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※紙面抜粋
※2022年8月9日 日刊ゲンダイ2面
【大メディアも統一教会隠しに加担】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) August 9, 2022
「邪な改造」乱れ飛ぶ人事情報
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/7FzSxgj7tg
※文字起こし
10日行われる岸田内閣の改造人事は、何もかもが異常で邪だ。先週金曜(5日)の夕刻、突如、「岸田首相が来週、内閣改造に踏み切る」というニュースが永田町を駆け巡り、自民党議員は「寝耳に水だ」と大騒ぎ。連立を組む公明党も、同日、山口代表が首相から電話をもらい、初めて知らされたという。自公の党首が顔を合わせての改造協議は、週明けの8日だった。
自民党役員交代を含む人事は9月というのが政界の一致した見方で、5日に臨時国会が閉会後、選挙区でお盆の挨拶回りなどの日程を入れていた衆参議員は虚を突かれた。それでなくても、8月上〜中旬は広島・長崎の原爆忌に終戦の日と、平和の尊さに静かに思いを馳せる日々が続く。それを乱暴にぶった切るように、岸田は内閣改造の日程を組んだ。まさに奇襲攻撃だ。
「統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党議員の親密な関係がクローズアップされ、内閣支持率が急落した。逆風をはねのけ、難局打開を図ろうという側面があるのは間違いない。もっとも『俺は政局上手』と自負している岸田首相は、不意を打つように電光石火で人事をやって、党内に自らの力を誇示しようという意図も感じられる」(岸田首相をよく知る政界関係者)
そして5日以降、永田町は人事一色。あちらこちらで情報戦が展開され、与党議員も政治記者も右往左往だ。それは平和記念式典が開かれた6日の広島でも繰り広げられ、式典後の岸田の記者会見は、慰霊そっちのけ。東京から首相に同行した政治記者らの質問は、改造人事に関するものばかりだった。
狙い通りにシメシメ
大マスコミは小出しにタレ流されるリーク情報に飛び付き、世紀の国民愚弄改造名簿作りを競い合っている。
まず、麻生副総裁と茂木幹事長、松野官房長官の続投情報が流され、次に麻生派の鈴木財務相、岸田派の林外相の留任情報が続いた。いわゆる政権の骨格は維持、ということらしい。
なぜ自ら率先し、党として調査しないのか
その後、安倍派の萩生田経産相を政調会長などの党要職で起用、と一斉に報じられたかと思いきや、萩生田本人が8日の会見で「俺は骨格じゃなかったのか」と交代に難色を示し、人事がいったん停滞。夕方になって、公明党の斉藤国交相と安倍派の高木国対委員長の留任が報じられた。他にも「茂木派は小渕優子が再入閣」「安倍派からは西村明宏と参院の岡田直樹の初入閣が有力」といった人事情報が乱れ飛ぶ。
8日に公表されたNHKの最新世論調査(5〜7日実施)で、内閣支持率は3週間前の前回から13ポイントもの大幅下落の46%。昨年10月の岸田内閣発足後で最低に落ちた。自民党の統一教会“汚染”が影響したのは確実で、「統一教会と政治との関係について、政党や国会議員が十分説明していない」が82%に上った。
10日の改造に向け、大マスコミが人事の情報を連打し続け、改造後も新大臣の横顔やら抱負やらを報じてくれれば、支持率への悪い影響は緩和されると岸田はシメシメ。統一教会隠しの国民目くらましに、メディアがまんまと乗っかってくれる。岸田は笑いが止まらないだろう。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「統一教会問題では現職閣僚との歪んだ関係があったり、安倍派が最も親密だったりと、人事に絡めた報道がそもそも多かった。そこへ内閣改造ですから、安倍派の処遇はどう変化するのか、派閥ごとの閣僚の人数は……などに焦点を当てた報道ができるので、メディアにとって今回の改造は、いつにも増して格好の材料になっている。それこそが岸田首相の狙い通り。名称変更問題など統一教会に政治が便宜を図った可能性があるのか、教団がどこまで政治に浸透しているのかなど、国民が知りたい疑問を追及する報道が改造をきっかけに減ってしまう恐れがある。メディアには岸田首相の邪な狙いにハマらないようにしてもらいたい」
