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※2022年8月16日 日刊ゲンダイ14面 紙面クリック拡大
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岸田新内閣で注目は葉梨法務大臣 地検特捜部と国税の連携で旧統一教会を捜査する可能性 ファクトチェック・ニッポン!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/309866
2022/08/17 日刊ゲンダイ
第2次岸田改造内閣が発足し、記念写真に納まる岸田文雄首相(前列中央)と閣僚ら(C)共同通信社
高市早苗経済安保大臣が座談会をしていた月刊誌のビューポイント。そのオンラインを見ると、米ワシントン・タイムズ紙の日本語版が特約的に掲載されている。そこで8月10日に行われた旧統一教会の田中富広会長の会見についてこの旧統一系の新聞がどう報じているのかを読めば、全くの教団の主張の垂れ流しであることがわかる。
高市大臣はこの月刊誌と教団との関係について知らなかったと弁明している。しかしワシントン・タイムズ紙が教団の所有する新聞であることくらいは知っていただろう。違和感のある弁明だ。
岸田首相が自民党として教団と議員の関係について調査しないとした点は、ある意味で当然かもしれない。教団は自民党の現首脳陣が知る範囲を超えて広く各議員に接触しており、調査すれば次から次にその関係の深さが表に出るだろう。やぶ蛇という判断だろう。
もうひとつには、教団との関係を最も知り得る立場の幹部が既に死亡しているという事実だ。調査の結果、全ては安倍元首相のみが知り得る立場という結論で終わる可能性は高い。その時、安倍元首相の国葬は断念せざるを得なくなる。それでは世論はもちろん、党内の安倍シンパからの突き上げも起きて政権はもたないだろう。
一方で、岸田首相は興味深い発言をしている。田中会長が会見した同じ日に行われた首相会見で、「今回の内閣改造に当たり、私から閣僚に対しては、政治家としての責任において、それぞれ当該団体との関係を点検し、その結果を踏まえて厳正に見直すことを言明し、それを了解した者のみを任命いたしました」と語った。メディアはこれを当然のこととして報じているが、特定の団体との関係を明示して閣僚への任命の条件にするという過去を、私は寡聞にして知らない。
さらに私が注目したのは法務大臣の任命だ。自身の派閥から警察官僚出身の葉梨議員をあてた。岸田首相は同会見で「法務大臣はじめ関係大臣においては、悪質商法などの不法行為の相談、被害者の救済に連携して、万全を尽くすこと。これらを岸田政権として徹底し、国民の皆さんから信頼される行政運営を行ってまいります」とも話している。
法務大臣は、基本的に司法資格をもった議員が就き、地検特捜部の動きを見つつ法務官僚とうまくやることが求められるポストだ。しかしそこに警察官僚出身者が来ると、少し状況は異なる。法務と警察はライバル官庁だが、旧内務官僚である警察官僚の方が気位の高いところがある。お飾りにはならないだろう。
推測するに、第2次岸田政権は本気で旧統一教会を叩きにいくのではないか。そのための葉梨議員の起用であり、これで法務検察を動かすということだろう。容易に想像できるのは地検特捜部と国税とで連携しての関連団体への脱税捜査だ。これが岸田首相からすれば理にかなっているのは、ひとつには世論へのアピールになる。そして、もうひとつだが、それによって安倍派の力を削ぐことができる。普通に考えれば、そう動くだろう。
小論を出稿した後に、ことも有ろうに法務大臣とビューポイントとの関係が発覚。あらためて闇の深さを感じる。ここは、法務大臣は小論の推測の方向に向かわざるを得ないだろう。
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tateiwa@infact.press
立岩陽一郎 ジャーナリスト
NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部客員教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」発売中。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」に出演中。
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