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※紙面抜粋
※2022年10月7日 日刊ゲンダイ2面
【さてはクビの機会を逸したか】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) October 7, 2022
挙動不審大臣を更迭できない摩訶不思議
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/pE3ojsN1M7
※文字起こし
「早く辞めてもらった方が打撃が少なくて済む」
臨時国会召集直前、身内の与党からも辞任論が出始めていたが、岸田首相は動かなかった。
3日に開会した臨時国会で、山際経済再生担当相が案の定、野党の標的になっている。統一教会(現・世界平和統一家庭連合)とのズブズブ関係が次々明らかになるうえ、フザケた言い訳で逃げる山際について、立憲民主党が5日の衆院、6日は参院の代表質問で、更迭を要求。岸田はこれを拒否し、「引き続き政治家として自らの責任で丁寧に説明を尽くす必要がある」と2日連続、同じ答弁を繰り返した。
「国会審議に無用の混乱を避ける」という理由で、国会召集前に山際が自ら辞任を申し出る--。そんなシナリオでの山際更迭も与党内で囁かれたが、岸田は山際をクビにする機会を逸した。国会で野党の更迭要求を拒否した以上、今後、山際にどんな疑惑が出てこようが、野党に屈したことになってしまうため更迭しにくい。岸田政権は山際と心中だ。
「国会召集前が辞めさせるタイミングだと、自民党内だって誰もが思っていましたが、岸田首相は『ドミノ辞任』を恐れた。山際氏を辞めさせても、次に萩生田政調会長に別の疑惑が出てきたらどうするか。統一教会問題を巡っては、『組織的に一切関係ない』『調査ではなく点検』と言い張った茂木幹事長の手際の悪さも露呈している。幹事長と政調会長がガタガタになったら、党も崩れる。いまは矛先が他に向かわないよう、山際氏にサンドバッグになってもらうしかないと、岸田首相は考えているのでしょう」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
内閣支持率も上がり目ナシ
山際には教団イベント出席や韓鶴子総裁との面会以外にも、選挙スタッフに信者が入り込んでいた疑惑などが浮上している。癒着は底なしだ。
しかし、それ以上に、山際が問われているのは、国民愚弄の政治姿勢である。早くから統一教会との接点が疑われていたのに、内閣改造前にはダンマリを決め込み、留任が決まると「接点があった」と明かす姑息。
ネパールでの関連団体イベントに出席していたと報じられると、「報道を見る限り、出席したと考えるのが自然だ」言い放つ厚顔。日本から5000キロ以上も離れたアジアの秘境に飛んでいながら、「記憶がない」などありえないと、総ツッコミ状態だった。
教団の韓総裁との面会を認めた際も、「代表の方(韓総裁)にどこかでお会いした記憶があったが、事務所に記録は残っていないため確認できなかった」「マスコミから指摘されて写真を見て、(韓総裁と)会ったことがある記憶と合致した」と唖然呆然な居直り。今度は「記憶はあるけど、記録がない」である。弁明は目がキョロキョロして挙動不審。ペテン師の態度そのものだ。こんな説明で誰が納得できるものか。
岸田は「政治家として自らの責任で丁寧に説明を尽くす必要」と答弁したが、これほどの不誠実極まりない対応では、この先も山際に丁寧な説明など望むべくもないことは明らかだ。それでも、更迭を決断できない首相の愚図ぶり。小さな嘘でゴマカし続ければ、更迭しないのか。
政治評論家の野上忠興氏が言う。
「過去の政権を見ても、不祥事閣僚は傷が浅いうちにスパッと切った方が、被害は少なくて済む。しかし岸田首相は、山際氏を更迭した後の政権へのダメージが怖くて決断できず、ズルズル引っ張ってしまった。岸田氏が領袖を務める宏池会は、昔から『政局知らずのお公家集団』と呼ばれてきましたから、岸田氏もその典型。ただただ首相になりたかっただけの人ですしね。安倍元首相の国葬の一件でも、国会での説明が後手になって墓穴を掘った。世論は、なぜ山際氏がいまも大臣のイスに座っていられるのか不思議で仕方ない。こんなグズ首相に国のかじ取りを任せて大丈夫なのかと思っているから、内閣支持率も上がり目ナシでしょう」
不適格大臣が「経済対策」司令塔のマンガ
山際とともに、統一教会問題で野党の攻撃対象になっている細田衆院議長は、派閥(安倍派)の会長まで務め、当選11回を重ねた自民党の長老だ。いやしくも三権の長が、紙っぺら1枚で教団との関係についての説明を済まそうとするのだから、自民党に国民への誠実な対応など期待できるはずがない。
1枚紙が批判を浴びた細田は7日、衆院議院運営委員会の委員長と与野党理事に公邸で面会し、再説明。議運メンバーが議長公邸に出向く形を取るのは、三権の長に礼節をもって、ということだろうが、細田は教団関連イベントで韓鶴子総裁を褒め称えているのである。詳細な説明が必要で、公の場に出てきて、自ら話したらどうなのか。
昨年引退した自民党の伊吹元衆院議長が、細田について6日、「衆院議運委に進んで出席し、思いをしっかり述べればいい」と苦言を呈していた。元議長が「議運委に出ろ」と言っている。議長だから下々の者とは会話しないとばかりに、もったいぶっているのはおかしい。
5日の代表質問で、立憲の泉代表が後ろを振り返って議長に直接質問したことに、自民から「失礼だ」とヤジが飛んだが、即刻辞任が当然の立法府を貶めた議長を、もはやそこまで敬う必要があるのか疑問である。
「細田議長もいつまで持つか。国会が空転すれば、法案が何も上がらなくなって、岸田首相はますます追い込まれる」(角谷浩一氏=前出)
安倍長期政権の負の遺産
山際や細田に限らない。自民党の国民愚弄の政治姿勢は、結局のところ、安倍長期政権の負の遺産だ。
国会軽視で丁寧な説明をしないどころか、首相自身が国会の場で118回もの虚偽答弁を繰り返しても平気の平左。「募っていたが、募集はしていない」という珍答弁で疑惑追及をけむに巻き、嘘とゴマカシのオンパレードで開き直る。トップがそんな醜悪さだったから、この10年で自民党は上から下まで毒が回った。
岸田も山際も、針のむしろの国会審議で、この先も平然とコンニャク答弁を続けるのだろう。
「そうなれば、負の連鎖でますます政権の体力は奪われるでしょう。世論の厳しさは想像以上ですよ。安倍氏の国葬について世論の中から反対の声が聞こえてきた当初、官邸も自民党も『東京五輪の時のように、終われば良かった、になる』と甘く見ていましたが、そうはなっていない。政治を取り巻く状況は一変しています。給料は増えないのに物価は高騰、年金は減額され、医療費負担は増える。100円のパンで1日1食に切り詰める人もいて、1億総中流社会はもはや遠い昔。国民生活をここまで落ち込ませてどうしてくれるのか、という怒りが渦巻いています」(野上忠興氏=前出)
電光石火の内閣改造と安倍国葬の決断が裏目に出た岸田は、ドミノ辞任を恐れるばかりで、山際更迭に動かない。資質に欠ける大臣が、最重要の「総合経済対策」をまとめる司令塔なのだから笑えないマンガだ。
岸田が長男を首相秘書官に就けたことも評判が悪い。支持率はまだまだ下がる。来年5月のG7広島サミットまで、政権は持たないんじゃないか。
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