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萩生田氏は“閣外逃亡”で旧統一教会癒着の追及逃れ 経産大臣続投希望はとんだ茶番だった
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/309593
2022/08/10 日刊ゲンダイ
ニンマリ(萩生田経産相)/(C)日刊ゲンダイ
10日の内閣改造・自民党役員人事で注目を集めているのは、やはり安倍派の萩生田経産相が政調会長にスライドする人事だ。
今回の内閣改造には、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党の癒着が露見し、安倍元首相の国葬に対する批判も高まって内閣支持率が急落しているため、9月に行う予定を前倒しして局面打開をはかる狙いがある。
9日、長崎原爆の日に行われた平和祈念式典に出席した岸田首相は、会見で内閣改造で旧統一教会との関係を重視するのか聞かれると、「自ら点検し、厳正に見直してもらうことが新閣僚や党役員の前提となる。徹底したい」と話していた。
自民党の中でも特に旧統一教会との関係が深い安倍派から誰を起用するかが人事の焦点だった。党4役の政調会長ポストを射止めた萩生田氏は、2014年に統一教会主催のイベントに来賓として出席したり、関連団体に会費を支払うなどの接点が確認されている。それでも要職に起用したのは、旧統一教会との関係見直しを「徹底する」という岸田の発言と矛盾するのだ。
「岸田総理は萩生田さんを評価していて、今回の人事でも、最初から安倍派会長代理の下村・塩谷両氏ではなく萩生田さんを窓口にしていた。しかし、萩生田さんを閣内に残せば、秋の臨時国会で野党の追及の的になってしまう。いったん閣外に“逃がす”代わりに、政調会長として引き続き政権を支えるということで、お互いに合意したのでしょう」(安倍派関係者)
派閥の大ボス森元首相もバックアップ
入閣も喜べない?(西村康稔氏)/(C)日刊ゲンダイ
萩生田氏は8日の閣議後会見で、「骨格は維持」と報道されていた人事について、「俺は骨格じゃなかったのか」と不満を口にしていた。エネルギー問題や原発事故処理、脱炭素化推進の「GX(グリーントランスフォーメーション)」など所管の諸課題を挙げ、「こんな大変なことを、人が代わって大丈夫なのかという思いがある。継続してやっていくことが望ましいのではないかと僭越ながら思っている」と、留任を望むような発言もしていたが、とんだ茶番だったわけだ。
「不満を言いつつ目は笑っていましたからね。前日に公邸で岸田総理と会談した時点で話はついていたのでしょう。自らポストを取りに行ったのではなく、閣僚留任を望んでいたと派内に言い訳するためのアピールに見えました。萩生田政調会長という人事は、安倍派のOBでドンの森元首相の意向でもある。森元首相も萩生田氏を可愛がっていて、派閥後継の本命と考えているのです。実際、萩生田経産相の後任に安倍派内でライバル争いをする西村康稔氏が就いたことで、“勝負あった”という感じです。安倍政権での文科相から菅政権、岸田政権まで連続して閣僚を務めてきた萩生田氏は、これまで閥務に力を入れられなかったが、閣外に出て自由に動けるようになる。邪魔な西村氏は閣内に押し込んだ。問題山積の経産相では身動きが取れない。萩生田氏が派閥掌握に動くには、政調会長は願ったりかなったりのポストです」(自民党関係者)
森元首相の愛弟子だけあって、腹芸が堂に入ってきた。
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