http://www.asyura2.com/22/senkyo287/msg/668.html
Tweet |
※紙面抜粋
※2022年8月16日 日刊ゲンダイ2面
【「何もしない」岸田政権の恐るべき神経】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) August 16, 2022
コロナも統一教会も首をすくめているだけ
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/MoeeAZHOY6
※文字起こし
新型コロナウイルス第7波の勢いがちっとも衰えない。1週間平均の全国の新規感染者数は19万5944.86人(14日時点)。石を投げれば陽性者に当たりそうなほど、感染状況は深刻だ。
WHO(世界保健機関)が毎週アップデートし、厚労省のホームページに掲載される「新型コロナウイルス感染症に係る世界の状況報告」(8月10日付)によると、今月7日までの1週間の世界の新規感染者数は前週比3%増の698万516人。新規死亡者数は9%減の1万4563人だった。新規感染者数のワースト5カ国は日本(149万6968人)、米国(75万9806人)、韓国(71万3078人)、ベトナム(57万1458人)、トルコ(40万6322人)。新規死亡者数は米国(2764人)、ブラジル(1445人)、イタリア(1059人)、日本(1002人)、スペイン(654人)だった。いつの間にやら新規感染者数は世界最悪、死者数は世界4位の惨状である。
WHOは〈新型コロナウイルス感染症における感染者及び死亡者に係る現在の傾向については、いくつかの国が検体採取方式を積極的に変更し、全体の検査数が減少して結果的に検出される感染者数が減少するため、慎重に解釈する必要があります〉と断っているが、〈全体の検査数が減少〉は日本にも当てはまるんじゃないか。こんな話を聞いた。
断続的に激しく咳き込み、会話をするのもしんどそうな20代前半の男性の友人がいる。倦怠感もあるらしい。抗原検査もPCR検査もせず、医療機関も受診していないという。市中の無料検査を受けるよう勧めたが、「同居する両親が〈検査しないでほしい〉と言うから」と首をタテに振らない。陽性が判明すれば、発症日から10日間は療養する必要があるし、職場に知らせなければならない。そうなれば、40代後半の両親は濃厚接触者となり、最終接触のあった日から少なくとも2日間は待機期間となってしまう。2人ともテレワークができない職種で、仕事に穴をあけたくないとのことだった。
周囲が眉をひそめるほど症状が現れているのに、無料検査場にすら足を運ばない。自己都合で素知らぬ顔をして出歩く。こうしたケースは山のようにあるのだろう。道徳心も倫理観も狂った社会ではウイルスの伝播は止まらない。
コロナ失策の象徴が再入閣
日本人は新型コロナに感染しにくく、重症化もしにくい「ファクターX」を持っているなどと言われていたものだ。理化学研究所は昨年末、「日本人に多い特定の免疫タイプが要因の一部だと解明した」と発表。日本人の約6割にある白血球の型「HLA-A24」を持つ人は、風邪の原因となる季節性コロナに対する免疫細胞が新型コロナの感染細胞も攻撃するという実験結果をまとめた。研究成果をまとめた論文は英科学誌「コミュニケーションズ・バイオロジー」に掲載された。
しかし、足元で感染の主流となっているオミクロン株「BA.5」の感染力は、WHOによれば史上最強。過去のコロナ感染やワクチン接種で獲得した免疫を回避し、抗体が働きにくいとされる。国内で初めて「BA.5」の疑い例を確認した5月下旬に警戒を強めれば、様相は異なっていたかもしれない。だが、参院選を控えていた岸田首相は人気取りに軸足を置き、「行動制限はしない」の一本やり。昨年10月の就任以来の無為無策の結果、患者があふれ、医療提供体制は完全崩壊。この事態にあって、岸田は内閣改造で失政大臣を再起用した。完全放置へまっしぐらなのだから、岸田政権の主軸は棄民政策と言っていい。
3度目の登板となった加藤厚労相は、この国のコロナ失策の象徴のような人物だ。安倍元首相がこだわった東京五輪の開催が半年に迫ったコロナ禍の初期、感染者数を抑えるために「相談・受診の目安」を「37.5度以上の熱が4日以上」としたため、検査や治療の遅れを招き、自宅で容体が急変するケースが相次いだ。集団感染を引き起こしたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の事件は忘れもしない。3711人の乗員乗客を1カ月にわたって船内に閉じ込め、累計712人の感染が判明。世界から「ミニ武漢だ」と猛批判を浴びた。乗客を公共交通機関で帰路に就かせ、市中にウイルスを伝播させたと非難された。
