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※紙面抜粋
※2022年9月21日 日刊ゲンダイ2面
【自民党も共倒れ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) September 21, 2022
悶絶岸田内閣 菅政権末期のような惨状
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/usFbOYcDC2
※文字起こし
彼我の差はどうにも埋めがたい。各国首脳ら約2000人が参列した英国のエリザベス女王の国葬は、厳粛かつ温かいものだった。歴代最長の70年にわたって英国君主の座にあった女王への崇敬、思慕、そして感謝に満ちていた。ロンドンのウェストミンスター寺院から郊外のウィンザー城へ向かう葬列を見送る群衆が沿道にあふれた。6日後に迫った安倍元首相の国葬は一体どうなるか。憲政史上最長の安倍政権を支えた岩盤保守層がいくらその意義を叫び、詭弁を並べ立てても、国葬が圧倒的な民意を得て執り行われることはないだろう。強行する岸田政権への反発、社会の分断はますます深まりかねない。
国葬当日、テレビ各局は特別編成を組む。NHKは「ニュース『安倍元首相 国葬』関連」(午後1時40分〜3時30分)を放送予定。テレビ朝日は「大下容子ワイド!スクランブル 拡大SP」(午前10時25分〜午後3時48分)で5時間超の枠を取る。政権寄りのフジテレビは特番「FNN特報 安倍晋三元首相『国葬』」(午後1時45分〜3時45分)を流す。日本テレビやTBSは詳細を告知していないが、通常はワイドショー枠のため似たり寄ったりだろう。独自路線を貫くテレビ東京が「報道番組」(午後1時40分〜1時45分)でチラッと挟むほかは、ほぼ横並び。果たして数字は取れるんだろうか。視聴率至上主義はひとまず横に置き、官邸を仰いで痛み分けということなのか。
国葬実施に対する世論の反応は日を追うごとに悪化している。
報道各社の世論調査では6割前後が反対。19日には台風14号の影響で強い雨が降る中、東京・代々木公園に約1万3000人が集まり、国葬反対などを訴える集会を開催。周辺を練り歩いたデモ行進は圧巻だった。
岸田政権はなぜ国を挙げて安倍の死を弔う決定をしたのか。いまだに明確な説明はなされてない。経緯や手続き、経費も不透明なままだ。何より、法的根拠がない。真っ逆さまに急落する内閣支持率をめぐり、自民党は統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との抜き差しならぬ関係や国葬問題のせいにしているが、それだけではないだろう。
国民が看破したのは岸田首相の対応能力と、自民党という組織の卑しい正体だ。
「自民党を弔う国葬」という指摘
岸田が国葬実施を発表してから、今月上旬の閉会中審査まで2カ月も時間があったが、従来の説明を繰り返すだけ。せめて言葉を尽くすとか、ありったけの誠意を示すとか、もう少しやりようはありそうなものだが、そうした姿勢はついぞ見られなかった。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「首相の国会答弁や発言の原案は官僚がまとめるものですが、内閣法制局をはじめとする霞が関の頭脳を総動員しても、世論を納得させる説明ができない。材料がないのですから当然です。岸田首相の一連の言動からは、〈どうやってゴマカすか〉という意図ばかりが透けて見える」
作家の赤坂真理氏は朝日新聞(20日付朝刊)で「自民党の『中身のなさ』が明らかになりつつある」などと指摘し、こう喝破していた。
「自民党が掲げる『保守』や『愛国』の実態は、最初からよじれていました。もし本当の保守であったなら、市場自由化と改革に血道を上げるはずがありません。愛国であったなら、外国の軍隊が駐留することに賛成しません。むろん、日本を従属的な地位に置く旧統一教会と手を組みません」
「私には『自民党自体の葬儀』のように見えてきます。安倍氏は『保守』や『愛国』をめぐる自民党の元々の混乱、戦後日本の複雑なよじれを一身で体現する近年唯一の首相だった。そういう意味では、安倍氏は『自民党を弔う国葬』の象徴に向いてはいる」
それだけに、内閣支持率は上がりっこないし、自民党の政党支持率も今後、釣瓶落としだろう。
危機管理能力も政策立案能力も欠落
毎日新聞の世論調査では支持率は29%に落ち込み、政権維持の「危険水域」に突入。「青木の法則」によれば、政権崩壊が迫っている。「参院のドン」と呼ばれた自民党の青木幹雄元官房長官が経験則に基づいてはじき出した持論で、「内閣支持率と政党支持率の合計が50を切ると政権運営が厳しくなる」というもの。
毎日調査では自民党支持率は23%だから、首の皮一枚。各社とも軒並み支持が不支持を下回り、上がり目はない。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「岸田政権発足から間もなく1年ですが、ア然とするほど何もしてこなかった。新型コロナウイルス対策も、物価高騰対策も、今頃になってバタバタやり始めている。政権の実態が見えてきたところに統一教会や国葬の問題がダメ押しになり、支持率急落を招いています。この政権は危機管理能力も政策立案能力も欠いている。感染対策と社会経済活動の両立を掲げていたのですから、流行が一服していた3月あたりから議論すべきだった。にもかかわらず、手を付けずに第7波に直面し、死者数は第6波を上回っています。原油の高騰にしたって、世界的なコロナ禍からの回復で昨秋から懸念されていたのに備えようとしなかった。岸田首相の姿勢を象徴したのが、この夏の過ごし方。天皇一家は那須御用邸(栃木県)での静養を3年連続で見送った。ある程度の人数で移動・滞在するため、感染者が出てしまった場合、地域医療に負担をかけかねない点を配慮したためです。かたや岸田首相は夫人らとゴルフや伊豆旅行へ繰り出し、コロナに感染してしまった」
「村上造反」の後は続くか
読売新聞(20日付朝刊)が自民党幹部のこんな声を拾っていた。
「菅政権末期のような状況だ。ここで支持率低下に歯止めをかけなければ、同じ轍を踏みかねない」
1年で政権から引きずり降ろされた菅前首相よりもひどい惨状かもしれない。悶絶が続けば、自民党も共倒れだろう。
慌てた岸田は週末から猛威を振るった台風14号の被害状況などを確認するためとして、訪米に向けた出国を1日繰り延べ。防災服で関係閣僚会議に臨み、その後のぶら下がり取材には「台風14号の被害状況を確認し、復旧に向けた対応に万全を期すため、国連総会への出発は延期した」と力んでいた。
もっとも何のための訪米かといえば、目くらましだ。3年ぶりに対面形式で行われる国連総会の一般討論演説でスピーチし、英国のトラス首相やイランのライシ大統領、トルコのエルドアン大統領らと会談して「岸田外交」を演出しようというのである。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)での講演もセット済みで、岸田は「日本の掲げる『新しい資本主義』をはじめ、日本経済の今後の取り組み、方向性についてしっかり発信していきたい」と言っていたが、国内でロクな政策の打ち出しをしていないのに、何を発信するのか。いわく、「外交経済政策に活路」というから、大笑い。いつから世の中はそんなに大甘になったのか。
ここへきて、自民党内で造反が出た。村上誠一郎元行政改革担当相が20日、国葬について「最初から反対だし、出るつもりもない」と欠席を表明。安倍の政権運営が「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」とまで言い切った。村上は先週の総務会でも統一教会との接点確認の手法、安倍や細田衆院議長が報告の対象外だったことを批判していた。「安倍1強」に飼いならされた連中にどれだけ響くか。後に続く動きがなければ、岸田とともに沈没あるのみだ。
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