら定めた選挙制度が腐敗を招いた格好である。
国民がこの現状を変え、政治を動かす最も効果的な方法は、選挙で民意を示すことだ。政治に対して怒り、正したいと思うなら、投票によって政権与党を追い落とすこともできる。特に若い人たちは声を上げるべきだ。
昨年の衆院選の投票率は10代が43%、20代が36%、30代が47%だった。日本の有権者数は1億543万人(2022年6月現在)だが、若者の6〜7割が「国に物申す権利」を捨てているのだ。
投票率が高いのは壮年以上の高齢者である。経営者が特定の政党を支持している老人ホームでは、ホーム全体でその党に投票することも行われている。
以前、ある政党(野党)の議員から「どの党もやっていることだから、誰も問題だと言い出せないんだ」と聞いた。意思表示もおぼつかなくなった老人の投票権を勝手に使って投票する人間もいるのだ。
民主主義が数の論理で動くなら、それを逆手にとればいい。
私自身も経験している。2004年の衆院選で「選挙に行こう勢(ぜい)!」というボランティア運動に関わり、全国に投票を呼びかけた結果、当時の民主党の議席が自民を上回り、後の政権交代のステップとなった。
次の選挙には必ず投票に行こう。声を上げれば状況は必ず変わる。
三枝成彰 作曲家
1942年、兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」「狂おしき真夏の一日」、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「優駿ORACIÓN」など。2020年、文化功労者顕彰を受ける。
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