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五輪汚職のキーマン高橋治之被告を4度目の逮捕へ…浮かび上がった“慶応&ゴル友”人脈
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/312977
2022/10/17 日刊ゲンダイ
多くのVIPと関係を築いた(高橋治之被告)/(C)ロイター
五輪汚職を巡って、東京地検特捜部が、大会マスコットのぬいぐるみを販売した「サン・アロー」(東京)から賄賂を受け取ったとして、大会組織委員会元理事の高橋治之被告を受託収賄容疑で再逮捕する方針を固めた。
高橋被告は、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」と出版大手「KADOKAWA」、スポンサーの販売協力代理店になった広告大手「大広」から、それぞれ賄賂を受け取ったとして、既に3回逮捕されている。特捜部は、大広ルートの勾留期限である18日を前に4度目の逮捕に踏み切るもようだ。
今回の「4ルート目」で、高橋被告は、サン・アロー側から現金約800万円を受け取った疑いを持たれている。サン・アローと組織委のライセンス契約に関し、便宜を図った謝礼として現金を受領したとみられている。
浮かび上がったのは、高橋被告の“ゴル友”人脈だ。サン・アローは2018年6月、大会マスコット「ミライトワ」「ソメイティ」のぬいぐるみを販売できるライセンス契約を組織委と結んだ。これに先立ち、高橋被告はサン・アローの幹部から早期に契約できるよう依頼を受け、組織委に働きかけたとされる。
契約後には、サン・アローから高橋被告の「ゴルフ仲間」が経営する都内のコンサル会社に資金が送られ、その一部の約800万円が高橋被告に渡ったという。
“慶応人脈”も幅広い
「コンサル会社を経営するA氏は、高橋被告の慶大時代の後輩です。A氏は元プロゴルファーB氏の親族でもある。また、ぬいぐるみ販売の契約を巡って高橋氏に便宜を依頼したサン・アロー幹部は、同社元社長のC氏。A氏とは慶大時代の同級生で、以前から高橋氏と親交があったそうです。C氏は調査会社の調べに『趣味はゴルフ』と明かしている。高橋、A、Cの3氏は“慶応つながり”であると同時に“ゴルフつながり”でもある。特捜部はあらゆる接点を調べているようです」(捜査事情通)
スポンサー契約を巡る汚職で起訴されたAOKI前会長の青木拡憲被告も、もともとはゴルフを通じて高橋被告と知り合った。日本ゴルフ協会のアドバイザリーボードのメンバーでもある高橋被告は「ゴルフ事業」について、青木被告から相談を受けるほどのゴルフ通だ。ゴルフを通じて、さまざまな人脈を築き上げたという。
「高橋さんがゴルフを本格的に始めたのは、電通入社後だそう。多くのVIPと共にプレーし、関係をつくっていきました。1984年ロス五輪の組織委会長だったピーター・ユベロス氏や、サッカー元フランス代表のミシェル・プラティニ氏、プロ野球の長嶋茂雄・元巨人軍監督ともプレーしていました」(広告代理店関係者)
“ゴル友ルート”の先、捜査の手はどこまで伸びるのか。
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