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もはや全ては歴史の闇の中…私が安倍元首相に聞いてみたかったこと 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/308234
2022/07/14 日刊ゲンダイ
桜を見る会について記者の質問に答える安倍首相(2019年当時)/(C)共同通信社
安倍晋三元首相がこんなふうに突然に命を奪われてしまうとは、夢にも思っていなかったので、残念でならない。
というのも、本欄はたまたま、第2次安倍内閣が動き出すのとほぼ同時の2013年の正月明けの週から執筆を始め、以後、日刊ゲンダイの休刊日を除いて毎週書きつづってきたが、そのほとんどは当然のことながら、安倍政権批判だった。
2020年の夏になって連載が380回を超えた頃に、その中から170編ほどを選んで単行本にしようという話が出版社との間でまとまり、「安倍政権時代/空疎な7年8カ月」というタイトルも決まって最終ゲラを送り返したその日の夕方に安倍が辞任表明したので、びっくりしたものだ。
その文中でも何度か述べていることだが、安倍政治の特徴のひとつは多動性の傾向というか、ある時期にあるテーマで大いに盛り上がって「やってる感」を醸すのだが、それをやり遂げないうちにもう別のテーマに飛び移っていて、前のテーマは放ったらかしにするという、極度の移り気である。
まして「モリ・カケ・サクラ」のような都合の悪い話になると意図的に置き去りにして「ああ、あれはもう終わった」と言って片付けようとする。
アベノミクスもそうで、口数だけは多くいろいろな号砲が放たれたが、その結果どうなったのか、総括は聞いたことがなかった。最近、統計を見ていて驚いたのは、アベノミクスが始動した2013年の日本の実質GDPは528兆2481億円、安倍辞任の2020年のそれは528兆2308億円で、ほとんど同じ。「どうしてなんですか?」と一度ご本人に聞いてみたかった。
対露外交も、プーチンと27回会談したというのに北方領土が1ミリとて返ってこなかったのはなぜなのか。
私が聞いているところでは、プーチンは、NATOの「東方拡大」と日米安保の「西方拡大」とを同じ本質の事柄と見ていて、集団的自衛権の解禁で日本を共同作戦に駆り出そうとしている米国が、北方領土に米軍基地を造りたがった時に、安倍はそれを拒絶できるのか疑念を抱いていたというが、その点での安倍の認識はどれほどシビアだったのか、ぜひ聞いてみたかった。
とまれ、もはや全ては歴史の闇の中。安倍さん、安らかにお眠りください。
高野孟> ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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