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※紙面抜粋
※2022年9月8日 日刊ゲンダイ2面
【統一教会も五輪贈収賄も】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) September 8, 2022
国民の懸念 「死人に口なし」にならないだろうな
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/3xUzG8qBqj
※文字起こし
8日は凶弾に倒れた安倍元首相の月命日だ。国論を二分する国葬で友人代表として追悼の辞を述べる菅前首相は7日、奈良市内の銃撃現場を訪れて黙祷。事件発生当日は病院に駆け付け、遺体と対面している。どんな思いが胸によぎったのだろうか。安倍の横死によって、パンドラの箱が開いた。統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党の癒着、そして汚職まみれだった東京五輪・パラリンピック。菅も無傷ではいられないだろう。岸田自民党は「死人に口なし」とばかりに、疑惑に終止符を打とうとシャカリキだ。国民の懸念通りの展開である。
自民は所属国会議員に統一教会との接点確認を求めたアンケートの結果を8日、公表予定。茂木幹事長が「調査ではない。点検を要請し、党として集約する」とドスを利かせる代物で、議員の自己点検を報告させるだけ。しかも、▷教団に関連する会合への祝電・メッセージなどの送付▽広報誌のインタビューや対談記事の掲載▷関連団体の会合への出席▷寄付やパーティー券収入▷選挙でのボランティアや組織的支援、動員などの受け入れーーなどの表面的な8項目を問うたに過ぎない。しかも、慣例で党籍を離脱する衆参両院議長は対象外。関連団体が主催したイベントで「韓鶴子総裁の提唱によって実現したこの国際会議の場は、たいへん意義深い」「今日の盛会、そして会議の内容を安倍総理にさっそく報告したいと考えております」などとスピーチし、おもねっていた細田衆院議長は除外のデタラメだ。
にもかかわらず、岸田首相は7日まで2日連続で麻生副総裁、茂木幹事長ら幹部と公表方法などを協議。内容や範囲を詰めた。「党として一致結束し、毅然とした対応をとる」と口先は立派だが、岸田が出席する閉会中審査が終わってから出す姑息である。
重大な違憲問題審議にたった3時間
安倍・菅路線をしっかり踏襲し、「国会がお決めになること」と言って国会審議から逃げてきた岸田は決めゼリフを翻し、閉会中審査への出席を宣言。「テレビ入りで国葬に関する私の決断について質疑にお答えする機会をいただきたい」と見えを切ったが、審議時間は衆参両院の議院運営委員会で合わせて3時間。衆院で質問に立つ野党第1党の立憲民主党の泉代表の持ち時間はたった25分だ。他の野党は10分前後しかないが、故人の月命日に国葬の妥当性をめぐる審議で火花が散るのはずいぶんな皮肉だ。統一教会と安倍の関係検証について岸田は、「本人が亡くなった今、十分に把握することには限界がある」と逃げを打っている。教団の“元締”だった元首相の調査はできないと、幕引きシナリオに走っているが、通りいっぺんの点検や国会審議で国民が納得するものか。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「この1年間で浮き彫りになったのは、表面的な発信で『丁寧な説明をした』と押し通し、“実績”を作ろうとするのが岸田首相のやり方です。国民に本当のことを知らせる気はさらさらない。求心力を高めるために法的根拠のない国葬実施を閣議決定し、巨額の税金を国会にはかることなく投じようとしたのがまさにそうです。閉会中審査といっても、たかだか衆院1時間半、参院1時間半。国葬は信教の自由について定める憲法20条に反し、国会の議論を経ない予備費支出の決定は財政民主主義に反する。非常に重大な憲法違反問題について議論を尽くすには不十分に過ぎます。憲法53条に基づいて野党が要求する臨時国会を召集するのが筋なのです。例によって〈説明を尽くした〉と虚言を吐いても、世論はうなずかないでしょう。国葬を乗り切れば浮揚できるという甘い計算は通用しません」
