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岸田首相“山際切り”は10.28がタイムリミット 「総合経済対策」補正予算審議で火ダルマ確実
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/313350
2022/10/24 日刊ゲンダイ
衆議院予算委員会で答弁する山際大志郎経済再生担当相（10月17日）／（Ｃ）日刊ゲンダイ
「辞めろ」の声が止まらない。旧統一教会（現・世界平和統一家庭連合）との関係が次々と明らかになっている山際経済再生相。毎日新聞の世論調査（22、23日）では「辞任すべきだ」が71％と、「辞任する必要はない」の15％を大幅に上回った。
山際氏は、2019年の関連団体主催の会合で、韓鶴子総裁と共に収まる写真がSNSで出回ったことを受け、21日の会見で、撮影した事実を認めていた。17日の衆院予算委員会で「18年の会合で代表の方（韓氏）をお見かけしたもの以外は記憶にない」と言っていたのに、また新たな接点が発覚した格好だ。18年、19年と2年連続、韓総裁と会っていたということだ。こうなると、まだまだ“証拠写真”が出てくるのではないか。
教団との関係について「記憶にない」と言ったそばから新事実が明らかになる状況に、さすがに自民党内からも「もう更迭すべきだ」という声が上がる。岸田首相本人も、支持率回復のためには「“山際切り”しかない」と考えているそうだ。
ところが、“首切り”のタイミングをことごとく逃し、頭を悩ませているという。
「タイムリミットは今月28日です」と言うのは、ある永田町関係者だ。
「経済再生相の山際さんが取りまとめ役を担う物価高対策などを盛り込んだ『総合経済対策』について、政府は28日に閣議決定する方針です。国費20兆円超を投入する見込みで、裏付けとなる22年度第2次補正予算案を臨時国会に提出。11月以降は、取りまとめ役の山際さんが野党の追及の“最前線”に立たされることになる。教団との関係を追及されるのは必至です。官邸関係者も『来月以降が心配だ』と、焦りを募らせているようです」
決断できるタイミングは何度もあったのに…
新たな“証拠写真”が…（山際大志郎経済再生相と韓鶴子総裁＝旧統一教会のピーステレビから）
岸田首相がこれまでに“山際切り”を決断するタイミングはいくつかあった。
「一つは、統一教会と自民党議員の関係を巡る調査結果を公表した直後の先月8日、今月3日の臨時国会召集直前という節目もあった。ところが、“山際切り”を決めると他の大臣の『ドミノ辞任』につながりかねない、と岸田首相は決断できなかった。残されたタイミングは、17～20日の衆参予算委直後の21日金曜でした。予算委での追及を受け『自らの発言の責任を取る』と、本人の“意思”で辞任させるシナリオを描いていた。この日に辞任表明させれば、土日を挟むだけに『週明けには少しはほとぼりが冷める』という計算もあったようです。ところが、岸田首相は決め切れませんでした」（永田町関係者）
野党からは、「こうなったら山際大臣を簡単に辞めさせず、追及を続けた方が得策だ」という声まで上がり始めている。
決断を下すタイミングはほとんど残されていない。
「11月に入ってからの“山際切り”は難しいとみられています。山際大臣が取りまとめた『総合経済対策』に関する審議が11月以降に始まってから“山際切り”を決めると、野党から『今までの審議は何だったんだ』『もう一度、新大臣で審議をやり直せ』と攻められかねない。ただでさえ国会日程がタイトなのに、無用な混乱は避けたいはずです」（官邸事情通）
これまで岸田首相は、安倍元首相の国葬実施などを決断してきたが、そのたびに支持率が下落。もはや「決断」すること自体、怖くなっているのかもしれない。
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