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旧統一教会と国会議員の“ただならぬ関係”…霊感商法対策連絡会はずっと危惧していた 安倍元首相銃撃で見えた 統一教会の実態
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/308224
2022/07/13 日刊ゲンダイ
第2次安倍政権発足(2012年)/(C)共同通信社
安倍元首相の銃撃事件を受け、「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が12日記者会見して声明を発表。「家庭を崩壊させる統一教会の活動について行政も政権を担う党の政治家もこの30年何も手を打ってこなかった」と国の姿勢を批判した。連絡会は「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)による霊感商法被害の救済と根絶を目的に結成され、全国の弁護士約300人が活動している。
会見で明かされたのは、旧統一教会と国会議員のただならぬ関係だ。
殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(41)は警察の調べに対し、「動画を見て安倍氏と宗教団体につながりがあると思い、絶対に殺さなければいけないと確信した」と供述している。殺意を抱くきっかけになった動画とは、安倍元首相が統一教会の創設者・文鮮明らが設立した団体「天宙平和連合」(UPF)のオンライン集会に寄せたビデオメッセージとみられ、昨年9月12日にネット上に投稿された。動画は約5分に及び、安倍元首相は「総裁はじめ、皆さまに敬意を表します」と述べていた。
この動画については連絡会も問題視し、投稿5日後には、議員会館と山口県の安倍事務所に<旧統一教会やその正体を隠した各種イベントに参加したり、賛同メッセージを送らないでください>と公開抗議文を送付している。議員会館宛ての文書は受け取りを拒否され、山口の事務所からは回答がなかったという。
会見で、連絡会代表の山口広弁護士は、旧統一教会と安倍元首相の関係について問われると、まずこう話した。
「安倍元首相が尊敬してやまない(祖父の)岸信介さんが文鮮明と握手している写真がある。これは、いかに統一教会が世界に認知されているかを認めさせるため、写真集に大きく掲載されています」
若手政治家がイベントに平気で出席「仲良くした方が早く出世できる」
写真集を手に説明する山口弁護士(C)日刊ゲンダイ
そして、2012年に第2次安倍政権が発足して以降、その関係性は“露骨”になったようだ。
「安倍政権になってから、若手の政治家が統一教会のさまざまなイベントに平気で出席するようになった。それまでは政治家が参加しても名前は出さないとか、統一教会側も名前を伏せて『衆議院議員が参加してコメントした』と言っていたが、最近は若手の政治家が大手を振って参加してコメントするようになった」(山口広弁護士)
一体、なぜか。
「統一教会と近いと分かった政治家は、安倍政権で大臣や副大臣、政務官に登用される傾向が顕著になった。大臣や政務官に登用されるためには、統一教会と仲良くし、協力関係にあった方が、早く出世できるという認識が(政治家の中に)浸透し始めたのです。これはマズいということで、全国会議員に『統一教会と協力関係になるのはやめてください』と要望しました。それぐらい、安倍さんが統一教会と仲良くすることに開き直るというか、顕著なものがあり、憂慮していました」(山口広弁護士)
旧統一教会は応援してくれる国会議員なら与野党問わず、無償で協力関係を築き上げるという。
「統一教会は、歴史的に国会議員と関係を持っている。以前、調べたところ、百何十人の信者が公設を含めて国会議員の秘書になっていました。秘書たちは自分が仕える国会議員の行動を統一教会に報告し、指示を仰ぐ。ある秘書は議員から給料をもらわず、統一教会の友好団体『勝共連合』から小遣いをもらっていた。統一教会内で『この議員に投票しましょう』という指示があったり、信者が聴衆として演説会に参加したりしています」(連絡会の渡辺博弁護士)
「反社会的団体である統一教会に、エールを送るような行為はやめていただきたい」ーー。これが連絡会から政治家への強い訴えだ。
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全国霊感商法対策弁護士が会見 安倍氏銃撃 容疑者“恨み”の宗教団体めぐり
2022/07/12 ANNnewsCH
安倍元総理の銃撃事件で逮捕された山上容疑者が恨みを持っていたとされる宗教団体を巡って、12日午後から対策弁護団の弁護士らが記者会見を行っています。
全国霊感商法対策弁護士連絡会:「安倍元総理に対して黙祷(もくとう)を捧げさせて頂きたいと思います」
午後5時半、都内で会見を開いたのは35年前に結成された「弁護士の連絡会」。
安倍元総理の銃撃事件を巡り、山上容疑者が恨みを持っているとされる宗教団体が11日に行った会見を非難しました。
全国霊感商法対策弁護士連絡会・川井康雄弁護士:「山上容疑者の母親が旧統一教会に多額の献金をし、家庭を崩壊させられたことへの恨みが今回の事件の動機であるという報道が事実だとすれば、(山上)容疑者の母親の常軌を逸した旧統一教会への献金を始めとした忠実すぎる活動のために、どんなに苦しんできたことでしょうか。当会としては、かねてよりこのような実情について心から憂えてきたこと。その意味で、山上容疑者の苦悩や教会に対する憤りも理解できる」
「世界平和統一家庭連合」の11日の会見を受け、12日午後から会見をしているのは「全国霊感商法対策弁護士連絡会」。
全国霊感商法対策弁護士連絡会・川井康雄弁護士:「安倍元総理は統一教会やUPFのイベントにメッセージを発信することを繰り返し、ビデオメッセージを主催者に送り、文鮮明教祖の後継・韓鶴子氏に『敬意を表します』と述べたこと、これは統一教会のために人生や家庭を崩壊し、あるいは崩壊の危機に追い込まれた人々にとって大変な衝撃を与えるものでした」
ただし世界平和統一家庭連合によれば、安倍元総理がメッセージを送るなどしていたのは友好関係にあるUPFという別の団体で、元総理が顧問などになったこともないといいます。
(旧統一教会)世界平和統一家庭連合・田中富広会長:「もし聞いて頂けるならば、UPF(天宙平和連合)という組織がございますので、アプローチをしてみて頂いたらいいかと思います」
一方、山上容疑者は名前を世界平和統一家庭連合に変更する前の「統一教会」に「家を破産させられた」と供述。
そんななか、腑に落ちない点も。山上容疑者の母親が破産したのは「2002年」でした。それがなぜ今になって、事件を起こしたのか。
これに関する本人の供述はないものの、11日の旧統一教会の会見では、「母親が最近になり宗教活動を再開していたこと」が明かされていました。
(旧統一教会)世界平和統一家庭連合・田中富広会長:「私が今の段階で把握しているのが、2009年ごろから2017年ごろまでは(母親と)連絡が取り切れていなかったのではないかと。(母親の)直近の参加ですけども、私たちが把握できているのは2カ月前に一度、こちらが主催した、教会側が主催した企画に参加しています」
その頻度は、ここ半年くらいは「ひと月に一度くらい」だといいます。
いったんは距離を取った母親が再び「宗教」に…。その姿は、容疑者の目にどう映ったのか。
山上容疑者の親族は「あまりに事が大きすぎて、言葉にならない」としながらも母親について、こう話しています。
山上容疑者の親族:「子どもにとって母親は絶対なんでしょうね。なんぼ憎んでも、母親を撃つことはできへん。で、安倍さんを撃った。私はそうじゃないかと思う。彼をかばうことはできないけど」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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