「有事」「難局」を連呼しながら対策なし
NHK「日曜討論」(14日放送)で上座をあてがわれた加藤は、現在の感染状況について「若い人の比率が多いことや、必ずしも重症者数は増えてはいないこと、感染ルートが追えていない割合がまだ低いことなど、緊急事態宣言の時とは必ずしも同じ状況にはないと思う」などとうそぶいていた。「何もしない」岸田政権の恐るべき神経を代弁したようなもの。コロナも、自民党と統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の癒着をめぐる問題も、首をすくめているだけなのだ。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「内閣改造後の会見で、岸田首相は〈数十年に一度とも言われる難局を突破する〉〈有事の内閣を速やかに整えていく〉と言っていましたが、口先だけにしか聞こえません。事実、コロナ対策は何の手も打っていない。病床確保に動くこともなければ、軽症の場合は受診を控えるよう求めた日本感染症学会など4学会の緊急声明を追認。国民皆保険制度はやめたのか、という話でしょう。感染症法上の分類を『2類相当』から『5類』に引き下げる議論は感染状況が落ち着いていた春にすべきだったのに、参院選後の秋に先送りし、医療崩壊を繰り返した。食品の値上げは年内に2万品目に達するというのに、物価高対策はガソリンや小麦などの特定品目だけ。税制見直しなどの総合的な対策を講じようとはしない。統一教会の問題にしても、本来は党内調査を実施して関係を洗い出し、総括するのが筋なのに、〈厳正に見直すことを厳命し、了解した者のみを任命〉とした。つまり、不問に付すということ。あり得ないですよ。有事や難局に必要なのは改革的な政治にもかかわらず、岸田首相は時間が過ぎ、事が収まるのを待っているだけなのです」
例を見ない無責任な権力者
統一教会との接点が判明した政務三役は閣僚8人、副大臣と政務官が22人で、すでに30人に上っている。初入閣した元警察官僚の葉梨法相は15日、教団をめぐる問題に対応するとして、関係省庁連絡会議の設置を発表。法務省や警察庁、消費者庁が18日に第1回会合を開くとしたが、葉梨自身が統一教会の関連企業が発行する月刊誌「ビューポイント」に2008年ごろ、インタビュー記事が掲載されていたことが判明した。
就任後の初会見では「旧統一教会、団体等々と関係を持つような認識はありませんので、調査するまでもないということです」と豪語していたのは何だったのか。この国の警察のインテリジェンスはその程度なのか。警察官僚出身の有力政治家の横ヤリにより、教団本部のガサ入れは見送られたと言われている。第2次安倍政権以降、警察トップの国家公安委員長は統一教会と関わりがある議員ばかりだった。自民と教団のズブズブの関係は隠しようがない。それでも岸田ときたら、組織的関与を否定し、嵐が過ぎ去るのを待つだけの無責任である。
政治評論家の森田実氏はこう言った。
「岸田首相は歴史上、例を見ない恐るべき無責任な権力者です。ハト派の宏池会の領袖の座をモノにすると、総理になりたいがために平和路線と決別し、戦後レジームの脱却を目指す安倍元首相の子分になった。野心だけで中身がない。内閣改造で統一教会と無縁の組閣をするかのようににおわせながら、蓋を開けたら関係者だらけ。その上、教団との関係をゴマカしていた山際経済再生相を留任させ、平然としている。先進国ではあり得ない医療崩壊に直面しても平気の平左。円安物価高でスタグフレーションが迫っていても平気の平左。水害に苦しむ東北や北陸を視察するでもなく、夫人連れでゴルフレッスンに興じる感覚もマトモじゃない」
つまるところ、岸田が汗をかいているのは、憲法違反の疑いが指摘される安倍の国葬実施だけ。保守層の歓心を買うために立憲主義はないがしろ。タカ派の支持に政権の命運を託し、大多数の国民は眼中にない。期待するだけ無駄だ。責任を感じない人間がじわじわ追い込まれることはそうない。一気に引きずり降ろすのが最善だ。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK287掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK287掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。