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※2022年10月9日 日刊ゲンダイ2・3面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※文字起こし
岸田首相にとっては誤算の連続か、化けの皮が剥がれただけか。首相就任から1年で、早くも政権末期のムードが漂っている。
世論調査のたびに内閣支持率は下落し、軒並み不支持率と逆転。7月の参院選に勝利して、しばらく国政選挙がない「黄金の3年間」で長期政権の足場を築いたかに見えた3カ月前が遠い昔のようだ。
政権発足から1年の4日、官邸でぶら下がり取材に応じた岸田は、こう振り返った。
「北朝鮮のミサイル発射もそうだが、新型コロナ対応、ロシアによるウクライナ侵略、エネルギー・食料危機、それに伴う物価高騰、さらには安倍元首相の銃撃など、まさに数十年に一度と言っていい大きな事態が次々と起こり、それに向き合ってきた1年であったと思う」
思い返せばこの1年、岸田は何もしてこなかった。コロナ無策、円安放置で物価高騰。常に検討と先送りで、「とにかく参院選までは」と安全運転に徹し、次々と起こる事態を眺めているだけだったのだが、参院選の最中に安倍元首相が銃弾に倒れた事件を境に、潮目が変わった。
岸信介から続く安倍の血脈に端を発する自民党と統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の癒着が白日の下にさらされ、安倍の国葬を拙速に決めたことも世論の反発を招き、支持率急落だ。
目先を変えるために内閣改造を前倒しで断行したことも裏目に出た。自民党が所属議員と統一教会との関係の「点検」結果を公表した後も、留任させた山際経済再生担当相には統一教会とのズブズブ関係が次々と発覚。教団と特に親密とされる細田衆院議長と安倍を自民党が調査対象からはずしたことも批判を浴びた。
長男を秘書官に起用でまた国民感情を逆なで
「政権発足1年の節目に長男を首相秘書官に起用したことも、国民の反感を買っています。岸田首相は、公私混同や縁故主義に走らなそうな“いい人”のイメージで支持されていたところがあるのに、なぜ自ら支持率をますます下げるようなことをするのか、自民党内でも疑問の声が上がっている。何があっても首相を支えるという雰囲気ではなくなっています」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
注視して検討するだけで何もできず、珍しく素早く決断したと思えば国葬と長男起用で支持率を下げるダメな首相が舵取りをすれば本当に国が沈んでしまいかねない。年末にかけて一段の物価高が予想されるなど難題山積する中、不幸なのは、こんな岸田に生殺与奪の権を握られた国民だ。先進国で日本だけが賃金が上がらない中、この物価高、負担増はいつまで続くのか。
「解散カード」を封じられた不人気首相
「いまの日本は実行力のない首相に乗り越えられる状況ではない。臨時国会冒頭の所信表明演説でも、具体的な物価高対策は語られず、失望を招いた。政治家3世でボンボン育ちの岸田首相は、国民生活の厳しさがまったく分かっていないのでしょう。しかも、経済対策を取りまとめるのが、統一教会の問題で国民の疑念を一身に集めている山際担当相だから、シャレになりません。抽象的な話ばかりの所信表明で、ひとつだけハッキリしたのは、防衛費の『相当な増額』をするということだけ。そんな余裕があるのなら、物価高で苦しんでいる国民生活のために税金を使うべきでしょう。政権の体力がなくなる中で、庶民は切り捨てて防衛費増額にシャカリキになるような政権では、国民は浮かばれない。そういう絶望感や不信感が増す一方だから、支持率が下がり続けているのです」(法大名誉教授の五十嵐仁氏=政治学)
物価高になす術なく、統一教会の問題も解決する力がない岸田政権は、臨時国会でも防戦一方になるだろう。今後も上がり目はなく、起死回生には、もはや解散・総選挙くらいしか打つ手がない。総選挙に勝って、「国民の信を得た」と無能批判も疑惑もリセットする。安倍元首相が得意にした手法だ。
「これだけ支持率が落ち続けていて、選挙なんてやれるわけがない。国民生活そっちのけと見られ、さらなる批判を招くだけです。統一教会の問題では、自民党支持層からも批判されていて、議席を減らすのは確実。総理が伝家の宝刀を抜こうとしたら、羽交い締めにしてでも止めるしかありません。何より、岸田総理では選挙に勝てないという声が党内で大きくなっています」(自民党閣僚経験者)
そこで、にわかに現実味を帯びてきたのが「広島サミット花道論」だ。広島選出の岸田は、自身が開催地を広島に決めた来年5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)に並々ならぬ思い入れがある。そこまでは、どんなに支持率が下がっても首相の座にしがみつくとみられている。
「臨時国会では1票の格差是正のための『10増10減』法案を成立させる予定ですから、年内の解散はない。年明けの通常国会冒頭での解散も無理でしょう。いまの岸田政権には、そんな力はありません。通常国会は3月末の予算成立まで低空飛行でダラダラ続き、予算が成立すれば、すぐに春の統一地方選です。そこで惨敗すれば責任論が出てくる。5月の広島サミットを花道に退陣というシナリオは十分に考えられます」(山田厚俊氏=前出)
当面は、安倍・菅政権から嘘とゴマカシ体質を引き継いだ岸田が、「丁寧な説明」と言いながら何も説明しないのらりくらり答弁で延命をはかる展開が続くのか。その間にも国民生活は疲弊していく。こんな政治にはもうウンザリだ。
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