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東京五輪の追加協賛金「AOKIは9割引き」にスポンサー企業怒り爆発! 返金請求殺到の可能性
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/310134
2022/08/22 日刊ゲンダイ
“ディスカウント”の便宜を図ったのか(元東京五輪大会組織委理事、高橋治之容疑者)/(C)日刊ゲンダイ
問題が尽きない。東京五輪の汚職事件で、大会組織委の元理事、高橋治之容疑者(78)が、紳士服大手「AOKIホールディングス」に対し、大会延期に伴う追加協賛金の減免で便宜を図った疑いが浮上した。
21日の朝日新聞によると、AOKI側は当初、組織委から1億円の追加協賛金を提示されたが、高橋容疑者に相談すると、結果的に1000万円に「9割引き」されたという。普通では考えられない“ディスカウント”だ。
追加協賛金を巡っては、組織委と多くのスポンサーとの間で減額交渉が行われていた。組織委の元職員はこう言う。
森元首相、武藤元事務総長も直接交渉
「大会の1年延期が決まり、組織委は追加協賛金を募ることになりましたが、多くのスポンサーが難色を示しました。『開催できるかどうか分からないのにカネは出せない』といった声が続出したのです。そこで、組織委内でスポンサーへの“お願いチーム”が結成され、本格交渉が始まった。企業からは『人材や物品を提供する。カネはもうカンベンして』という声が多く上がり、交渉は難航を極めました。上位ランクのスポンサーへは、当時の武藤事務総長や森会長が直接交渉に乗り出したほどです」
幹部まで動いた結果、2020年末にはスポンサー68社から約220億円が集まったが、企業によって支払った金額には差があった。
高橋容疑者の“仲介”によってスポンサー料が減額
東京五輪、閉幕してなお問題続出…(C)日刊ゲンダイ
国内スポンサーは上位から「ゴールドパートナー」「オフィシャルパートナー」「オフィシャルサポーター」の3ランクに分かれており、追加協賛金の額も上位ほど高くなる。ゴールドパートナーの追加協賛金は「10億円が基本線」(大会関係者)で、最下位のオフィシャルサポーターはAOKI同様、1億円だったとみられる。
問題は、特捜部の捜査により、AOKIが9割引きの“恩恵”にあずかっていたことが白日の下にさらされてしまったことだ。「スポンサー間で不満が噴出する可能性がある」(前出の元職員)という。
「AOKI同様、減額してもらったスポンサー企業もあるでしょうが、減額がかなわなかった企業もあるはずです。今後、『うちは全額負担だったのに』『AOKIはたった1000万円だったのか』と不満の声が上がる可能性があります。最悪、組織委などに返金を求める企業が続出するかもしれません」
そもそも、AOKIのスポンサー料も、本来、15億円だったのに、高橋容疑者の働きかけで7億5000万円に減額された疑いが持たれている。共同通信などによると、AOKI以外にも、サービス系企業が、高橋容疑者の“仲介”によってスポンサー料が減額されたという。それだけに、ルール通り15億円を支払ったスポンサーからもブーイングが上がる可能性もある。
すでに組織委は解散し、清算法人に移行しているが、スポンサー企業から「契約内容はどうなっている」「カネを返せ」と追及されたら、逃げ切れないのではないか。
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