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※紙面抜粋
※2022年10月5日 日刊ゲンダイ2面
【同じようなことが安倍政権でも】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) October 5, 2022
北朝鮮ミサイル一発 日本中がバカ騒ぎ
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/CDREw1XEln
※文字起こし
北朝鮮が4日午前7時22分ごろ、弾道ミサイル1発を内陸部慈江道舞坪里一帯から発射。日本の東北地方上空を通過して同44分ごろ、太平洋上の日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。
松野官房長官は会見で、飛距離が過去最長の約4600キロ、最高高度が約1000キロと推定されると説明。防衛省によると、ミサイルは午前7時28〜29分ごろにかけて青森県上空を通過した後、岩手県釜石市から東に約3200キロの地点に落下したという。
日本上空を通過したのは、2017年9月に北海道上空を越えた「火星12」以来5年ぶり。浜田防衛相によると、今回のミサイルは中距離弾道ミサイル以上で、「火星12」と同型の可能性があると指摘。速度はマッハ約17だったという。政府は5年ぶりとなるJアラート(全国瞬時警報システム)を鳴らして北海道と青森県などに避難を呼び掛けた。
「暴挙であり、強く非難する」
岸田首相は記者団にこう強調。米韓両国などと連携して情報収集、分析を進める考えを明らかにするとともに、国家安全保障会議(NSC)を首相官邸で開催。政府は声明で、国民に平常通りの生活を呼び掛けるとともに、反撃能力の保有を含め「防衛力を抜本的に強化する」意向を重ねて示した。
騒げば騒ぐほど存在感が増す北は大喜び
巡航ミサイルを含めて今年23回目となる北のミサイル発射を受け、NHKを筆頭に、民放テレビは早朝から特番態勢を組んで「何事か」と報道。<米韓両国が9月下旬に日本海で行った共同訓練に反発、牽制するため><グアムを視野に入れた発射実験ではないか>などと大騒ぎだったが、実際のところ、北がこのタイミングで隣国を必要以上に刺激してまでミサイルを発射する狙いは不明と言わざるを得ない。
ただ、一つ言えるのは、こうしたドタバタした国内の状況は、安倍政権下の5年前に北がミサイル発射を繰り返した時も同じように見られたということだ。
当時の安倍政権は加計問題で国会が紛糾し、支持率がダラダラと下がり始めていた時だった。この年も北は3週連続でミサイルを発射するなど挑発行為を続け、安倍首相がその度に「断じて許すことはできない」と北を声高に非難する場面がみられた。だが、それでも支持率は回復せず、夏の都議選で自民党は惨敗。
メディアでは第2次政権発足以来、最大の危機などと報じられたが、北が直後に「火星12」を発射すると事態は一変。安倍は会見で、「度重なる国際社会の警告を無視した」「脅威が増した」などと強調。国民に「一致団結」と訴え、避難訓練を呼びかけたかと思ったら、北のミサイルを「国難」と位置付けて唐突に解散総選挙に踏み切り、勝利を収めたのだ。
この安倍政権のケースを振り返れば、安倍の国葬、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との癒着、物価高、円安……などの課題山積で支持率が急落している岸田が、北のミサイル発射をどう政権浮揚に利用しようかと考えても決して不思議ではないだろう。
高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「発射されたミサイルの飛距離が約4600キロ、最高高度約1000キロ──と報じられている通りであれば、北朝鮮の狙いは日本ではなく米国なのは明らか。脅威と言うのであれば、北よりも極東地域や北方領土などで大規模演習(ボストーク演習)を行ったロシアの方がよっぽど脅威だし、日本政府が騒げば騒ぐほど北が(存在感が増すとして)喜ぶだけ。何か論点ずらしをしているような日本政府の姿勢にメディアが騒ぎ過ぎのように感じます」
安倍以上に超が付くウルトラタカ派の岸田は要注意
韓国大統領選の際、与党幹部が北にミサイル発射を打診し、当時の金正日総書記が「面倒ばかりかけおって」と怒鳴る──。北に潜入した元工作員の「実話」をもとに描いた韓国映画「工作─黒金星と呼ばれた男」(2018年公開)に出てくるシーンだ。
対立しているように見える韓国と北が実は裏でつながっていた、という衝撃作で、19年7月に日刊ゲンダイの取材に応じた同映画のユン・ジョンビン監督は「私たち一般人は権威に弱く、情報や世論を操作されているか分からない。(略)常に裏には見えない何かが存在していると思います」などと答えていた。
安倍が旧統一教会と近しい関係を続けたのは「拉致問題の解決に向けた北とのパイプづくりのため」といったヨタ話の類いもあったが、仮にそうであれば、旧統一教会とズブズブな自民党が、支持率が急落した岸田政権のためにミサイル発射を「打診」した可能性も否定できない。
強い口調で北を非難しながら、出邸したのはミサイル発射から約1時間後という岸田の愚鈍な動きも、危機管理能力の欠如だけではなく、「事前に知っていた」ことだって考えられるだろう。
いずれにしても、北のミサイル発射を巡って何が正確な情報なのか分からないからこそ、メディアは感情論に流されず、冷静に報道する姿勢が求められているのは言うまでもない。それなのに例によって、テレビを中心にバカ騒ぎするかのごとく「北の脅威」を煽り、政権のお先棒を担ぐような報道ばかりだからクラクラしてしまう。
反撃能力を高めても北のミサイルは迎撃できない
中国や韓国、北を必要以上に敵視し、危機を煽って支持者をつなぎ留めてきた安倍。「先祖の因縁」を煽って高額商品を売りつけていた旧統一教会の霊感商法とそっくりだが、その手法をマネするかのような岸田には今回、どんな企みがあるのかといえば、考えられるのは来年度予算編成の最大の焦点である防衛費の増額だろう。
政府は9月30日、防衛力の抜本的強化を議論する「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」の初会合を首相官邸で開催。年末の「国家安全保障戦略」など安保関連3文書の改定や、防衛費を反映させる2023年度予算案の編成に向け、提言を取りまとめる予定だ。
敵のミサイル発射拠点などを攻撃する「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の扱いや、防衛費増額の規模、財源確保が焦点で、自民党内ではNATO(北大西洋条約機構)の基準を念頭に、5年以内にGDP(国内総生産)比2%以上に当たる11兆円規模を求める声が強い。現行の防衛予算は5兆円台だから、大幅な増額とその財源の確保は欠かせない。当然、国民世論の反発は避けられず、臨時国会でも紛糾するのは容易に想像がつくだろう。
ただでさえ、レームダックの岸田政権はいよいよピンチに立たされるわけで、その批判を封じ込めるため、声明で、反撃能力の保有を含めた防衛力の抜本的強化──に踏み込んだのではないのか。
北の「脅威」に国民が恐怖を抱いている状況を奇貨として、支持率急落政権が「だから反撃能力」と力む危うさとメディアの短絡。まったく冗談ではない。
元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言う。
「まずハッキリさせておくべきことは、すでに200〜300発のミサイルを実戦配備しているという北に対し、どれほど反撃能力を高めようが迎撃できないし、防ぐ手だてはありません。日本政府が打つべき手は、北が日本に向けてミサイルを撃つ理由を排除し、撃たれない環境を整えること。すなわち、外交以外にないのです。岸田政権は米国の言いなりになって軍拡の道に進んでいるとしか思えません」
ハト派どころか、安倍以上の超ウルトラタカ派政権になるかもしれない岸田に要注意だ。
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