岸田は人事の断行を表明した6日の会見で、こう明言した。
「国民に疑念を持たれることがないように、社会的に問題が指摘される団体との関係は十分注意しなければならない」
「仮に法令から逸脱する行為があれば、厳正に対処する」
しかし、である。岸田が自民党と統一教会との関係にメスを入れられるかといえばノーだ。就任から1年弱、この無策首相が何か1つでも具体的な成果を上げたことがあったか。漠然としたままの「新しい資本主義」が象徴的。感染爆発が深刻な新型コロナ対策も事実上“放置”だ。
もっともそれ以前に、もはや簡単には手を切れないほど、自民党と統一教会の組織的な癒着はどっぷり。岸信介の時代にさかのぼる両者の関係はもう50年にわたる。
議員事務所で教団からの派遣秘書が手弁当で働き、信者たちが後援会まで立ち上げ、選挙になれば熱心に手伝ってくれる。それは一種の“麻薬”のようなもので、一度経験すれば手放し難い。
関係を報じられた自民党議員は100人規模に上る。圧倒的に安倍派に多いのは、代々「文教族」が多く、文科省が宗教法人を所管するため、両者が「選挙支援」と「行政の後ろ盾」というウィンウィンの関係にあるからだ。
実際、教団の支援を受け、7月の参院選で井上義行議員が当選した。3年前は8万票で落選した井上は、今回、7万票を上乗せして勝利。まさに統一教会の全国の組織票とされる票が乗っかった形だった。
教団の支援が井上に移ったため、出馬辞退に追い込まれたのが宮島喜文前参院議員。6年前同様の支援を求めたが、「今回は井上」と派閥領袖の安倍元首相に教団の支援を付けてもらえず、出馬を断念したと元参院議長が明かしている。
統一教会の組織票によって、1人の議員の当落が左右される。そして、当選した議員は今も堂々と自民党に所属している。「党との組織的な関係はない」と繰り返す茂木幹事長の詭弁はチャンチャラおかしい。
持ちつ持たれつの腐れ縁
「自民党と統一教会の関係は、持ちつ持たれつの腐れ縁で、お互いに利用価値があるから続いている。自民党は業界団体頼みの選挙をやってきた。しかし、時代が移り、業界団体がどんどん弱体化している。そんな中で、頼りになるのが宗教団体です。『社会的に問題が指摘される団体との関係は十分注意し』と岸田首相は言いますが、関係議員はできれば手を切りたくない、いつまでも裏で支えてもらいたい、というのが本音でしょう」(五十嵐仁氏=前出)
だからなのか、岸田は発言とは裏腹に、統一教会問題に腰が引け気味だ。
当初から「政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事」と個人の責任に丸投げ。8日は党所属の全議員に点検と見直しを求めたが、あくまで個人ベースだ。
なぜ自ら率先し、党として調査しないのか。「国葬」がふさわしいとした偉大な指導者の横死の原因が、統一教会との関係にあったと容疑者が供述したのだ。普通なら背景や真実を必死になって調べるものだろう。それこそが真の弔いだ。霊感商法や人権侵害があるなら、立法措置を講じて反社会的団体として厳しく対処し、被害者を救済することこそが政治の仕事だろう。
政治評論家の森田実氏が言う。
「岸田政治の特徴は『三十六計逃げるに如かず』。元首相が凶弾に倒れるという、これだけの酷い事件が起きたのですから、背景を徹底究明して政治の正義を取り戻すことが求められているのに、曖昧にしてごまかし、話題を変えて逃げる。だいたい、警察トップの国家公安委員長が統一教会の関連団体の催しの実行委員長を務めていながら平気の平左でいることには呆れます。改造で退任させるのではなく、責任を取らせ辞任させるのが筋でしょう」
この国はどんどんおかしな方向へ進んでいる。岸田の目くらましにだまされてはダメだ。
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