五輪汚職は第4、第5ルートへ拡大
一方、五輪汚職の捜査はどんどん拡大している。
東京地検特捜部は7日、関係先として大会スポンサーだった駐車場サービス「パーク24」の本社(東京都品川区)を家宅捜索し、幹部らの任意聴取を始めた。紳士服大手のAOKIホールディングス、出版大手のKADOKAWA、広告大手の大広に続く第4ルートだ。パーク24はAOKIやKADOKAWA同様、最下位スポンサーの「オフィシャルサポーター」だった。大会組織委員会からスポンサーの獲得業務の委託を受けた広告最大手「電通」から再委託された広告大手「ADKホールディングス」が関わったという。特捜部は7月にADKも捜索している。招致プロセスで約2.3億円の裏金を使い、票の取りまとめを依頼した疑いでJOC(日本オリンピック委員会)を去った竹田恒和元会長がパーク24の社外取締役を務めている。他のオフィシャルサポーターにも捜査が及ぶとみられている。
組織委元理事の高橋治之容疑者はKADOKAWAルートの受託収賄罪で再逮捕され、AOKIルートについては起訴された。高橋の電通時代の後輩で、コンサルタント「コモンズ2」を経営する深見和政容疑者はKADOKAWAルートの「身分なき共犯」として受託収賄罪で逮捕された。久しく巨悪を眠らせてきた特捜部のメスはどこまで入るのか。政界ルートに斬り込むのか。
女性蔑視発言で組織委会長の座を追われた森喜朗元首相の存在も浮かび上がっている。AOKI側が残していた高橋らとの会合の録音や面会記録の中に、贈賄罪で起訴された前会長の青木拡憲被告を森に紹介した際の録音もあった。会合には五輪と縁が深い自民党の現職参院議員も参加していたという。AOKI関係の3人の被告はきのう、計4.5億円余りの保釈保証金を納付し、保釈された。否認から転じて賄賂の趣旨を含む資金だったと認める供述をし、ほぼ完落ちしたようだ。
保身の元理事が政界ルート供述か
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言った。
「特捜部はスポンサー筋を徹底的に捜査して次々に立件し、賄賂額を積み上げ、政治家に対する包囲網を狭めているとみています。バッジを挙げるのが特捜部の仕事なんですから、そうでなければおかしい」
高橋の受託収賄容疑をめぐっては、これまでに1億2700万円が立件され、近年の贈収賄事件の中では突出している。IR(統合型リゾート施設)をめぐる汚職事件では、自民に所属していた秋元司衆院議員が758万円相当の賄賂を受け取ったとして起訴され、東京地裁は判決で検察側の主張をそのまま認定。自民の吉川貴盛元農相が在宅起訴された鶏卵汚職事件では現金500万円受領の収賄罪に問われ、有罪が確定した。高橋が受け取った賄賂がいかに破格か。
「コンパクト五輪」を掲げて招致した東京大会は、当初計画の7000億円をはるかに上回る3兆円超の開催経費が支出された。巨額の税金を投入した「平和の祭典」にスポーツビジネスのうまみを知り尽くした連中が群がり、もくろみ通りに甘い蜜を吸っていたわけだ。
珍しく検察のヤル気が見える五輪汚職、電通のワルの先に誰がいるのか。
「五輪や電通と関わりの深い複数の閣僚経験者が捜査線上に浮上している。企業の関係者は何だかんだ言っても腹が据わっておらず、特捜部の厳しい取り調べに徐々に落ちてきているようです。高橋元理事は受託収賄容疑については頑として否認を貫いていますが、政界関係者についてはポロポロ漏らしているとも聞く」(司法関係者)
五輪を舞台にした汚職の捜査はまだまだスタート地点なのだろう。安倍という重しが取れ、どこまで政界を揺るがすか。そして誰が保身に走るのか。統一教会をめぐる癒着もしかりだ。岸田自民は英雄化をもくろむ故人に最後はおっかぶせるのか。だとしたら、あまりにもシュールなコメディーだ。
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